はぴテク相談室:幸せについて、多様な定義をもつと、幸せになりやすい。
最近、幸せになりたいとは思っているんですが、何をしたらいいかよくわからなくて…。いろんな本を読んだり、ヨガしてみたり、日記を書いてみたりしてるんですが、なんかバラバラな感じがして、続かないんです。
そうなんですね。いろいろ試してみているのに、なんかしっくりこない感じがするんですね。実は最近面白い研究があって、そのモヤモヤの原因のひとつが見えてくるかもしれません。ドイツのルール大学の研究なんですが、「幸せの定義をたくさん持っている人ほど、幸せになりやすい」という結果が出ているんです。
幸せの定義をたくさん持つ、ですか?どういうことですか?
たとえば「幸せ=楽しいこと」だけじゃなくて、「幸せ=誰かに感謝されること」「幸せ=新しいことにチャレンジすること」「幸せ=なんとかなると思えること」みたいに、幸せのとらえ方をいくつも持っている、ということです。定義がひとつだけだと、それが叶わない日は全部「幸せじゃない日」になってしまいますよね。
あ、たしかに。私、「幸せ=ゆったりリラックスできる時間」みたいなイメージが強くて、忙しい日は最初から「今日はダメだ」って思ってるかもしれません。
まさにそれです!定義がひとつだと、入り口が狭くなってしまうんです。この研究では、幸せの定義が多様な人は、日常の行動にも変化が出てくることがわかりました。具体的には2つのことが幸せと関連していました。ひとつは「幅」――つまり、ひとつの活動の中にいろんな意味を見つけられること。もうひとつは「頻度」――幸せにつながる行動をより多くやっていること。
なるほど。ヨガひとつとっても、「体を動かすのが気持ちいい」だけじゃなくて、「自分と向き合える時間」とか「やり遂げた達成感」とか、いろんな意味を見つけられるかどうか、ということですか?
そうそう、すごくいい理解です!それが「幅」ですね。同じヨガでも、そこにいくつもの意味を見出せると、幸せを感じるチャンスがぐっと増えるわけです。で、もうひとつ興味深い結果があって、「1日の中でいろんな種類の幸せ活動をやる(多様性)」は、意外にも幸せとの関連が見られなかったんです。
えっ、そうなんですか!ヨガも日記も感謝もって全部やろうとしてたんですが、それはあまり意味がない?
「意味がない」というより、「1日の中に詰め込む多様性」は幸せと関連しなかった、ということです。むしろ、1日に無理していろいろやろうとすると、疲れてしまって続かないのかもしれませんね。研究者たちも、筋トレみたいに「今週は感謝、来週はチャレンジ」みたいに、もう少し長いスパンで種類を変えていく方が無理なく続けられるんじゃないかと考えているようです。
それは楽そうです!全部同時にやらなきゃって思ってたのがプレッシャーでした。じゃあ、まず何から始めればいいですかね?
まず「自分にとって幸せってどんな状態だろう?」を、ひとつじゃなく3つか4つ書き出してみるところから始めるのはどうでしょう。「楽しい」「感謝される」「成長してる」「安心してる」とか、なんでも。それが多ければ多いほど、日常のいろんな場面で「あ、これも幸せだな」って気づきやすくなりますよ。
それなら今日すぐできそうです。ひとつの活動にいろんな意味を見つけるのも、意識してやってみます。
いいですね!あと、ヨガや日記などはそれぞれ続けながら、「今月はありがとうを増やす月」「来月はチャレンジを増やす月」みたいに、テーマをゆるく決めてみるのも面白いかもしれません。無理に全部一度にやろうとしなくていいんです。
なんか、幸せのハードルが下がった気がします。今日からちょっと試してみます!
■ 今日のまとめ
- 幸せの定義を複数持っている人ほど、日常生活で幸せに関連する行動が増え、幸福度が高い傾向があることが研究で示されました。
- ひとつの活動に複数の意味を見出す「幅」と、幸せにつながる行動の「頻度」が幸福度と関連していた一方、1日に多種類の活動を詰め込む「多様性」は幸福度との関連が見られませんでした。
- 幸せ活動の種類を変えるときは、1日の中で全部やろうとするより、週・月などやや長いスパンでテーマを変えていく方が、無理なく続けられる可能性があります。
■ 出典・注意事項
- 出典:Lücking, C. et al. (2023). The complexity of the pursuit of happiness is associated with the success of well-being related behaviors in everyday life. European Journal of Personality. https://doi.org/10.1177/08902070231220970
- 注意事項①:本研究は相関関係を示したものであり、「幸せの定義を増やせば幸せになれる」という因果関係を証明したものではありません。
- 注意事項②:経験サンプリング法(N=473)による調査で、参加者の属性や文化的背景によって結果が異なる可能性があります。
- 注意事項③:幸福度の測定方法や「幸せ活動」の定義は研究独自のものであり、日常的な感覚と必ずしも一致するとは限りません。
研究自体の紹介はこちら😊
幸せについて、多様な定義をもつと、幸せになりやすい。
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-02-10-1707554180/