2025.04.17
笑顔あふれるウェルビーイングな学級づくりを目指して
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特集I これからの学校の価値の最大化を考える
~わかりやすい授業づくりと笑顔があふれる学級づくりを通じて~
笑顔あふれるウェルビーイングな学級づくりを目指して
浦谷 裕樹先生(武蔵野大学ウェルビーイング学部 准教授)
研究紀要 第54号 p44-52,2025/4/18
https://www.jfecr.or.jp/wp-cms/wp-content/uploads/2025/03/kiyou54.pdf#page=44
特集Ⅰ これからの学校の価値の最大化を考える ~わかりやすい授業づくりと実績があふれる学級づくりを通じて~ 笑顔あふれるウェルビーイングな学級づくりを目指して 浦谷 裕樹 武蔵野大学ウェルビーイング学部 准教授 1.そもそも「ウェルビーイング」って何? 1-1 認知度が急上昇!「ウェルビーイング」の現在 実は、最近よく聞くようになってきた言葉「ウェルビーイング」。詳しい意味はわからないけど、何となく「幸せ」を指しているのかな、と思っている御方も多いのではないでしょうか。電通の1万人調査によると、「ウェルビーイング」という言葉の認知度は2022年に20.8%、2023年は25.4%、2024年は23.1%と。この3年は約5%ずつ上がってきています【11】。 これは前年の前の「SDGs」の認知度と同じような傾向の上がり方で、近いうちに「ウェルビーイング」は「SDGs」並みに知られる言葉になる可能性があります。この「ウェルビーイング」とは、そもそもどんな意味で、なぜ注目されるようになってきたのでしょうか。簡単にも触れていきましょう。 1-2 ウェルビーイングとは? ウェルビーイングの歴史をひも解くと、1946年に設立された世界保健機関(WHO)の憲章に行き当たります。そこには広義の健康の定義として、 "Health is a state of complete physical, mental, and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity." 「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」(厚生労働省訳) とあります【2】。すなわち、ウェルビーイングとは「体と心と社会のよい状態」のことで、一言いえば「幸せ(な状態)」であるといえます。ただし、英語の"happiness"とは似ていますが、"happiness"は幸せを指していますが、ウェルビーイングはもっと長続きする人生における様々な面を総合した幅広い意味での幸せを指しています。 1-3 ウェルビーイングの注目度が上がった2つの理由 このウェルビーイングが近年、注目されてきたのには2つの理由があります。学問的な理由と社会的な理由です。 学問的な理由は、1980年代以降、心理学の分野で様々な状態に関する研究が盛んになってきたことが挙げられます。この20年はどは研究論文数が激激に増えてきていて、その研究成果として、幸せな人は個選性が3倍高く、生産性が30%ほど上がり、欠勤率や休職率が下がり【3】、より健康で、寿命が4~ 44