はぴテク相談室:人は将来のメリットで目標を設定し、それ自体を楽しむことで追い続けることができる
毎年、年始に「今年こそ運動しよう!」と決意するんですが、3日もしないうちに続かなくなってしまいます。意志が弱いだけなんでしょうか…😢
それは全然、意志が弱いわけじゃないですよ!実はコーネル大学の最新研究で、同じような悩みを抱える人がとても多いことが分かっています。まず聞いてみたいんですが、「運動しよう」と決めた理由って、何でしたか?
健康のためです。体重も少し気になってて、将来のことを考えると運動しないといけないな、って。
なるほど!実は研究によると、9割以上の人が「将来の健康のため」「体型を整えるため」といった、将来得られるメリットを理由に目標を立てることが分かっています。でも、そういう動機だけだと続きにくい、という結果も出ているんです。
え、そうなんですか?じゃあ将来のことを考えて目標を立てるのは意味がないってことですか?
目標を立てる出発点としては全然いいんですよ!ただ、長期的に続けられるかどうかを予測したのは、「その行動自体を楽しめているかどうか」という点でした。研究では、行動自体の楽しさが7段階評価で1段階上がるごとに、目標達成率が約60%向上、実際の行動量も約20%向上するという結果が出ています。しかもこの効果は少なくとも1年間続くことも確認されています。
60%も!?それは大きいですね。でも、運動って正直しんどくて、楽しいと思えないんですよね…
その気持ち、すごく自然だと思います。でも「楽しむ」って、最初からスポーツが好き!じゃなくてもいいんです。たとえば、好きな音楽を聴きながら歩くとか、景色がきれいなルートを選ぶとか、「小さな楽しさ」を少しずつ発見していくことが大事なんです。
確かに、音楽聴きながら歩くのは嫌いじゃないかも。でも、それって本当に続くんでしょうか?
この研究はアメリカだけじゃなく、文化が異なる中国でも同じ結果が出ています。さらに、実際の歩数という客観的なデータでも確認されているので、かなり信頼性が高い知見だと思いますよ。もちろん研究なので「楽しむと必ず続く」と断言はできませんが、楽しさと継続の間に強い関連があることは複数の方法で確認されています。
なるほど。じゃあ、楽しさを見つけるにはどうしたらいいんでしょう?
一つのヒントは「誰かと一緒にやる」ことです。同じ研究グループの知見でも、誰かと一緒に行動すると楽しさが増しやすいことが示されています。友人と一緒にウォーキングするとか、オンラインで進捗を共有し合うとか。楽しさそのものを「発見する」プロセスを楽しむ、という感じですね。
友達を誘ってみるのは良さそうですね!あと、目標の大きさも関係ありますか?大きすぎると続かない気がして…
この研究で直接「目標の大きさ」は調べていないので断言はできないのですが、楽しさを感じやすくするためには、最初のハードルを低く設定して「楽しい!」と感じる体験を積み重ねることが実際には大事だと思います。まずは「毎日10分だけ好きな音楽を聴きながら歩く」くらいの小さなところから、楽しさを探してみるのが良いかもしれませんね。
「将来のために頑張らなきゃ」じゃなくて、「今この瞬間を楽しむ」を意識するだけで変わりそうな気がしてきました!
そうです、まさにその感覚です!目標を立てる動機は将来のメリットでいい、でもそこから先は「この行動自体の楽しさはなんだろう?」と探していく。その積み重ねが、長期的な継続につながるという研究結果でした。小さな楽しさを一つ見つけることから始めてみましょう😊
■ 今日のまとめ
- 9割以上の人が「将来のメリット」を目的に目標を立てるが、それだけでは長続きしにくいことが研究で示されている
- 行動そのものの楽しさ(内発的動機)が高まるほど目標の達成率や行動量と強く関連しており、この傾向はアメリカ・中国の両文化圏と客観的な歩数データでも確認されている
- 「小さな楽しさを発見する」「誰かと一緒に行動する」などの工夫で、行動自体の楽しさを育てていくことが継続のカギになりそう
■ 出典・注意事項
- 出典: Woolley, K., Giurge, L. M., & Fishbach, A. (2025). Adherence to Personal Resolutions Across Time, Culture, and Goal Domains. Psychological Science. https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/09567976251350960
- 注意事項①: 本研究は相関分析に加え介入実験(研究4)も含まれており、内発的動機と目標遵守の間に因果的な関係が示唆されていますが、すべての目標・状況に一般化できるかどうかは引き続き検討が必要です
- 注意事項②: 調査対象はアメリカと中国の成人であり、日本人を含む他の文化圏や年齢層へそのまま適用できるかどうかは限界があります
- 注意事項③: 「楽しさが1段階上がるごとに達成率60%向上・行動量20%向上」という数値は研究内での統計的な関連を示すものであり、個人差があります
研究自体の紹介はこちら😊
人は将来のメリットで目標を設定し、それ自体を楽しむことで追い続けることができる
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-08-19-1755641447/