はぴテク相談室:性格的強みを使って、自然を味わって、ウェルビーイングを育む方法
最近、なんとなく毎日が単調で、気持ちが上がらないんです。仕事も家事もこなしてはいるんですが、何か充実感がなくて……。どうしたらいいんでしょう?
毎日をきちんとこなしているのに、充実感がわかない……それはしんどいですよね。少し聞いてもいいですか?最近、外に出て空や木々を眺めたり、自然に触れる時間はありますか?
自然……ですか?通勤で公園の横を通ることはありますが、あまり意識したことはないですね。それが充実感と関係あるんですか?
実は関係しているかもしれないんです。2025年に発表されたばかりの研究で、「自分の性格的な強みを使って自然と関わる」という2種類の取り組みをそれぞれ7日間試したら、どちらも自然とのつながり感や幸福感が高まった、という結果が出ているんですよ。
性格的な強み、ですか?自分の強みなんてよくわからないんですが……。
「VIA強み診断」というツールがあって、好奇心・感謝・創造性・親切さ・愛……など24種類の強みの中から、自分が自然に発揮できているものが分かります。無料のオンライン診断で日本語対応もしています。ただ、診断しなくても、24種類を眺めて「これは自分らしいな」と思うものを5つ選ぶだけでもOKなんですよ。
なるほど。それで、その強みをどう使うんですか?
研究では2つの方法が試されました。ひとつ目は、自分の上位5つの強みが「自然の中のどこに表れているか」を観察して書き留める方法です。たとえば強みが「希望」なら「夕日に希望を感じる」、「誠実さ」なら「まっすぐに育つ木に誠実さを見る」という具合に。大自然に行く必要はなく、公園や通勤路の木々でも十分なんです。
あ、それなら毎日通る公園でもできそうですね!もうひとつの方法は?
ふたつ目は、自分の一番の強みを毎日新しいやり方で自然とのつながりに活かす方法です。たとえば「感謝」が強みなら散歩中に木や花に感謝の言葉を述べる、「好奇心」が強みなら今まで気にしなかった植物や虫を調べてみる、「親切さ」が強みなら公園のゴミを拾う……こんな感じです。この方法は、観察するだけの方法より、さらに幸福感や人生への満足度、ポジティブな感情が高まったと報告されています。
行動する方が効果が高かったんですね。それは興味深い。ちなみに研究では何日くらい続けたんですか?
どちらも7日間です。毎日ちょっとだけ意識を向けるだけで変化が見られたというのがポイントで、特別な場所に行ったり長時間を費やす必要はないんです。対照グループと比べて「自然の中で過ごした時間の長さ」に差がなかったにもかかわらず、効果が出ていたのは面白いところですよね。
つまり、時間よりも「どう関わるか」が大事ってことなんですね。さっそく試したいんですが、どうやって始めればいいですか?
まずVIAの診断サイト(viacharacter.org)で強みを調べてみてください。最初のページは英語ですが、言語設定を日本語にすれば日本語で受けられます。時間がなければ24種類の強みリストを見て直感で5つ選ぶだけでもOKです。次に、強みを選んだら「これが自然の中でどう表れているかな?」と3分ほど考えてみる。それだけでさらに効果的になると研究では示されていますよ。
なんか、毎朝の通勤が少し楽しくなりそうな気がしてきました。公園の木を見る目が変わりそうです!
いいですね!単調に感じていた日常の景色が、少し違って見えてくるかもしれません。ただ、この研究はカナダの大学生や国際社会の成人を対象にしたもので、すべての人に同じ効果が出るとは限りません。あくまで「こういう関わり方が幸福感と結びついていた」という関連の話です。気軽に試してみて、自分に合うやり方を見つけていただければと思いますよ😊
■ 今日のまとめ
- 自分の「性格的強み」が自然のどこに表れているかを観察して書き留める方法(7日間)で、自然とのつながり感・高揚感・人生の調和感が高まることと関連していた
- 強みを使って自然と積極的に行動でつながる方法(散歩中に感謝を表す、生き物を調べるなど)は、さらに人生満足度・ポジティブ感情・繁栄感の向上とも関連していた
- 特別な場所や長い時間は不要。VIA診断や24強みリストで自分の強みを把握してから始めると、より効果的とされている
■ 出典・注意事項
- Passmore, H-A., Lumber, R., Niemiec, R., & Sofen, L.I. (2025). Creating Kinship with Nature and Boosting Well-Being: Testing Two Novel Character Strengths-Based Nature Connectedness Interventions. Journal of Happiness Studies. https://link.springer.com/article/10.1007/s10902-025-00900-9
- 【注意事項】本研究はランダム化比較試験ですが、対象はカナダの大学生(研究2・3)と国際社会の成人(研究1)であり、日本の一般成人にそのまま一般化できるかは不明です
- 【注意事項】介入と幸福感指標の向上に関連が見られましたが、因果関係を断定するものではありません。また効果量(d値)は中程度のものが中心です
- 【注意事項】7日間という短期間の研究であり、長期的な効果については今後の研究が必要です
研究自体の紹介はこちら😊
性格的強みを使って、自然を味わって、ウェルビーイングを育む方法
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-05-16-1747437513/