2024.01.10

はぴテク相談室:ガチな趣味はウェルビーイングに効いてくるのか

相談者

最近、友人に誘われてランニングを始めようか迷っています。でも、シューズや大会エントリー代とか、どんどんお金がかかりそうで…。本気でやるほど幸せになれるって聞いたことあるんですが、本当なんでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

いい相談ですね!実はそのテーマをズバリ調べた研究があるんです。2024年にScandinavian Journal of Hospitality and Tourismに掲載された論文で、933人のランナーを対象に「ガチな趣味(本格的レジャー)」と幸福度の関係を詳しく調べています。まず結論から言うと、ガチな趣味を持っている人は、そうでない人と比べて幸福度が高い傾向があることは確認されていますよ。

相談者

やっぱりそうなんですね!でも、どうして幸せになれるんでしょう?走ること自体がそんなに楽しいのかな、とちょっと半信半疑で…。

はぴテクさん
はぴテクさん

面白いのはここなんです。「ガチな趣味を持っている」こと自体が直接、幸福度を上げているわけではなかったんです。幸福度を高めていたのは「トレーニングに参加すること」そのものでした。つまり、走り込んだり練習に打ち込んだりするプロセスに、幸せのカギがある、ということが示されていました。

相談者

トレーニング自体が大事なんですね。でも、1人でコツコツ走るより、みんなと走る方がいいとか、そういう違いはあるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

鋭いですね!研究では、1人でのトレーニングでも幸福度へのプラスの関連は見られましたが、仲間と一緒にトレーニングする方が、幸福度との関連がより強かったという結果が出ていました。友人に誘われているなら、一緒に練習できるのはかなりいい条件かもしれませんね。

相談者

一緒にやる方がいいんですね!でも、大会にたくさん出た方が達成感もあって、もっと幸せになれそうな気もしますが、どうなんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

実はここも意外な結果で、イベントや試合にたくさん出ることは、幸福度とはあまり関係がなかったんです。大会に10回出た人も、2〜3回しか出ない人も、幸福度に大きな差はなかった。つまり「大会の数を増やすこと」より「日々のトレーニングを楽しめるか」の方が、幸福度には関係していそうだということですね。

相談者

そうなんですか!それは少し気が楽になりました。でも、やっぱりシューズとかウェアとか、どんどんいいものが欲しくなって出費が増えそうで心配で…。

はぴテクさん
はぴテクさん

その心配、研究でも調べられていました。ガチな趣味を持つと、シューズ・電子機器・ウェアなどへの出費は確かに増えることが確認されました。ただ、その出費の増加は幸福度とは有意な関係がなかった、つまりお金をたくさん使っても使わなくても、幸福度への影響はほぼなかった、という結果です。

相談者

出費が増えても幸福度に影響しないなら、無理に高いギアを揃えなくてもいいってことですね。それは安心しました!

はぴテクさん
はぴテクさん

そうですね!最初から高価なものを揃えなくても、まずトレーニング自体を楽しむことに集中するのが、この研究の観点からは合理的かもしれません。日々の練習を仲間と一緒に楽しむことが、幸福度との関連で最も重要な要素として示されていましたから。

相談者

なるほど。でも、途中でモチベーションが下がって続かなくなりそうで不安もあって…。

はぴテクさん
はぴテクさん

それはこの研究の範囲外なので断言はできないのですが、研究の中で興味深い示唆があります。「トレーニングが楽しいからガチな趣味が続く」という逆の流れも考えられるというものです。つまり、トレーニング自体が楽しいと感じられるかどうかが、続けられるかどうかにも関わってくるかもしれない。最初は友人と一緒に気軽に走ってみて、走ること自体が好きになれるか試してみるのが良さそうですね。

相談者

友人と一緒に、まず気軽に楽しむところから始めてみます!研究の話を聞いて、ずいぶん気が楽になりました。ありがとうございます!

はぴテクさん
はぴテクさん

それは良かったです!まとめると、「ガチに趣味をやる→トレーニングを楽しむ→幸福度が高まる」という流れが研究で示されていました。特に仲間と一緒に取り組めるのは、幸福度との関連という観点でも好条件です。高いギアを揃えることや大会に多く出ることより、まず日々の練習そのものを楽しめるかを大切にしてみてくださいね!

■ 今日のまとめ

  • ガチな趣味(本格的レジャー)を持つ人は幸福度が高い傾向があるが、幸福度と最も関連していたのは「トレーニングへの参加」そのものだった
  • 1人でのトレーニングでも幸福度とのプラスの関連が見られたが、仲間と一緒に行う方がその関連がより強かった
  • 趣味による出費の増加や大会への参加数は、幸福度とは有意な関係が見られなかった

■ 出典・注意事項

  • 出典:Scandinavian Journal of Hospitality and Tourism(2024年1月5日掲載)https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/15022250.2023.2296480

  • 対象:933人のランナーへの調査。ランナーという特定の集団を対象としており、他のスポーツや趣味にそのまま当てはまるかは不明

  • 本研究はCFA(確認的因子分析)とSEM(構造方程式モデリング)を用いた相関・関連の分析であり、トレーニングが幸福度を『高める』という因果関係を直接証明したものではない

  • 「ガチな趣味が続く→トレーニングが楽しい」という逆の因果の可能性も排除できない点に注意が必要

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
ガチな趣味はウェルビーイングに効いてくるのか
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-01-10-1704927606/

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