2024.01.27

はぴテク相談室:人は、見知らぬ人の幸福度を、見ただけで判断できるのか?

相談者

最近、就職活動中なんですが、自己紹介のときに「どう見られているか」がすごく気になっています。第一印象って、やっぱり幸せそうに見えるかどうかも影響するんでしょうか…?

はぴテクさん
はぴテクさん

それは気になりますよね!実は、まさにその「第一印象と幸福度」に関する面白い研究があるんです。エド・ディーナーという幸福研究の第一人者が関わった論文で、「見知らぬ人が、短い自己紹介だけで、相手の幸福度をある程度推察できるか」を調べたものです。結論から言うと、ある程度は分かる、という結果でした。

相談者

えっ、短い自己紹介だけで分かるんですか!?それはちょっと怖いですね…。どんなことを見て判断しているんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究では「幸福度」を3つに分けて調べています。①人生全体への満足感、②ポジティブな感情(楽しさや喜びなど)、③ネガティブな感情(不安や怒りなど)の3つです。そのうち①と②は、見知らぬ人でもある程度正確に推察できたのですが、③のネガティブな感情はあまり分からなかったんです。

相談者

ネガティブな感情は分からないんですね。それはちょっと安心しました。では、①と②が伝わるのはなぜなんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

それが面白いところで、特に影響が大きかったのは「声の大きさ」と「身体的な魅力」だったんです。声が大きい人は人生満足度もポジティブ感情も高めに見られる傾向があり、しかもそれが実際の自己申告の幸福度ともある程度一致していた、という結果です。

相談者

声の大きさって、そんなに大事なんですね!笑顔はどうですか?就活で「笑顔が大切」とよく言われるんですが…

はぴテクさん
はぴテクさん

笑顔については少し面白い結果が出ていて、見知らぬ人が相手の幸福度を判断するときに笑顔はよく使われる手がかりなんですが、実際の幸福度の指標としては必ずしも正確ではない、とされています。つまり、笑顔は「幸せそうに見せる」効果はあるかもしれないけれど、実際の幸福度との対応はそこまで強くないということです。一方で、ポジティブ感情と笑顔の相関は弱くない、という部分もあって、少し複雑なんです。

相談者

なるほど…。じゃあ、就活の自己紹介では声を大きくすることが、幸せそうに見える上でも実態に即した印象を与える上でも大切ということでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

その可能性は示唆されていますね。ただし、注意が必要なのは、この研究はあくまで「相関関係」の確認であって、「声を大きくしたから幸福度が高く見えた」という因果関係を証明したものではありません。また、対象がアメリカの大学生(しかも多くがヨーロッパ系アメリカ人)なので、日本の就活の場にそのままあてはめるのは慎重に考えた方がいいです。

相談者

そうですよね、文化によっても違いそうですよね。日本だと「大きな声」への印象って、アメリカとはちょっと違う気がします。

はぴテクさん
はぴテクさん

まさにその通りで、研究者自身も「国が違えば判断の材料は変わりそう」と指摘しています。日本版の研究も今後出てくることが期待されますね。それに、相関自体も「弱い相関がある程度」というレベルなので、声の大きさや見た目で全部決まるわけではなく、あくまで「若干影響する要素のひとつ」という位置づけです。

相談者

少しほっとしました。でもやっぱり、自己紹介で「明るく、元気よく」話すことは意識したいなと思います。研究的にも一定の根拠がありそうで、なんか自信になりました。

はぴテクさん
はぴテクさん

それはいい気づきだと思いますよ!研究が示すのは、声の大きさやポジティブな雰囲気は、相手に幸福度の高さとして受け取られやすい傾向がある、ということです。自己紹介という限られた場面での研究ですが、自分のコンディションや声のトーンを整えることに、根拠がまったくないわけではない、という意味では背中を押してもらえる内容ですよね。

相談者

はい!声の大きさを意識しながら、等身大の自分を出すようにしてみます。今日はすごく参考になりました、ありがとうございます!

はぴテクさん
はぴテクさん

ぜひ自分らしい自己紹介で頑張ってください!研究の知見はあくまでひとつの参考ですが、「声の大きさ」という具体的なポイントは意識しやすいですよね。就活、うまくいくといいですね!

■ 今日のまとめ

  • 見知らぬ人は短い自己紹介だけで、相手の「人生満足度」と「ポジティブな感情」をある程度推察できる傾向が確認された(ネガティブな感情は推察しにくかった)
  • その判断に特に影響していたのは「声の大きさ」と「身体的な魅力」。笑顔は判断の手がかりとして使われやすいが、実際の幸福度との対応は必ずしも強くない
  • ただしこれは相関関係の確認であり因果関係ではない。対象はアメリカの大学生が中心で、文化や状況が異なる場面へそのまま当てはめるには注意が必要

■ 出典・注意事項

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
人は、見知らぬ人の幸福度を、見ただけで判断できるのか?
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-01-27-1706398911/

はぴテクさんのウェルビーイング相談室 主観的幸福・幸福測定感情・レジリエンス

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