環境に配慮した行動を取ると、幸せになる
というマリアーナ・ピンチョ先生(環境海洋研究センター)による最新研究😊
環境に配慮する行動(省エネ、歩く、食に気を付ける)は、
利他的な行動なので地球をよくするだけではなく、
自分の幸福度も高める😍
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もちろん地球のために行動するのも良いのですが、
まずは自分の幸せのために、環境に配慮する活動をするのも良いですね。
似たような話で、道徳的だと幸福度が高まるのですが、
その道徳的だと幸福度が高まる。ということを知っていると道徳的な行動が増えるという研究もあります。
利他から初めて、自分も大切にする(利己)のみ良いですし、
利己から初めて、自分の幸せのために利他を行う。というのも良いですね。
自利利他円満😊
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■研究結果
①環境への懸念が高いと、環境配慮行動が増える
・環境アイデンティティが強い(自然との相互依存や結びつきの感覚)
・気候変動への認識が強い
・気候変動の直接体験(実際に気候変動の影響を受けた)
※が、意外にも直接体験は食生活・歩く(交通)には影響があったが、省エネには有意な関係はなかった。
(アイデンティティや認識は、食にも歩く(交通)にも省エネ活動にも効いていた)
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②気候変動への不安は、環境配慮行動につながる
不安を感じるからこそ、行動につながるんですね😊不安のポジティブサイドですね。
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③環境配慮行動は、幸福度が高まる
環境配慮行動は、ポジティブ感情の高さ・ネガティブ感情の低さと関係。
環境不安が媒介しているので、環境に配慮した行動を取る→環境への不安が減る→ポジ↑、ネガ↓。
(おそらく、行動を取ることで、無力感が減っているという点もありそう。)
ただし、人生満足度には省エネ活動のみ効いていた。
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環境に配慮した行動は私たちの気分に影響を与えるか?環境に配慮した行動と主観的な幸福感
Does behaving green influence how we feel? pro-environmental behaviour and subjective well-being
BMC Psychology ,2025/11/4
Mariana Pinho
https://bmcpsychology.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40359-025-03442-0
背景
気候危機は現代における最も差し迫った危機であり、社会のあらゆるレベルで緊急の緩和策が求められています。その一つとして、環境に配慮した行動を増やすことが挙げられます。
方法
本研究では、全国を代表するサンプルを用いて、環境に配慮した行動と主観的幸福に対する社会心理学的特性の役割を調査した。
結果
結果は、環境アイデンティティ、気候変動の認識、そして気候変動の直接的な経験が、環境に配慮した行動と正の相関関係にあることを示しました。より具体的には、環境アイデンティティが強く、気候変動に対する認識が強い人は、より頻繁に環境保全行動(例:暖房、照明、エネルギー使用量の削減)、持続可能な交通手段(例:相乗り、徒歩、公共交通機関の利用)への関与、そして食に関する行動(例:肉の消費量の削減、ベジタリアン食の増加)を実践する傾向が高いことが報告されました。気候不安は、調査対象となった3つの環境に配慮した行動カテゴリーすべてと正の相関関係にありました。最後に、これらの環境に配慮した行動への参加は、ポジティブな感情レベルの上昇と関連し、ネガティブな感情レベルとは負の相関関係にありました。これらの関係は気候不安によって媒介されていました。
結論
全体として、この調査結果は、気候変動の影響を緩和するための気候変動対策を促進する方法についての洞察を提供しています。
【背景】
■ イントロダクション:なぜこの研究が必要なのか
気候危機は現代における最も緊急性の高い課題であり、政府レベルから個人の生活様式に至るまで、あらゆる社会レベルでの迅速で効果的な対策が求められています。
その中でも、持続可能で環境配慮的な行動を促進することが重要視されていますが、多くの国でこうした行動はまだ一般的ではありません(文献1, 2, 3より)。
▼ 環境配慮行動の定義
環境配慮行動とは、環境への悪影響を減らしたり最小化したりするために個人が意図的に行う行動のことです(文献4, 5より)。
具体例:
・リサイクル
・水やエネルギー消費の削減
・持続可能な食品選択
・自家用車の代わりに代替交通手段を使用
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■ 環境配慮行動を説明する主要理論
環境配慮行動がなぜ・どのように起こるのかを説明するために、いくつかの理論的視点が発展してきました。
▼ 1. Sternの価値-信念-規範理論(Value-Belief-Norm Theory)
出典:Stern, P.C. (2000). "New environmental theories: toward a coherent theory of environmentally significant behavior." Journal of Social Issues, 56(3), 407-24.
この理論の要点:
・個人の規範(「~すべきだ」という感覚)が環境配慮行動を駆動する
・その規範は、環境に関する価値観と信念によって活性化される
流れ:
環境価値観 → 環境に関する信念 → 個人的規範 → 環境配慮行動
▼ 2. 環境アイデンティティ理論(Environmental Identity Theory)
出典:
・Clayton, S. (2003). "Environmental Identity: A Conceptual and an Operational Definition." In Identity and the natural environment: The psychological significance of nature.
・Clayton, S. & Opotow, S. (2003). Identity and the natural environment.
