2025.05.21

はぴテク相談室:最も満足度の高い仕事と最も満足度の低い仕事が判明

相談者

最近、仕事がつらくて…。毎日同じことの繰り返しで、やりがいも感じられないし、なんだか生活全体も暗い気がするんです。職業って、幸福感に関係あるんでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それはしんどいですね。実は、エストニアのタルトゥ大学が約5万9千人を対象に行った大規模な研究で、「職業と生活満足度・仕事満足度の関係」を調べたものがあるんです。結論から言うと、職業によって満足度に違いはある、でもそこまで大きな差ではない、ということが分かっています。まずどんなことが気になりますか?

相談者

へえ、どんな職業が満足度高いんですか?やっぱりお給料がいい仕事ですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それが面白いところで、この研究では「収入と仕事満足度の相関はわずか」という結果が出ているんです。じゃあ何が上位かというと、生活満足度(つまり日々の幸福感)が高かった職業は、医療従事者、心理学者、特別支援学校の教師、自営業者などでした。仕事満足度のトップは宗教専門家、各種医療専門家、作家などです。

相談者

医療や教師、宗教関係の人が多いんですね。何か共通点があるんでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究では「達成感」と「自律性(自分で決められる感覚)」がカギになりそうだと示唆されています。誰かの役に立てる実感があったり、仕事の進め方を自分でコントロールできたりする職業が上位に来やすいようです。ただしこれはあくまで「相関」であって、その職業だから必ず幸せになるという因果関係が証明されたわけではない点は大切です。

相談者

逆に、満足度が低い職業はどんな仕事でしたか?

はぴテクさん
はぴテクさん

生活満足度が低めだったのは、警備員、ウェイター、販売員、郵便配達人などでした。仕事満足度では、厨房スタッフ、運輸・倉庫作業員、コールセンターの調査面接官、製造ラインの作業員などが下位でした。共通するのは「反復的でストレスが高く、自分で裁量を持ちにくい」という傾向です。

相談者

なんか…私の仕事、そっちに近い感じがします。じゃあもう諦めるしかないってことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

いえいえ、研究でも強調されているのですが、「職業間の差はそれほど大きくない」という点が重要です。数字で言うと、職業によって説明できる満足度のばらつきは全体の数パーセント程度。つまり、同じ職業でも幸せな人とそうでない人は十分いるし、ちょっとした工夫で逆転できる余地が大きいということです。

相談者

ちょっとした工夫、というのはどういうことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

たとえば、研究の知見をふまえると「自己決定感(自分がコントロールしている感覚)」を少し増やすことが満足度と関係しやすそうです。今の仕事の中で、自分が決められる小さなことを見つけてみる、たとえば作業の順番を自分で決める、小さな目標を自分で設定してみる、といったことです。また誰かに感謝を伝えたり、自分が誰かの役に立っている場面に気づく練習も、やりがい感につながりやすいと言われています。

相談者

自営業やフリーランスも満足度が高いって話でしたが、それも自律性が理由ですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうですね、研究でも「自営業・フリーランスは仕事満足度が高い傾向にある」という結果が出ていて、その背景として自分で仕事を決められる自律性が関係していると考えられています。ただ、自営業だから必ず幸せになれる、という因果関係ではなく、あくまで関連として示されているものです。もともと自律性を求める性格の人が自営業を選びやすいという可能性もありますね。

相談者

なるほど…。今すぐ転職や独立は難しいけど、今の職場で自分がコントロールできることを少し増やすところから試してみようかな。

はぴテクさん
はぴテクさん

それ、いいアプローチだと思いますよ。この研究で示されているのは、職業そのものよりも「自分らしく動ける感覚」や「誰かへの貢献を感じられること」が満足度と結びついているという傾向です。今の場所でそれを少しでも育てていけると、生活全体の満足感にもつながりやすいかもしれません。焦らず、小さなところから試してみてください。

■ 今日のまとめ

  • 医療職・教師・自営業など「達成感と自律性(自分で決められる感覚)」が高い職業は生活満足度・仕事満足度が高い傾向にあったが、職業間の差は全体のわずか数パーセントで、同じ職業でも幸せな人はたくさんいる
  • 収入と仕事満足度の相関はごくわずかで、お金よりも『自分がコントロールできる感覚』や『誰かへの貢献感』が満足度と関連しやすいことが示された
  • 今の仕事でも、小さな目標設定・作業の裁量を少し持つ・感謝を伝えるといった工夫で満足度を高められる余地が十分ある

■ 出典・注意事項

  • Vainre M, Anni K, Vainik U, Mõttus R. (2025). How satisfaction varies among 263 occupations. PsyArXiv preprint. https://doi.org/10.31234/osf.io/8zqgd_v1

  • 【注意事項】本研究はプレプリント(査読前論文)であり、今後内容が変わる可能性があります

  • 【注意事項】本研究はエストニア・バイオバンクの参加者(約5万9千人)を対象としたものであり、結果が他国・他文化にそのまま当てはまるとは限りません

  • 【注意事項】職業と満足度の関係は『相関』として示されたものであり、その職業に就けば必ず幸せになるという因果関係が証明されたわけではありません

  • 【注意事項】もともとの性格特性(パーソナリティ)が職業選択にも満足度にも影響している可能性があり、研究では性格特性を統計的にコントロールしたうえで分析されています

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
最も満足度の高い仕事と最も満足度の低い仕事が判明
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-05-21-1747799390/

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