2025.08.27

はぴテク相談室:足るを知る、が幸せに最も効く

相談者

最近、なんか毎日が「足りない足りない」って感じで、いくら頑張っても満足できないんです。収入も平均くらいはあるはずなのに、なんで幸せを感じにくいんでしょう…。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは本当につらいですね。実は、168カ国・190万人以上のデータを使った大規模な研究があるんですが、その中で「幸福度に最も影響していた要因」がとても興味深い結果だったんです。聞いてみますか?

相談者

ぜひ教えてください!190万人ってすごいですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

九州大学のChao Li先生らの研究なんですが、63もの変数を分析した結果、全年齢層で共通して幸福度と最も関連が強かったのが「暮らし向きの感じ方」、つまり『自分の生活にゆとりを感じているかどうか』という主観的な感覚だったんです。世帯年収そのものよりも、ずっと強い関連があったんですよ。

相談者

えっ、収入の金額より「感じ方」の方が大事なんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。たとえば中年層(40〜65歳)のデータでは、「暮らし向きの感じ方」が幸福度への関連度17.56%だったのに対し、「世帯年収」は1.50%でした。もちろんこれは相関の話なので、感じ方を変えれば必ず幸せになれると断言はできないんですが、少なくとも『客観的にいくら稼いでいるか』よりも、『自分は足りていると感じているか』の方が幸福度とずっと強く結びついているというのは、注目すべき発見だと思います。

相談者

なるほど…。「足るを知る」ってやつですね。でも、それって簡単に言うけど難しくないですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

おっしゃる通りで、簡単ではないですよね。ちなみに、あなたは今おいくつくらいですか?研究では年齢によって幸福度のパターンが違っていて、それが興味深いんです。

相談者

43歳です。ちょうど中年ど真ん中ですね(笑)

はぴテクさん
はぴテクさん

それは、この研究がまさに「あなたの世代のために」深掘りしている層なんです!研究では、年齢と幸福度の関係がU字型になっていることが確認されていて、中年層が一番幸福度が低くなりがちだという結果が出ています。しかも、それが単に内面的な問題ではなく、社会から受ける扱い、つまり外的な社会状況が中年層に対して特に厳しいことも影響しているとされているんです。

相談者

社会から受ける扱いが厳しい、というのはどういうことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究では、外的な社会状況(職場のプレッシャー、社会的な期待、サポートの少なさなど)が中年層に対してより厳しく作用しており、しかも若年層・中年層への扱いは高齢者層と比べて年々厳格化している傾向が示唆されています。たとえば日本は高齢者優遇社会と言われますが、幸福度世界一のフィンランドは中年層に対してもサポートが手厚い社会と研究では触れられています。あなたが「足りない」と感じるのは、個人の問題だけじゃなくて、社会構造的な背景もあるかもしれないんです。

相談者

それを聞いてちょっとほっとしました。自分だけが弱いわけじゃないんだな、って。でも具体的に何かできることはありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究データで幸福度と関連が出ていた項目を見ると、「頼れる親族・友人がいる」(中年層で4.39%)、「昨日楽しさを感じた」(1.87%)、「昨日おもしろいことをした・学んだ」(1.44%)なども挙がっています。大きな生活改革より、『今日、誰かに連絡してみる』『ちょっと面白いことを探してみる』という小さな積み重ねが、幸福度と関連している可能性があるんです。

相談者

「足るを知る」と「小さな楽しみを積み重ねる」、両方大事なんですね。なんか、今日少し気持ちが軽くなりました。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは良かったです!まとめると、あなたが感じている「足りなさ」は、収入の数字だけの問題ではなく、主観的な感じ方や社会環境ともつながっている可能性があるということ。中年期に幸福度が下がりやすいのは世界共通の傾向で、あなただけが特別なわけじゃない。そして、収入を上げることより、「今日の小さな楽しみ」や「頼れる人とのつながり」を意識することも、幸福度と関連が深いかもしれません。一緒にそういう積み重ねを考えていけると良いですね😊

■ 今日のまとめ

  • 「暮らし向きの感じ方(主観的なゆとり感)」は、世帯年収の金額よりも幸福度と強く関連していた。「足るを知る」感覚が重要と示唆される。
  • 中年層(40〜65歳)は全年齢層の中で最も幸福度が低くなりやすく、それは個人の内的な問題だけでなく、社会から受ける外的な状況の厳しさとも関連していることが示された。
  • 「頼れる人がいること」「昨日楽しさを感じたこと」「おもしろいことをした・学んだこと」も幸福度と関連が見られ、日常の小さなポジティブ体験やつながりも注目に値する。

■ 出典・注意事項

  • 【出典】Chao Li, Jie Mi, Jiaxu Zhang, Bo Shi, Alexander Keeley & Shunsuke Managi, 'Low well-being among middle-aged people: inherent or external factors', Humanities and Social Sciences Communications, 2025/8/22, Nature Publishing Group. https://www.nature.com/articles/s41599-025-05708-9

  • 【注意事項①・相関と因果】本研究は観察データに基づく分析であり、各変数と幸福度の「関連(相関)」を示したものです。「感じ方を変えれば幸福度が上がる」という因果関係を証明したものではありません。

  • 【注意事項②・幸福度の測定方法】本研究で使用された幸福度の指標は「キャントリルの梯子(生活全体の評価を0〜10で答えるもの)」です。このスケールは生活水準の豊かさが反映されやすい性質があり、日々の感情的な幸せとは少し異なる側面を測っている点に留意が必要です。

  • 【注意事項③・対象集団】168カ国・190万件以上のグローバルデータを使用していますが、国・文化・経済状況によって結果の解釈は異なる可能性があります。日本の状況にそのまま当てはまるとは限りません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
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研究自体の紹介はこちら😊
足るを知る、が幸せに最も効く
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-08-27-1756332006/

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