2025.07.13

はぴテク相談室:人生の目的は、16の方向性がある。

相談者

最近、なんとなく毎日が空虚というか、「自分は何のために生きているんだろう」って思うことが多くて。仕事もこなしてるし、生活もできてるんですけど、なんか目的みたいなものが見えなくて…。

はぴテクさん
はぴテクさん

そう感じているんですね。実は、その「人生の目的って何だろう?」という問いに正面から向き合った研究が、2025年に発表されたんです。ブリティッシュコロンビア大学のマスク先生たちが、アメリカの2000人以上に「あなたの人生の目的は何ですか?」と聞いて、その答えを分類したところ、なんと16種類にまとめられたんです。しかもそれが日本・インド・ポーランドでも同じように当てはまったという、かなり興味深い研究なんですよ。

相談者

16種類もあるんですか!それって具体的にどんなものですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

大きく4つのグループで整理すると分かりやすいですよ。まず「人間関係系」として、家族のサポート、親密な関係の維持、尊敬・地位の獲得。次に「精神・心理系」として、宗教や精神的な信念に沿った生き方、幸せを感じること、心の平安。それから「社会貢献系」として、世界をより良くすること、他者に影響を与えること、地域や社会への奉仕。最後に「実用・現実系」として、経済的・身体的な自立、物質的な豊かさ、仕事を通じた使命の発見、身体の健康、自己成長、内的な信念に従って生きること、困難にめげず生き抜くこと、という感じです。

相談者

なるほど…。でも「目的が見えない」って感じているのは、この16の中に自分の当てはまるものがないってことなんですかね。

はぴテクさん
はぴテクさん

必ずしもそうではないと思いますよ。むしろ「どれかに当てはまらなければいけない」というより、「この16を眺めてみたとき、少しでもピンとくるものはあるか」という視点で見てみると、気づきがあることが多いんです。どれかグッときたものはありましたか?

相談者

うーん…「⑮心の平安」とか「⑭身体の健康」は、確かに意識したいなと思いました。あとなんとなく「⑫職業的充実感」も気になって。

はぴテクさん
はぴテクさん

実はその感覚、とても自然だと思います。研究では、どの目的が「幸せな人生」につながりやすいかも分析されていて、「⑮心の平安」が最も幸せな人生と関連していたんです。「今持っているものへの感謝」や「変えられないことの受け入れ」という方向性ですね。それから「⑭身体の健康」も幸せな人生との関連が見られていました。

相談者

そうなんですね!「⑫職業的充実感」も気になったんですが、仕事と人生の目的ってそんなに関係するんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それがですね、この研究では日本人に関して特別な言及があって、仕事を通じて生きがいを見つけること、つまり「⑫職業的充実感」が、他の国と比べて日本人の生活の質に特に大きく関わっていたという結果が出ているんです。研究者のハイネ氏も、日本では仕事が幸福感や自分らしさと深く結びついていると述べています。

相談者

確かに、日本人って仕事が自分のアイデンティティになりやすいですよね。でもじゃあ「意味ある人生」を送りたい場合は、何が関連してくるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

「意味ある人生」については、「⑪重要性」、つまり他者に刺激を与えたり、何か後世に残るものを作ること、が最も強く関連していたという結果でした。それから「⑬忍耐」、つまり人生の苦難に向き合いながら諦めないこと、や「⑯奉仕」も関連が見られています。「意味」と「幸せ」って、少し別の方向性があるんですよ。

相談者

「意味」と「幸せ」が別というのは面白いですね。自分が今感じている空虚さって、どっちが足りないんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

それを一緒に考えてみるのがとても大事だと思います。「楽しい・気分が良い」という感覚が薄いなら「幸せ」の方向、「何かに貢献できていない、自分の存在意義が感じられない」という感覚なら「意味」の方向かもしれません。この研究では「幸福」「意味」「精神的な豊かさ」という3つの豊かな生き方が、それぞれ違う目的と結びついていることが分かっています。どちらかというとどんな感じですか?

相談者

どちらかというと…「自分の存在が誰かの役に立っているのか分からない」という感じがするので、「意味」の方かもしれないです。

はぴテクさん
はぴテクさん

それなら、「⑪重要性」や「⑯奉仕」「⑩ポジティブな影響」といった方向性が自分にとってしっくりくるか、少し意識してみるといいかもしれません。ただ一つ大事なことをお伝えすると、この研究は相関関係を見たもので、「この目的を持てば必ず意味のある人生になる」という因果関係を証明したものではないんです。あくまで「こういった目的を持つ傾向がある人ほど、意味を感じやすい傾向があった」という話です。なので、無理に「この目的にしなきゃ」と決める必要はなく、16を手がかりに自分の内側を探索するくらいの使い方が自然だと思いますよ。

相談者

なるほど、プレッシャーにならない使い方ですね。なんか、「目的がなければダメ」じゃなくて、「こんな方向性があるよ」って地図を見ている感じがして、少し気持ちが楽になりました。

はぴテクさん
はぴテクさん

それがいちばんの使い方だと思います!この16は「正解リスト」じゃなくて、世界中の人がどんな方向を向いて生きているかを整理した地図のようなもの。今日感じた「⑮心の平安」「⑫職業的充実感」「意味が欲しい」というヒントを持ちながら、日常の中で少しだけ意識を向けてみてください。小さな発見が積み重なっていくと思いますよ。

■ 今日のまとめ

  • 人生の目的には「家族」「心の平安」「奉仕」「職業的充実感」など16の方向性があり、文化を超えて共通して見られることが研究で示されています。
  • 「幸せな人生」には⑮心の平安が、「意味ある人生」には⑪重要性が、「精神的な豊かさ」には⑯奉仕が、それぞれ強く関連していました(相関関係であり因果関係ではありません)。
  • 日本人においては、仕事を通じた生きがい(⑫職業的充実感)が他国と比べて生活の質に特に大きく関わっていた傾向が見られました。

■ 出典・注意事項

  • 【論文】Mask, M. et al. (2025). How sources of purpose predict meaning in life, happiness, and psychological richness, across cultures. The Journal of Positive Psychology. https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17439760.2025.2500562

  • 【紹介記事】Greater Good Science Center (2025/7/9). 16 Ways People Find Purpose Around the World. https://greatergood.berkeley.edu/article/item/16_ways_people_find_purpose_around_the_world

  • 【注意事項】本研究は相関研究であり、特定の目的を持つことが幸せや意味を「引き起こす」という因果関係を示したものではありません。

  • 【注意事項】自由記述の分類と質問票調査を組み合わせた研究設計であり、対象国はアメリカ・日本・ポーランド・インドの4か国に限られます。他の文化圏への一般化には限界があります。

  • 【注意事項】「どの目的が幸せにつながるか」の分析は、個人差や状況の違いを平均化したものです。すべての人に同じ関連があるとは限りません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
人生の目的は、16の方向性がある。
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-07-13-1752443070/

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