2025.04.14

はぴテク相談室:どうしたら、人の行動は変わるのか?

相談者

最近、自分の生活習慣をもっとウェルビーイングな方向に変えたいと思っているんですけど、なかなか続かなくて…。知識はあるし、「やったほうがいいな」とは分かってるんですが、行動が伴わないんです。どうすればいいんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

それ、すごくよくある悩みですよね!実は「知っているのに動けない」って、研究でもちゃんと裏付けがあるんです。ペンシルベニア大学のアルバラシン先生たちが2024年に発表した大規模な研究があって、「どんなアプローチが人の行動を変えるのに本当に効果的か」をたくさんの研究をまとめて分析しているんですよ。

相談者

へえ、そんな研究があるんですね!どんなことが分かったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

まず驚くポイントなんですが、「知識を増やす」や「信念を変えようとする」アプローチって、実は行動変容への効果があまり大きくなかったんです。つまり、「運動が体に良いと知っている」「やる気を出そうと思う」だけでは、なかなか行動には結びつきにくい、ということが研究で示されているんですね。

相談者

え、そうなんですか!じゃあ何が効果的なんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究では大きく3つのポイントが浮かび上がっています。①望ましい行動への「障壁を取り除く・アクセスしやすくする」、②周りからの「社会的なサポート」、③「習慣化」です。この3つが、知識や信念を変えるよりも行動変容に有効だと示されていました。

相談者

障壁を取り除く、というのはどういうことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

たとえば、ウェルビーイングに関する情報を目につく場所に貼り出したり、スマホのホーム画面にアプリを置くだけで、行動しやすくなるイメージです。「やろうと思ったときにすぐできる環境」を作ることで、意志の力に頼らずに行動が起こりやすくなる、ということですね。職場でも、情報を紙で貼り出すだけでも効果があると言われています。

相談者

なるほど!環境を整えるって大事なんですね。じゃあ「周りのサポート」というのはどういう形が効果的なんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究では「社会的支援の提供」が行動変容の有効な要因として挙げられています。たとえば、同じ目標を持つコミュニティに参加したり、職場でウェルビーイングを推進しようというリーダーや仲間がいると、行動が続きやすくなる傾向があります。「一人でがんばろう」より「みんなでやろう」の環境が後押しになるんですね。

相談者

確かに、仲間がいると続けやすい気がします。3つ目の「習慣化」はどうすればいいんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

習慣化のポイントは、「大きく変えようとしない」ことです。日々のルーティンに小さなウェルビーイング行動を組み込むのが効果的とされています。たとえば、毎晩寝る前に「今日良かったこと」を3つ書くだけ、とか。研究でも、習慣化は行動変容の個人的な決定要因の中で有効なものとして位置づけられています。

相談者

知識を増やすより、環境を整えて、仲間を作って、小さく習慣化する、ということですね。なんだか気持ちが楽になった気がします!でも、意志の力とか気持ちの持ちようは全く関係ないんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

良い質問です!研究では、感情や行動スキル、態度なども行動の決定要因として挙げられています。ただ、それらを直接変えようとするアプローチよりも、障壁を取り除いたり環境を整えたりするほうが、効果が大きい傾向があったということです。気持ちを完全に無視するわけではなく、「意志力だけに頼らない仕組みづくり」が鍵、というイメージですね。

相談者

なるほど、仕組みで支える、ということですね。具体的にまず何から始めればいいですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

まずは一番ハードルが低い「アクセスのしやすさ」から始めてみましょう。たとえばウェルビーイング関連のアプリをスマホのホーム画面に置く、気になる言葉をメモして目に見える場所に貼る、といったことです。次に、同じ関心を持つ人とつながれる場(オンラインコミュニティでもOK)を一つ見つけてみる。そして毎日1〜2分でできる小さなポジティブ習慣を一つ決める。この3ステップを試してみてください😊

■ 今日のまとめ

  • 「知識を増やす」「信念を変えようとする」だけでは行動変容の効果は限定的で、環境・サポート・習慣化が有効であることが研究で示されています。
  • 望ましい行動への障壁を取り除いてアクセスしやすくすること(環境整備)が、行動変容の重要なアプローチです。
  • 周囲からの社会的サポートや、日常に組み込む小さな習慣化も、行動変容に効果的な要因として挙げられています。

■ 出典・注意事項

  • 【出典】Dolores Albarracín, Bita Fayaz-Farkhad & Javier A. Granados Samayoa, 'Determinants of behaviour and their efficacy as targets of behavioural change interventions', Nature Reviews Psychology, 2024/5/3. https://www.nature.com/articles/s44159-024-00305-0

  • 【注意事項①】本研究は複数のメタ分析を統合したレビュー研究です。各介入の「効果の大きさ」は研究全体の傾向を示すものであり、すべての個人や状況に同じ効果が保証されるわけではありません。

  • 【注意事項②】研究で示されているのは各要因と行動変容の関連性であり、直接的な因果関係を確定するものではありません。

  • 【注意事項③】対象となった研究は健康行動・環境行動など幅広い領域にわたっており、特定の個人やウェルビーイング行動への適用には文脈による違いが生じる可能性があります。

投稿者によるコメント・補足(1件)
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研究自体の紹介はこちら😊
どうしたら、人の行動は変わるのか?
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-04-14-1744657985/

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