2024.02.13

はぴテク相談室:小学5,6年生向けの児童用幸福感尺度

相談者

最近、子どもが「学校がつまらない」「別に楽しくない」とよく言うんです。幸せそうに見えないというか…どうしたら子どもの幸福感って上がるんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

それは少し心配になりますよね。実は2024年に、小学5・6年生を対象にした「子どもの幸福感」を科学的に測るための研究が発表されたんです。子ども自身に「幸せってどんなとき?」と聞いて、その答えをもとに尺度を作った研究なんですが、お子さんのことを考えるヒントになるかもしれません。

相談者

子どもに直接聞いたんですね!どんな答えが多かったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

1位が「集中しているとき(18%)」だったんですよ。ゲームをしているときや絵を描いているとき、といった例が挙がっていました。2位と3位は「食事をしているとき(12%)」と「遊んでいるとき(12%)」でした。

相談者

集中しているときが1番多いんですね!なんか意外でした。遊びや食事かなと思ってたので。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです!しかも4位が「家族と一緒にいるとき(9%)」、5位が「頑張ること・努力すること(7%)」と続きます。ゲームや遊びだけじゃなくて、家族との時間や、何かに一生懸命取り組むこと自体も幸せにつながると子どもたちは感じているんですね。

相談者

「頑張ること」が幸せ、というのも子どもらしくていいですね。で、研究ではその幸福感をどういう形でまとめたんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

統計的な分析の結果、子どもの幸福感は大きく3つのグループに分けられることがわかりました。研究では「うれしいね因子」「あんしんだね因子」「すてきだね因子」と名付けられています。それぞれ、楽しい・うれしいといった元気なポジティブ感情、安心・満ち足りているという安定感、そして道徳的・心がけに関わる誇りや充実感、のようなイメージです。

相談者

3つに分かれるんですね。大人の幸福感とは違うんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

いい視点ですね!大人の幸福感研究では「ありのままの自分でいられる感覚」という因子がよく出てくるんですが、この子ども版ではその因子は見られませんでした。その代わり、ポジティブな感情の要素が強く出ているのが特徴的だと研究では述べられています。子ども時代ならではの幸福感のかたちがあるということかもしれません。

相談者

なるほど。じゃあ「学校がつまらない」と言っているうちの子には、どう関わればいいんでしょう?この研究から何かヒントはありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究から直接「これをすれば幸福感が上がる」とは言えないのですが、子どもたちが幸せを感じると答えた場面を参考にすると、「何かに集中できる時間があるか」「家族と一緒に食事したり過ごす時間があるか」「友達と遊べているか」といった点を振り返ってみることはできそうです。お子さん自身に「最近どんなとき楽しかった?」と聞いてみるのもいいかもしれませんね。

相談者

確かに最近、一緒にご飯を食べる時間が減ってたかも。ゲームも「やりすぎ!」って止めてばかりでした(笑)

はぴテクさん
はぴテクさん

集中してゲームをしているときも、子どもたちにとっては幸せな時間のひとつとして挙げられていましたしね。頭ごなしに止めるよりも、「何が楽しいの?」と一緒に関心を持ってみると、会話のきっかけになるかもしれません。あくまで研究の記述から読み取れるヒントですが。

相談者

なんか気が楽になりました。難しく考えすぎてたかも。集中できることや、家族との時間、大事にしてみます。

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究は子ども自身の言葉から作られているのがいいところで、大人が「こうあるべき」と決めた幸福感じゃなく、子どもたちがリアルに感じていることが反映されているんです。お子さんの「幸せってどんなとき?」を聞いてみると、また新しい発見があるかもしれませんよ。

■ 今日のまとめ

  • 小学5・6年生が幸せを感じる場面のトップは「集中しているとき(ゲーム・絵など)」「食事」「遊び」で、「家族との時間」や「頑張ること」も上位に入っていた。
  • 子どもの幸福感は「うれしいね(ポジティブ感情)」「あんしんだね(安心・充足)」「すてきだね(道徳・誇り)」の3因子で構成され、大人の幸福感研究にある『ありのまま因子』は見られなかった。
  • 子ども自身が語った幸せな場面を手がかりに、日常の中で集中できる時間・家族との食事・友達との遊びといった機会を振り返ることが、子どもの幸福感を考えるヒントになりうる。

■ 出典・注意事項

  • 【出典】中間玲子ほか「児童用幸福感尺度の作成および信頼性・妥当性の検証」心理学研究, 2024年10月, advpub, doi: 10.4992/jjpsy.95.22228 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/advpub/0/advpub_95.22228/_pdf

  • 【注意①】本研究は小学5・6年生を対象とした尺度開発研究です。他の学年や年齢層への一般化には限界があります。

  • 【注意②】幸せを感じる場面の割合(集中18%など)は記述統計であり、「その行動をすれば幸福感が高まる」という因果関係を示すものではありません。

  • 【注意③】幸福感尺度の妥当性は精神的健康度・セルフエスティーム・ソーシャルサポートとの相関によって検証されており、これらは相関関係であって因果関係ではありません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
小学5,6年生向けの児童用幸福感尺度
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-02-13-1707834221/

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