はぴテク相談室:身体活動+ポジティブ心理学:最強に幸福度が向上するワーク紹介
最近、なんだか毎日が単調で、気持ちが沈みがちなんです。特に外に出る気力もなくて…何かできることってありますか?
それは辛いですね。毎日が同じように感じられると、気持ちも重くなってしまいますよね。実は、とてもシンプルで試しやすいワークを紹介できるんですよ。「畏敬の散歩」というものなんですが、聞いたことありますか?
畏敬の散歩…?なんですかそれ?
ふふ、ちょっと変わった名前ですよね。「畏敬(いけい)の念」というのは、すごく大きなものや美しいものを前にしたとき、「わあ…」って思わず息をのむような感覚のことです。大きな木、広い空、波の音…そういうものに触れたときのあの感じです。その感覚を意識しながら散歩する、それが「畏敬の散歩」なんです。
それって、ただの散歩と何が違うんですか?
いい質問です!カリフォルニア大学サンフランシスコ校のスタームさんたちが行った研究では、60人の高齢者を2グループに分けて、どちらも8週間・週1回・15分の屋外散歩をしてもらいました。ただ、片方のグループは「畏敬の念を感じながら歩く」ように誘導されたんです。すると、普通に歩いたグループと比べて、畏敬の散歩をしたグループは、散歩中の喜びや「人とつながりたい」というあたたかい気持ちが増えていったことがわかったんです。
へえ、散歩しながら何かを感じるだけで変わるんですね。でも、不安や落ち込みは改善されなかったんですか?
鋭いところを突いてきますね!正直に言うと、不安・抑うつ・生活満足度については、どちらのグループも介入前後で大きな変化は見られませんでした。ただ、日々の「苦しい気持ち(苦痛)」は、畏敬の散歩グループで時間とともに減っていく傾向が見られたんです。毎日の感情レベルでじんわりと効いてくるイメージですね。
なるほど。「小さな自己」って言葉も気になったんですが、どういう意味ですか?
これが面白いんですよ!参加者は散歩中に自分の写真を撮っていたんですが、畏敬の散歩グループの写真を見ると、週を重ねるごとに「自分が小さく写るようになっていった」んです。背景の風景が大きく映って、自分はその一部…みたいな感じです。これが「小さな自己」の感覚で、自分のことばかり考える状態から解放されて、周りの世界や人に目が向きやすくなる、ということを表しているんですよ。
おもしろいですね。笑顔が増えたというのも書いてありましたが、本当ですか?
はい、それも研究の結果に出ていました。写真に写る笑顔の度合いが、畏敬の散歩グループでは週を追うごとに大きくなっていたんです。外側から見ても変化がわかるくらい、気持ちが表情に出てきたということですね。
実際にやってみるとしたら、どうすればいいんでしょう?
とってもシンプルです!週に1回、15分だけ外に出て歩く。それだけです。歩きながら「何か大きいもの、きれいなもの、不思議なものはないかな?」と意識して周りを見渡してみてください。大きな木でも、広い空でも、きらきら光る水たまりでも何でもOKです。気づいたら、スマホで写真を撮ってみてください。週を重ねるごとに、その感覚が育っていくようですよ。
それなら続けられそうです!でも、これって高齢者を対象にした研究ですよね。私(若い世代)にも効果があるんでしょうか?
正直に言うと、この研究は健康な高齢者を対象にしたものなので、若い世代でも同じ結果が出るとは言い切れません。また、研究の参加者数も60人と比較的少なめで、相関や傾向を示したものであって、「これをやれば必ずこうなる」という因果関係が証明されているわけではないんです。ただ、「外に出て、自然の大きさを感じながら歩く」こと自体は、多くの人にとってリフレッシュになりやすいですよね。まずは気軽に試してみる価値はあると思いますよ!
なるほど、過信しすぎずに試してみる感じですね。ありがとうございます、なんだかちょっとやってみたくなってきました!
それが一番大切な一歩ですよ!週1回・15分・近所の公園でも十分です。「何か大きいな、きれいだな」と感じる瞬間を探しながら歩いてみてください。焦らず、8週間くらいのんびり続けてみると、何か変化を感じられるかもしれませんよ😊
■ 今日のまとめ
- 「畏敬の散歩」とは、週1回・15分、自然の大きさや美しさに意識を向けながら歩くシンプルなワーク。
- 研究では、普通の散歩グループと比べて、喜びや人とのつながりを感じるポジティブな感情が増え、日々の苦痛感が時間とともに減少する傾向が見られた。
- 「小さな自己」の感覚(自分がより広い世界の一部と感じる感覚)が育まれ、笑顔も増えていった。ただし効果の程度は個人差があり、因果関係の証明ではなく傾向として示された結果。
■ 出典・注意事項
- Sturm VE, et al. 'Big smile, small self: Awe walks promote prosocial positive emotions in older adults.' PMC, 2023/8/1. カリフォルニア大学サンフランシスコ校
- 【注意事項】本研究は健康な高齢者60名を対象としたもので、若年層や他の健康状態の方への一般化には限界があります。
- 【注意事項】感情の変化との関連を示した研究であり、相関・傾向の報告であって「畏敬の散歩が感情改善を引き起こす」という因果関係が確定したわけではありません。
- 【注意事項】不安・抑うつ・生活満足度のスコアは両グループとも介入前後で有意な変化は見られなかった点にも留意が必要です。
研究自体の紹介はこちら😊
身体活動+ポジティブ心理学:最強に幸福度が向上するワーク紹介
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2026-01-07-1767823201/