2024.02.28

はぴテク相談室:ツイッター(X)の利用は、ウェルビーイングを低下させる。

相談者

最近、なんとなく気分が落ち込んでいて…。スマホを見る時間が長いのかなとは思うんですけど、特にX(旧Twitter)をよく使っていて。関係あるのかな、って気になっています。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは気になりますよね。実はちょうどその点を調べた研究があるんです。2024年に『Communications Psychology』という学術誌に掲載された研究で、アメリカのTwitterユーザー252人を対象に、7日間にわたって1日5回、計6000回以上も気分などを記録してもらったんです。かなり細かく追った研究です。

相談者

へえ、そんなに細かく調べたんですね。どんな結果だったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

Twitterを使った後の約30分間で、幸福感が下がる傾向が見られたんです。それだけじゃなくて、怒りを感じやすくなったり、政治的に極端な見方になったり(これを「分極化」といいます)、退屈や孤独感も増えやすかったりという結果でした。一方で「ここに自分の居場所がある」という帰属意識は上がっていたのが面白いところです。

相談者

居場所感は上がるんですね。でも幸福感は下がる…なんか複雑ですね。どのくらいの影響なんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

実はこれが結構無視できない大きさで。「友人と直接話すと幸福感がこれくらい上がる」という効果と、ほぼ同じくらいの大きさで幸福感が『下がる』んです。つまり、友達と会ってハッピーになっても、そのあとTwitterをしばらく使うと、その効果がほぼ打ち消されてしまうくらいの影響、ということになります。

相談者

それはショックですね…。でも、使い方によっても違いそうじゃないですか?ただ眺めてるだけとか、投稿するとか、情報収集とか。

はぴテクさん
はぴテクさん

鋭いですね!研究でもまさにそこを掘り下げていて、使い方によって影響が違うことがわかりました。「ただフィードをながめるだけ(受動的な利用)」は特に幸福感の低下と結びついていました。「人と交流する使い方(社会的な利用)」は帰属意識の上昇と関係していました。そして「情報を探す目的の利用」は怒り・憤りの上昇と関連していたんです。

相談者

なるほど、ぼーっとスクロールするのが一番よくないのかもしれないですね。私、それが多い気がします…。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうかもしれませんね。ちなみにこの研究で興味深いのは、「性格が明るい人は影響を受けにくい」とか「こういうタイプの人は大丈夫」みたいな個人差による違いは、ほとんど見られなかった点です。つまり、誰でも同じように影響を受けやすいということが示唆されています。

相談者

じゃあ、「私はメンタル強いから平気」とは言えないんですね。使い方を変えることを考えた方がよさそうですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究自体は「こうすれば改善する」という処方箋までは示していないのですが、「どんな使い方がどんな影響と関係しているか」がかなり詳しくわかってきたので、自分の使い方を振り返るヒントにはなりそうですよね。たとえば、「目的なくスクロールしている時間が長いな」と気づけるだけでも意味があるかもしれません。

相談者

確かに。自分がどんな使い方をしているか、意識したことなかったです。あと、これってTwitter(X)だけの話ですか?InstagramとかFacebookは?

はぴテクさん
はぴテクさん

今回の研究はTwitter(X)に絞った調査なので、他のSNSについては同じことが言えるかどうかはわかりません。研究者自身も「Facebookなど他のプラットフォームでも同様の詳細な調査が必要」と述べています。SNSごとに仕組みや使われ方が違うので、結果も変わってくる可能性がありますね。

相談者

そうですよね。とりあえず自分のTwitterの使い方、少し見直してみます。ありがとうございました!

はぴテクさん
はぴテクさん

ぜひ!「何となくスクロール」の時間を少し意識するだけでも変わるかもしれませんよ。自分のSNSの使い方を観察するって、なかなか面白い自己観察にもなりますしね。応援しています!

■ 今日のまとめ

  • Twitter(X)の利用はその後約30分間、幸福感の低下・怒り・分極化・退屈などと関連する一方、帰属意識(居場所感)の上昇とも関連していた。
  • ただフィードを眺める「受動的な利用」が特に幸福感の低下と、情報収集目的の利用が怒りの上昇と関連しており、使い方の違いが影響に差をもたらしていた。
  • 影響の大きさは友人との社会的交流が幸福感を高める効果とほぼ同程度で、性格などの個人差によるばらつきはほとんど見られなかった。

■ 出典・注意事項

  • 【出典】Rosen, Z. et al. (2024). Twitter (X) use predicts substantial changes in well-being, polarization, sense of belonging, and outrage. Communications Psychology, 2(1). https://www.nature.com/articles/s44271-024-00062-z

  • 【注意事項①:相関と因果】この研究はTwitter利用と気分の変化の『関連』を示したものであり、TwitterがWell-beingを直接引き起こす(因果関係)と断定するものではありません。

  • 【注意事項②:対象集団の限界】参加者は米国在住のTwitterユーザー252人であり、日本など他の国や文化圏、他のSNSユーザーに同じ結果がそのまま当てはまるかは不明です。

  • 【注意事項③:短期的な測定】気分の変化は利用後30分以内を測定したものであり、長期的な影響については今後のさらなる研究が必要とされています。

  • 【注意事項④:他SNSへの一般化不可】本研究はTwitter(X)のみを対象としており、InstagramやFacebook等への結果の一般化はできません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
ツイッター(X)の利用は、ウェルビーイングを低下させる。
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-02-28-1709089206/

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