はぴテク相談室:仕事は辛いものである、と考えていると、ブルシットジョブでも幸福度が落ちない
最近、仕事がなんか無意味に感じることが多くて…。毎日同じような作業の繰り返しで、これって本当に必要なのかな?って思うんです。そのせいか気持ちが落ちてきていて。
それはしんどいですね。「自分のやっている仕事、本当に意味あるの?」って感じてしまうと、じわじわと気持ちが重くなりますよね。実はまさにそのテーマを扱った研究が2025年に発表されたんですよ。一緒に見ていきましょうか😊
研究があるんですか!どんな内容ですか?
ドイツのウルム大学のミュラー先生たちが、アメリカの働く人たち約1400人を対象に調べた研究です。「ブルシットジョブ」、つまり無意味・不必要・有害だと自分が感じる仕事をしていると、幸福度にどう影響するか、を調べたんです。結果、基本的にはそういう仕事をしていると感じるほど、幸福度が下がる傾向があることがわかりました。
やっぱりそうなんですね。自分だけじゃなかったんだ…。でも、みんながそうなるわけじゃないですよね?
鋭い!そうなんです。面白いのはここからで、「仕事というのは辛くて当然、それでも頑張るものだ」という考え方—研究では『プロテスタント労働倫理』と呼んでいます—が強い人は、無意味な仕事が増えても幸福度がほとんど下がらなかったんです。場合によってはむしろ上がるケースもあったくらいで。
え、「仕事は辛いもの」って思っていると、逆に守られるってことですか?なんか不思議な感じがします。
そうなんです、ちょっと逆説的ですよね😄。「辛くて当然」という前提があると、無意味な作業に直面してもそれほどギャップを感じず、幸福度への打撃が小さくなる、という相関が見られたんです。ただ、これはあくまでも「相関」の話で、この考え方が直接幸福度を守っている、と因果関係が証明されたわけではないんです。
なるほど。じゃあ「仕事は辛いもの」と思い込めばいいってことですか?
うーん、それだけだともったいないかもしれません。同じ研究で、もう一つ大事なことがわかっていて。「自分の仕事には意味がある!」という認識を持っている人は、幸福度が大幅に高まる傾向があったんです。そして面白いのは、「仕事は辛いもの」と思っていても、「でも意味がある」と思うことは同時に可能だ、というのも示されていたんです。
両方持てるんですか!それはどういうことなんでしょう?
「辛い仕事を頑張ることに価値がある」という価値観を持ちながら、「この仕事は誰かの役に立っている、だから意味がある」という意味づけも同時にできる、ということです。これに近い考え方が「ジョブクラフティング」という取り組みで、自分の仕事の中に意味や意義を自分なりに見つけていく、という方法です。
ジョブクラフティング、聞いたことあります!でも、無意味に感じている仕事に意味を見つけるって、難しくないですか?
確かに難しく感じますよね。でも「誰のために」「何のために」という小さな問いを自分に立ててみるだけでも、変わることがあります。たとえば「この作業、チームの誰かの負担を減らしているんだよな」とか「お客さんにとってはこれが安心につながっているんだ」とか。完全に納得できなくてもいいので、少しでも意味のかけらを見つける習慣が、幸福度と関連している可能性が研究から見えています。
なんか、「我慢するだけ」じゃなくて、「意味を探すこと」も一緒にやってみるといいってことですね。少し気持ちが楽になりました!
そうです😊。「辛くても頑張る」という姿勢は、ある意味クッションになってくれる。でも、そこに「意味の探索」をプラスすることで、より幸福度が高まる可能性があるよ、というのがこの研究から見えてきたことです。焦らず、日々の仕事の中に小さな意味のかけらを探してみてくださいね。
■ 今日のまとめ
- ブルシットジョブ(無意味・不必要に感じる仕事)をしていると幸福度が下がる傾向があるが、「仕事は辛いもの」という考え方(プロテスタント労働倫理)が強い人は、その影響を受けにくいという相関が見られた。
- 「仕事には意味がある」という認識を持つことは幸福度と大きく関連しており、「仕事は辛いもの」という考え方と「仕事に意味を見出す」姿勢は同時に持つことが可能。
- ジョブクラフティング的な発想で、自分の仕事の中に小さな意味や意義を見つける習慣を持つことが、はたらく幸福度の向上につながる可能性がある。
■ 出典・注意事項
- Marina Müller, Michael Barthelmes, Johannes Keller (2025). Bullshit job experiences at work and subjective well-being: The moderating role of protestant work ethic. Personality and Individual Differences. Ulm University. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0191886925003502
- 【注意事項①】本研究は横断研究(ある一時点のデータを収集した研究)であり、相関関係が示されているのみです。「プロテスタント労働倫理が高いと幸福度が守られる」という因果関係が証明されたわけではありません。
- 【注意事項②】対象はアメリカの従業員(合計約1400人)であり、日本の労働環境や文化的背景に直接当てはまるとは限りません。
- 【注意事項③】「ブルシットジョブ」の認識はあくまで本人の主観的な評価に基づいており、客観的な仕事の内容を指すものではありません。
研究自体の紹介はこちら😊
仕事は辛いものである、と考えていると、ブルシットジョブでも幸福度が落ちない
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-08-22-1755900010/