畏敬の念は組織や国との一体感を高める
チームの一体感を醸成するには大自然に行くと良い
という、メルボルン大学のジ・ヨン・ソン先生らによる最新研究
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AWEと書いてオゥと読む、畏敬の念。
大自然に触れたときに、人間はなんて小さな存在なんだろうというような感覚。
大自然以外でも、芸術作品なんかでも感じると言われています。
別研究ではありますが、AWE体験をすると、ウェルビーイングが育まれます。
ストレスが減ったり、思いやりや、創造力につながったり、利他的な行動につながったり。
時間のゆとりにつながったり、長期的な視野で考えられるようになったり、健康になったり(炎症の数値が下がり、免疫強化)などなどなど。
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今回の研究は**このAWEと集団意識がつながっているんじゃない?**というもの。
実際に、
AWEをよく感じている人ほど、集団意識が高い。(r=0.22-0.45)
さらにAWEを感じると、集団への帰属意識が1.2倍くらいのスコアになっていました。
それは、国のような大きなものから、自分が所属する組織まで。
(7件法でのスコアなので、倍率にあまり意味はないですが。)
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AWEを感じて、自分のちっぽけさ→無力感→組織への帰属意識が高まっているのかな。
と思いきや、
個人の主体性は失われていなかった。むしろ、自分が集団をより良くするぞ!という気持ちも高まっていた。
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という事で、色々なメリットが挙げられるAWEですが、
組織との一体感でも重要だという事でした😊
しかも、組織のみんなでAWEを感じなくても、一人でAWEを感じるだけで、一体感(所属感や貢献意欲)が高まるという凄さ。
でもせっかくなので、チームの一体感を高めていきたい組織は、みんなで大自然に行くといいですね😍
(あとは、芸術や建築、大自然VRでも効果があったので、手軽にいくなら、そちらでも。)
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※論文
広大さから一体感へ:畏敬の念がアイデンティティの融合を強める
From Vastness to Unity: Awe Strengthens Identity Fusion
Emotion,2025
Ji Young Song(メルボルン大学) , Jack W. Klein, Young-Jae Cha, Sean Goldy, Haisu Sun, James Tisch, Brock Bastian
https://psycnet.apa.org/fulltext/2026-67163-001.html
畏敬の念は、個人が協力的なグループに統合し、集団行動に参加することを可能にする社会的機能を果たすと理論づけられています。5つの研究(N = 1,124)にわたって、私たちは、グループとのつながりの頂点であるアイデンティティの融合を促進する畏敬の念の役割を調査しました。2つの横断研究(1aと1b)は、気質的な畏敬の念がより強いアイデンティティの融合を予測することが明らかになりました。その後の3つの実験(研究2~5)は、畏敬の念の経験がアイデンティティの融合を強化することを実証し、分析の結果、「自分に対する広大さ」という小さな自己の感覚が、畏敬の念(対照群と比較)と融合の増加を結び付ける重要な間接的な経路を提供することが明らかになりました。これらの効果は、さまざまな畏敬の念の操作(感情の想起と仮想現実)、対象グループ(国、大学、地域社会、自然)、文化的背景(オーストラリアとアメリカのサンプル)にわたって再現されました。私たちの研究結果は、畏敬の念がグループと融合する準備を整え、より深い集団の絆への開放性を生み出すことを示唆しています。重要なのは、畏敬の念は個人の主体性を低下させるのではなく、むしろ、個人と集団の目標が収束する相互依存的な調整を促進し、個人と集団の相互強化を通じて、共有の目標に能力を向けるよう動機付けるということである。
■背景
●畏敬の念の定義
Keltner & Haidt (2003) による古典的定義:
畏敬の念とは、自分の期待を超える非日常的な現象に遭遇したときに生じる複雑な感情。例えば、宇宙の広大さ、自然の驚異、壮大な建造物などに触れたときに感じる。
この感情には2つの核となる要素がある:
・「広大さ(vastness)」:圧倒的なスケールの大きさ
・「調節の必要性(need for accommodation)」:既存の認識の枠組みを更新する必要性
出典:Keltner & Haidt (2003), Gocłowska et al. (2023)
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●社会機能主義的アプローチ
畏敬の念は個人的な感情にとどまらず、社会的な機能を持つという考え方:
・初期の理論(Keltner & Haidt, 2003):
畏敬の念は権力者への服従を促進し、社会の安定に寄与する可能性を指摘
・最近の理論(Stellar et al., 2017; Perlin & Li, 2020):
畏敬の念は「自己超越的」な特性を持ち、狭い自己利益から離れ、より広い集団目標を支援する方向へシフトさせる
「我々志向(we-orientation)」を促進:個人と集団の利益が整合し、共通の運命感と集団行動を育む
出典:Stellar et al. (2017), Perlin & Li (2020), Keltner & Haidt (2003)
今回の研究内容の詳細
■研究全体の設計
●5つの研究による段階的アプローチ
Study 1a & 1b:相関研究(特性レベルの関係)
Study 2-4:実験研究(因果関係の検証)
合計参加者数:1,124名
文化:オーストラリアと米国
●主な検証対象
国への融合(Studies 1a, 1b, 2, 4)
大学への融合(Study 3)
自然への融合(補足研究)
NotebookLMさんに論文を動画解説頂きました。
https://youtu.be/0Hf_RYnrZBE