2025.06.19

雑談は、仕事のパフォーマンスを高める。

という2024年の中国の研究😍

516名の方に、2週間の間を置いて2回の調査を行い、

雑談と仕事のパフォーマンス、そしてそれを仲介する、関係エネルギーとポジティブ感情の流れを調査したよ。

すると、

雑談→仕事のパフォーマンス

の効果もあったし、

雑談するから、関係性が良くなって、仕事のパフォーマンスを高める

という効果もあったし、

雑談するから、ポジティブ感情が高まって、仕事のパフォーマンスを高める

という効果もあったし、

雑談するから、関係性が良くなって、ポジティブ感情が高まり、仕事のパフォーマンスを高める

という効果もあったし、

で、4重の効果があったよ😍😍😍

雑談と仕事のパフォーマンスの相関は0.114とめっちゃ高いという訳ではないですが、

雑談は、色々な側面からパフォーマンスに効いてきますね😍

ーーー

職場の雑談と課題遂行能力:関係エネルギーとポジティブな感情の連鎖的仲介役割

Workplace small talk and task performance: the chain mediation role of relational energy and positive affect

July 2024Chinese Management Studies 19(2)

Chen, Yuling & Shao, Jingzhi & Chen, Charles & Wan, Fang.

https://www.researchgate.net/publication/381955809_Workplace_small_talk_and_task_performance_the_chain_mediation_role_of_relational_energy_and_positive_affect

目的 仕事とは関係のない表面的なやりとりとみなされることが多い世間話は、日常生活や職場環境に浸透して避けられない側面です。戦略的な関係の育成である「グアンシ」の概念が深く評価されている中国では、職場での世間話(WST)は、従業員が対人ネットワークを強化するために使用する戦略的なツールです。この研究は、中国の職場でのタスクパフォーマンスに対するWSTのプラスの影響を調査し、この関係を支えるメカニズムを探求することを目的としています。 デザイン/方法論/アプローチ この研究では、時間差のある研究デザインを採用し、さまざまな中国の企業の従業員516名のデータを使用して仮説をテストしました。 結果 この研究では、WSTがタスクパフォーマンスに直接的および間接的なプラスの効果をもたらすことを明らかにしました。WSTは、関係エネルギーとポジティブな感情という2つの媒介因子を介して間接的にタスクパフォーマンスを高めます。この研究では、WSTが最初に関係エネルギーを高め、次にポジティブな感情を育むことでタスクパフォーマンスを順次向上させる連鎖仲介モデルも説明しました。独創性/価値:WSTの負の影響に焦点を当てる傾向が一般的であるのに対し、本研究はWSTの有益な効果に光を当て、WSTと課題遂行能力を結びつける新たな道筋を提示しています。これらの知見は、学術的な議論と実践的なマネジメント戦略の開発の両方に貢献します。

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■研究の背景
研究の前提となる既存研究について、理論的な流れに沿って詳しく説明します。

1. 職場での雑談研究の変遷

従来の否定的な見方

初期の研究群(1980年代〜2000年代):

  • Schneider (1987): 雑談を「些細なコミュニケーション」として軽視
  • Coupland et al. (1992): 雑談が作業の流れを中断させる問題を指摘
  • Brotheridge & Grandey (2002): 生産性への潜在的阻害要因として警告
  • Holmes & Marra (2004): 職場での雑談の破壊的側面を強調

共通する問題意識:
雑談は「時間の無駄」「集中力の妨害」「認知的関与の低下」を引き起こすとされていた

転換点となった研究

Methot et al. (2021):

  • 初めて雑談の肯定的効果を実証した画期的研究
  • 雑談が従業員の正の社会的感情を高め、組織市民行動(=自発的な協力行動)と幸福感を向上させることを発見
  • ただし、この研究は主に西洋文化圏での調査

2. 理論的基盤

保存資源理論(Conservation of Resources Theory)

Hobfoll (1989)の中核概念:

  • 人間は限られた心理的資源(エネルギー、注意力など)を持っている
  • 資源が枯渇するとストレスや機能低下が起こる
  • 人々は資源を**「獲得・保護・成長」**させようとする本能がある

この研究への応用:
雑談を「資源補充のメカニズム」として捉え直した革新的アプローチ

感情事象理論(Affective Events Theory)

Weiss & Cropanzano (1996)の枠組み:

  • 職場での出来事が感情反応を引き起こす
  • **「出来事→感情反応→態度・行動」**という連鎖プロセス
  • 小さな日常的出来事も累積的に大きな影響を持つ

3. 関係エネルギーの概念

Owens et al. (2016)の先駆的研究

関係エネルギーの定義:

  • 肯定的な対人関係から生まれる高次の心理的資源
  • 貯蔵・使用・強化が可能
  • 個人のエネルギーレベルと熱意を向上させる

重要な発見:

  • 関係エネルギーが仕事への関与パフォーマンスを向上させる
  • 特に創造性の発揮に重要な役割

中国文化における特殊性

Yang et al. (2019)の文化的考察:

  • 中国人従業員は西洋人より関係エネルギーに対する受容性が高い
  • 背景には**「関係(guanxi)」**の文化的価値観

「関係(guanxi)」とは:

  • 中国文化に根ざした戦略的人間関係の概念
  • 相互利益と長期的信頼に基づく社会的ネットワーク
  • ビジネス成功に不可欠とされる文化的資産
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