この理論の要点:
・自分自身を自然環境と相互につながっているものとして見る程度が、持続可能な行動を強く予測する
・環境アイデンティティとは、自然環境に対する感情的・認知的なつながりのこと
重要な概念:自然とのつながり感覚が強いほど、環境保護行動が増える
▼ 3. 自然とのつながり(Connectedness to Nature)
出典:Mayer, F.S. & Frantz, C.M. (2004). "The connectedness to nature scale: A measure of individuals' feeling in community with nature." Journal of Environmental Psychology, 24(4), 503-15.
定義:
「自然界との一体感についての個人の経験的感覚」
これまでの研究結果:
・自然とのつながりは、様々な文化圏で環境配慮行動と正の関連がある(文献5, 6より)
・文献6:Whitburn et al. (2020). "Meta-analysis of human connection to nature and proenvironmental behavior." Conservation Biology, 34(1), 180-193.
→ メタ分析(複数の研究結果を統合的に分析する手法)により、人間と自然のつながりと環境配慮行動の関係が確認された
・環境への懸念、動機づけ、管理意識の心理的基盤を提供する(文献4, 5, 6より)
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■ 気候不安:新しい研究領域
▼ 気候不安とは
出典:Clayton, S. (2020). "Climate anxiety: psychological responses to climate change." Journal of Anxiety Disorders, 74, 102263.
定義:
気候変動の予想される影響についての感情的苦痛と心配
▼ 気候不安の適応的側面
出典:Pihkala, P. (2020). "Eco-Anxiety and Environmental Education." Sustainability, 12(23), 10149.
従来の見方:
・気候不安は病的なものとして扱われることが多かった
新しい理解:
・気候不安は適応的な反応としても機能しうる
・気候行動への関与を動機づける可能性がある
▼ 実証研究の結果
出典:Whitmarsh, L. et al. (2022). "Climate anxiety: what predicts it and how is it related to climate action?" Journal of Environmental Psychology, 83, 101866.
発見:
気候不安は環境配慮行動と正の関連があることが多い
つまり、自然とのつながりと気候不安の両方を考慮することが、心理的要因がどのように環境行動を形成するかを理解する上で重要です。
【研究内容】
■ 研究の背景
気候危機は私たちの時代の最も緊急な課題です。政府だけでなく、個人レベルでの環境配慮行動を増やすことが重要になっています。
▼ 環境配慮行動とは
環境への悪影響を減らすために個人が意図的に行う行動のことです。
・リサイクル
・水やエネルギーの節約
・持続可能な食品選択
・自家用車の代わりに公共交通機関を使う
など
▼ 研究の問題意識
「環境に優しい行動は個人の幸福を犠牲にする」という考えが世論やメディアでよく見られますが、科学的な研究結果は一致していません。良い影響があるという研究もあれば、悪い影響や影響なしという研究もあります。
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■ 研究で注目した心理的要因
▼ 1. 環境アイデンティティ
自分自身が自然環境とどれだけつながっていると感じるかという概念です。環境アイデンティティが強い人ほど、環境を守る行動をとりやすいことが過去の研究で示されています。
▼ 2. 気候変動への認識
・気候変動が実際に起こっていると信じるか
・人間の活動が原因だと考えるか
・悪い結果をもたらすと思うか
これらの認識が強いほど、環境配慮行動をとりやすいとされています。
▼ 3. 気候変動の直接体験
実際に気候変動の影響(洪水、熱波、山火事など)を経験した人は、より環境配慮行動をとりやすくなります。
▼ 4. 気候不安
気候変動の現在および将来の影響に対する感情的な苦痛や心配のことです。最近の研究では、気候不安は病的なものだけでなく、行動を起こす動機にもなることが示されています。
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■ 研究の仮説
研究者は以下の仮説を立てました:
▼ 仮説1
環境アイデンティティ、気候変動への認識、気候変動の直接体験は、環境配慮行動と正の関係がある
→ つまり、これらが強いほど環境配慮行動が増える
▼ 仮説2
気候不安は環境配慮行動と正の関係がある
→ 気候不安が高いほど環境配慮行動が増える
▼ 仮説3
環境配慮行動は主観的幸福感と関係がある
・人生満足度と正の関係
・ポジティブな感情と正の関係
・ネガティブな感情と負の関係
▼ 仮説4
環境配慮行動と主観的幸福感の関係は、気候不安によって媒介される
→ 気候不安が橋渡し役になっているということ
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■ 研究方法
▼ 調査対象
ポルトガルの全国代表サンプル3,300人
・男性:1,583人
・女性:1,717人
・年齢層:18〜74歳
・様々な教育レベル、収入、地域から参加
▼ ポルトガルを選んだ理由
ポルトガルはヨーロッパで最も気候変動に脆弱な国の一つで、深刻な影響を受けています。
・熱波
・洪水
・山火事
・干ばつ
・海面上昇による脅威
▼ データ収集方法
オンライン調査で実施。調査会社Qdataのパネル(86万人)からランダムに選ばれた人に依頼。国勢調査データに基づいて重み付けをし、誤差2%、信頼水準95%で代表性を確保。
NotebookLMさんに動画解説頂きました😊
https://youtu.be/pUvVfZLr8lY