2024.09.01

はぴテク相談室:中高生のウェルビーイング

相談者

うちの子、中学生なんですけど、成績はそこそこだし授業もちゃんと聞いてるみたいなんです。でも本人はなんか元気がなくて…。「いい子」なのにウェルビーイング的には大丈夫なのかな?って気になってて。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは気になりますよね。実は2024年に発表された研究で、まさにそこがポイントになっているんです。中高生を対象にウェルビーイングを測ったところ、「授業を熱心に聞く」「生活態度が優秀」といった、いわゆる〈いい子〉な態度は、ウェルビーイングとは別の現象であることが確認されたんですよ。

相談者

えっ、そうなんですか!「いい子」ならウェルビーイングも高そうって思ってました。

はぴテクさん
はぴテクさん

多くの人がそう思いがちなんですが、この研究では「日常的に望ましい態度(授業熱心・生活態度優秀)」と「ウェルビーイング」はグループとして分かれてしまったんです。つまり、行儀よくしていることと、心から満たされていることは、必ずしも一緒じゃないということが見えてきたんですね。

相談者

じゃあ、中高生のウェルビーイングって、具体的にどんな要素で測ったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究では、6つのグループに整理されました。①将来・挑戦(チャレンジできているか、将来をイメージできているか)、②相互作用(友達と仲良く、自分を活かせているか)、③日常(授業・生活態度)、④受容(自分を受け入れる、くじけない、知らないことも受け入れる)、⑤自律(好奇心・自分で決める・自分の人生を歩む感覚)、⑥世の中を知る(社会に目を向けて考える)、です。

相談者

なるほど…。お子さんが「授業を聞いている」のは③の日常に当たるわけですよね。でも④の自己受容や⑤の自律、①の将来・挑戦あたりはどうなんだろう…って考えさせられますね。

はぴテクさん
はぴテクさん

まさにそこです!「いい子」かどうかは③の日常に集中しがちなんですが、ウェルビーイングとしてはむしろ④受容や⑤自律、①将来・挑戦といった要素のほうが重要になってくるんですね。お子さんが元気なさそうに見えるとすれば、そのあたりの満たされ感が関係しているかもしれません。

相談者

自律とか自己受容かあ…。子どもに「自分で決めていいよ」って言ってあげてるつもりでも、実際には親の期待に応えようとしてるだけなのかも。

はぴテクさん
はぴテクさん

それはとても大事な気づきだと思います。研究でも、ウェルビーイングは「社会的望ましさ」、つまり「周りに良く見られたい」という傾向とは関連が見られなかったんです。ということは、ウェルビーイングって、他人の目を気にした行動とはまた別のところにある、ということが示唆されているんですよね。

相談者

「周りに良く見られたい」とは別のところ…。じゃあ、子どもと話すときに意識できることって何かありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究の知見から考えると、まず「好奇心を持てているか」「自分で選んだ感覚があるか」「くじけても受け入れられているか」といった視点で、お子さんの話を聞いてみることが一つのヒントになりそうです。成績や態度ではなく、「最近何か面白いと思ったこと、ある?」とか「自分で決めたな、って感じたこと、あった?」みたいな問いかけです。

相談者

それなら今日からでもできそう!「いい子かどうか」じゃなくて、「自分らしく生きてるか」を気にしてあげることが大事なんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。この研究はまだ発展途上で、今後さらに詳しく調べていく必要があるとされていますが、少なくとも「いい子」な態度とウェルビーイングは別物だ、という視点を持つだけでも、お子さんとの関わり方が変わってくると思いますよ😊

相談者

ありがとうございます!「いい子かどうか」じゃなくて、「自分らしく満たされているか」を見ていこうと思います。すごくスッキリしました。

はぴテクさん
はぴテクさん

お役に立てて良かったです!「いい子」を否定するわけじゃないんですが、それだけを物差しにしないことが大切なんですよね。お子さんの好奇心や自律心、自己受容に少し目を向けてみてください😊

■ 今日のまとめ

  • 「授業を熱心に聞く」「生活態度が優秀」といったいわゆる〈いい子〉な態度と、心理的ウェルビーイングは、研究上で別の現象として確認されました。
  • 中高生のウェルビーイングは「将来・挑戦」「相互作用」「受容」「自律」「世の中を知る」など6要素で捉えられており、日常的な行儀の良さとは異なる軸で測られます。
  • ウェルビーイングは「周りに良く見られたい(社会的望ましさ)」という傾向とも関連が見られず、他者の目を気にした行動とは別のところにあることが示唆されています。

■ 出典・注意事項

  • 小浜 駿・小浜 龍太郎・土屋 俊之「国際バカロレア教育がウェルビーイング発達に及ぼす影響」都市生活研究, 25, 127, 2024/8/31. https://www.jstage.jst.go.jp/article/citylife/25/0/25_127/_article/-char/ja

  • 【注意事項①】本研究は中学生76名・高校生150名を対象とした有意抽出(特定の学校集団)のデータであり、結果を全ての中高生に一般化するには限界があります。

  • 【注意事項②】各変数間の「関連が見られた/見られなかった」は統計的な相関であり、因果関係(ウェルビーイングが高いからこうなる、等)を示すものではありません。

  • 【注意事項③】研究自体も「今後は弁別性に焦点を当てて検討する必要がある」と課題を示しており、知見はまだ発展途上です。

投稿者によるコメント・補足(1件)
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研究自体の紹介はこちら😊
中高生のウェルビーイング
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-09-01-1725228215/

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