2026.06.03

はぴテクさんのウェルビーイング相談室 〜幸せな人は、みんな似てるの?〜

相談者

はぴテクさん、最近ちょっと落ち込んでまして。SNSを見てると、幸せそうな人ってなんかキラキラした似た雰囲気があって。自分はそこに入れない気がするんです。

はぴテクさん
はぴテクさん

なるほど、その「幸せな人って似てる気がする」っていう感覚、実はちゃんとした研究があるんですよ。トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』の有名な一文があって。「幸福な家庭はどれも似ているが、不幸な家庭はそれぞれに不幸だ」っていう。

相談者

聞いたことあるような…。でもそれって、ただの文学的な表現ですよね?

はぴテクさん
はぴテクさん

それがですね、2023年の研究で「本当かどうか」が検証されたんです。結果は、ある意味で本当でした。幸福度が高い人たちは、性格や価値観が互いに似ていた。逆に幸福度が低い人たちは、あまり似ていなかったんです。

相談者

えっ、じゃあ私の感覚、当たってたんですね…。ちょっとショックです。やっぱり幸せな人には「正解の性格」があるってことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

いえいえ、そこは大事なポイントなんです。この研究が調べたのは「お互いにどれくらい近いか」という距離だけなんですよ。「どんな性格に似てるか」という中身までは、実は調べていないんです。

相談者

中身は分からない…?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。たとえるなら「幸せな人たちは、なんとなく同じ方角に集まっている」とは分かったけど、「その集合場所がどこか」は分かっていない。だから「この性格じゃなきゃ幸せになれない」とは、この研究は言っていないんですね。

相談者

なるほど…。じゃあ、なんで幸せな人は似ちゃうんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

有力な考え方の一つはこうです。幸せになる道って、案外そんなに数が多くない。逆に、つまずく道はたくさんある。だから、うまくいった人たちは自然と似た場所に集まって、そうでない人はいろんな方向に散らばる、というわけです。

相談者

あー、たしかに。失敗の仕方って無限にありますもんね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。それともう一つ。私の所感ですけど、似てるのって「心のベースの部分」だけだと思うんですよ。土台が似ていても、その上に乗っている個性はみんなバラバラ。実際、幸せな人ほど個性的だったりします。

相談者

それ、すごく救われます。似た雰囲気に見えても、中身は人それぞれってことですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

その通りです。だからSNSのキラキラに入れない、と感じる必要はないんですよ。それに別の研究では「幸せにつながりやすい心の特徴」も少しずつ分かってきています。土台は、これから育てていけるものなんです。

相談者

土台を育てる…。なんだか、ちょっと前向きになれました。比べて落ち込むんじゃなくて、自分の足元を耕せばいいんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

まさにそういうことです。幸せは「似た誰かになること」じゃなくて、「自分の土台を整えること」。そこから先の個性は、あなたのままで大丈夫ですよ。

■ 今日のまとめ

  • 幸福度が高い人どうしは性格・価値観が似ていて、低い人どうしはバラバラ、という研究結果がある
  • ただし「似ている」と分かっただけで、「どんな性格が正解か」は分かっていない
  • 似ているのは心のベースの部分だけ。その上の個性は人それぞれ
  • 比べて落ち込むより、自分の心の土台を育てる方が建設的

■ 出典・注意事項

  • 出典:Iliev, R. & Bennis, W. M. (2023). The Convergence of Positivity: Are Happy People All Alike? Journal of Happiness Studies, 24, 1643–1662.

  • この研究は性格・価値観の「似ている度合い(距離)」を調べたもので、収束する性格の中身や、因果関係(どちらが原因か)までは示していません

  • 「幸せな人の性格特徴」や「心の土台の育て方」は本論文の発見ではなく、別の研究領域の知見・筆者の所感を含みます

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1
はぴテクさんのウェルビーイング相談室 なんとかなるありのままに 主観的幸福・幸福測定感情・レジリエンス

← 検索にもどる