2024.07.09

はぴテク相談室:家の周りの自然はウェルビーイング向上に寄与する。

相談者

最近、なんだか気分が沈みがちで…。家にいても閉塞感があるというか、日常がパッとしない感じがするんですよね。何か改善できることってあるんでしょうか。

はぴテクさん
はぴテクさん

それはつらいですね。少し聞かせてください。今お住まいの環境って、どんな感じですか?お庭はありますか?

相談者

一応、小さな庭はあるんですけど、手入れが面倒で、あまり気にしていなかったです。植物もほとんどないかな。

はぴテクさん
はぴテクさん

実は、その庭が気分に関係しているかもしれないんです!積水ハウスさんと東京大学が一緒に行った研究で、庭に在来種(その地域にもともと生息している植物)を中心に木を植えると、ウェルビーイング、つまり幸福感や人生の充実度が高まり、うつ症状が和らぐ傾向があることが示されているんですよ。

相談者

えっ、庭の木がそんなことに関係するんですか?なんでですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

面白いのはそのメカニズムなんです。在来種の木が増えると、鳥や昆虫などの生きものが集まってきやすくなります。その生きものたちを見たり、鳴き声を聞いたりする機会が増えることで、ウェルビーイングが高まると考えられているんです。つまり「木→生きもの→ふれあい→気分向上」という流れです。

相談者

なるほど!鳥のさえずりとか、確かに聞くと少し和む気がします。でもどれくらい効果があるものなんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究によると、身近な生きもの(主に鳥)を見たり聞いたりする頻度が「全くない」から「よくある」に変化すると、うつ症状の発症リスクが54%から34%に下がると推定されています。20ポイントの差ですね。もちろんうつ症状はいろんな要因が絡んでいますが、この差は小さくないと研究者たちも述べています。

相談者

それはすごいですね。でも「在来種」って難しそうな響きで…。どんな木を植えればいいんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

確かに専門的に聞こえますよね。簡単に言うと、外国から持ち込まれた植物ではなく、日本にもともとある種類の木、たとえばコナラやヤマボウシ、エゴノキなどのことです。こういった木が鳥や昆虫にとって住みやすい環境をつくってくれるんです。ちなみに今回の研究では外来種との比較は行われていないので、「外来種だとダメ」とは言い切れませんが、在来種の効果は確認されています。

相談者

あと、木の種類以外にも何かポイントはありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

はい!同じ研究では、花が咲く時期が年間を通じて長い庭や、食べられる実がなる木が多い庭に住む人も、ウェルビーイングが高い傾向があることが示されています。季節ごとに花や実が楽しめる庭は、それ自体でも気持ちを豊かにしてくれる可能性があるということです。ただしこちらはまだ予備的な段階の分析なので、今後さらに研究が深まる予定です。

相談者

じゃあ、花が長く咲く木や実のなる木を植えるのもいいんですね。なんだか庭づくりが楽しそうになってきました!

はぴテクさん
はぴテクさん

いいですね!しかも、うれしい「おまけ効果」もあるんですよ。在来種の木を通じて生きものとのふれあいが増えた人ほど、自然の大切さへの気づきや環境配慮の意識も高まる傾向があることも分かっています。自分のウェルビーイングを高めながら、地球環境にもちょっと貢献できるかもしれないというわけです。

相談者

自分のためにもなって、環境にもいい、というのは一石二鳥ですね。小さな庭でも始めてみる価値がありそうです!

はぴテクさん
はぴテクさん

そうです!大きな庭でなくても大丈夫。まず一本、在来種の木を植えてみるだけでも、鳥や虫がふらりと立ち寄ってくれることがあります。毎日ちょっとした「自然とのふれあい」が積み重なることが、日常をパッとさせるきっかけになるかもしれませんよ。

■ 今日のまとめ

  • 庭に在来種の木を植えることで多様な生きものが集まり、鳥の姿や声などとのふれあいが増えると、幸福感や充実度が高まりうつ症状リスクが下がる傾向があることが研究で示されています。
  • 花が長く咲く木や食用の実がなる木が豊富な庭に住む人もウェルビーイングが高い傾向がありますが、こちらはまだ予備的な分析段階です。
  • 身近な生きものとのふれあいは、自然への気づきや環境配慮意識の向上にもつながる可能性があり、自分にも地球にもよい庭づくりが期待できます。

■ 出典・注意事項

  • 出典:積水ハウス株式会社・東京大学大学院農学生命科学研究科(曽我昌史准教授)共同研究「『5本の樹』計画の在来種中心の植栽がウェルビーイングの向上に寄与」2024年7月9日発表。https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2024/20240709/

  • 注意事項①:本研究はアンケート調査と樹木データの紐づけによる観察研究です。在来種の樹種数・生きものとのふれあい頻度・ウェルビーイングの間に関連が示されていますが、因果関係を直接証明するものではありません。

  • 注意事項②:うつ症状の発症リスクの数値(54%→34%)はモデルによる推定値であり、個人差や社会経済的背景など他の要因の影響も受けます。

  • 注意事項③:花・実の多様性とウェルビーイングの関係は現時点で予備的検証段階であり、今後の追加分析が必要とされています。

  • 注意事項④:調査対象は積水ハウスの「5本の樹」計画採用住宅の居住者であるため、結果の一般化には限界がある可能性があります。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
家の周りの自然はウェルビーイング向上に寄与する。
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-07-09-1720564207/

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