2025.02.21

謙虚なリーダーが心理的安全性をもたらす😊

そして、心理的安全性がメンタルヘルスと働きがいにつながる

という東京大学の松尾先生、熊谷先生の最新研究😊

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なお、謙虚なリーダーシップには、↓の3つの要素が大事です。 Owens et al. (2013)

a) 自己を正確に見る意欲(willingness to see oneself accurately)

→自分の限界や弱点を認識する能力

→失敗を認めることができる

→自己評価が客観的

b) 他者の強みと貢献の評価(appreciation of others' strengths and contributions)

→チームメンバーの長所を積極的に認める

→他者の貢献を適切に評価

→多様な視点や意見を歓迎する

c) 教えを受ける姿勢(teachability)

→新しい知識やスキルを学ぶ意欲

→フォロワーからも学ぼうとする態度

→従来の方法にとらわれない柔軟性

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謙虚なリーダーがもたらす心理的に安全な環境はメンタルヘルスと働きがいの向上につながる

―中央省庁においてリーダーの謙虚さと心理的安全性が果たす役割―

東京大学,2025/2/20

https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20250220.html

●日本の中央省庁において、リーダーの謙虚さが心理的安全性を介してメンタルヘルスとエンゲージメント(働きがい)に良い影響を与えることがわかりました。

●中央省庁において、リーダーの謙虚さ、心理的安全性、そしてメンタルヘルスとエンゲージメントがどのように関係しているかについて、初めて明らかにしました。

●中央省庁が、職場環境の改善と、複雑化する社会課題に柔軟に対応するという2つのミッションを両立するためのヒントとなり得ます。

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 東京大学先端科学技術研究センターの松尾朗子特任助教、熊谷晋一郎教授らの研究グループは、中央省庁の職員を対象に調査を実施し、リーダーの謙虚さが高まると心理的安全性が高まること、そしてリーダーの謙虚さが心理的安全性を介してメンタルヘルスとエンゲージメントに影響することを明らかにしました。

 近年、公共部門では志願者の減少と離職率の高さが問題となっています。民間企業を対象とした既存の研究ではリーダーの謙虚さや心理的安全性(注1)が重要であることはわかっていましたが、それが公共部門にも当てはまるかどうかは未解明でした。そこで本研究では、そのような問題の背後にあるメンタルヘルスとエンゲージメントに関して、リーダーの謙虚さと心理的安全性が果たす役割を調べました。分析の結果、民間企業と同様に謙虚なリーダーシップにより心理的安全性が醸成されること、そして注目すべき結果として、心理的安全性が高まることでメンタルヘルスとエンゲージメントの向上につながることがわかりました。この結果は、中央省庁が職員のメンタルヘルスやエンゲージメントに配慮した持続可能な職場環境を実現する上で示唆を与えると考えられます。

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※元論文

従業員エンゲージメントとメンタルヘルスの促進: 日本の公共部門における心理的安全性、謙虚なリーダーシップ、知識共有の影響

Fostering employee engagement and mental health: Impact of psychological safety, humble leadership, and knowledge sharing in the Japanese public sector

International Review of Public Administration ,2025/2/18

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/12294659.2025.2463135#d1e375

従業員エンゲージメントとメンタルヘルスは、公共部門の従業員離職率に影響を与える2つの重要な要因です。この研究では、政府機関で高い定着率を維持しながら、従業員エンゲージメントとメンタルヘルスを高レベルに保つ方法を調査しました。理論的に重要な変数(心理的安全性、謙虚なリーダーシップ、知識共有)と従業員エンゲージメントとメンタルヘルスへの影響との関係を明らかにすることを目的としました。横断的デザインを採用し、公共部門の従業員1,088人を対象にオンライン調査を実施しました。測定された変数の一部はチーム変数と見なされたため、マルチレベル分析が行われました。心理的安全性は、謙虚なリーダーシップと結果変数(従業員エンゲージメントとメンタルヘルス)の関係を媒介していました。文化に関しては、この研究は非西洋の文脈で行われたため、文献に大きく貢献しています。従業員エンゲージメント、メンタルヘルス、組織の生産性のバランスをとることの理解に理論的かつ実践的に貢献しています。

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■研究の背景

  1. 公共部門における離職率の問題
  • 公共部門での従業員の離職が世界的な問題となっている
  • アメリカでは州・地方政府での離職率が過去4年で最高に
  • 日本でも同様の傾向があり、特にキャリア官僚の離職率が増加(2020年度は109人で2013年度比43.3%増)
  1. 従業員エンゲージメントとメンタルヘルスの重要性
  • エンゲージメント(仕事への熱意や関与度)は離職の予兆として重要
  • メンタルヘルスの問題は生産性低下や離職増加につながる
  • 公務員は特にメンタルヘルスリスクが高いことが先行研究で指摘されている
  1. 日本の行政における新しい要請
  • 証拠に基づく政策立案(EBPM: Evidence-Based Policy Making)の重要性が増加
  • アジャイル(環境変化への迅速な対応)な組織運営が求められている
  • これらは従来の官僚制的な組織文化との間に緊張関係を生む
  1. 心理的安全性の概念
  • 「自分のイメージ、地位、キャリアに対する負の影響を恐れることなく、自分を表現できる状態」(Kahn, 1990)
  • チームの生産性や学習に重要な影響を与える
  • メンタルヘルスや職務エンゲージメントにも影響
  1. 謙虚なリーダーシップ研究
  • リーダーの謙虚さが組織に与える影響に注目が集まっている
  • 3つの要素:自己認識、他者の長所や貢献の評価、学習への意欲
  • 心理的安全性を通じて組織のパフォーマンスに影響を与える
  1. 知識共有の役割
  • 組織内での知識移転・普及活動として定義
  • 明示的知識(文書化された規則など)と暗黙知(経験則など)の2種類
  • チームの生産性や革新性に影響を与える

これらの先行研究を踏まえ、本研究では:

  • 謙虚なリーダーシップが心理的安全性を介してエンゲージメントとメンタルヘルスに与える影響
  • その過程における知識共有の調整効果
    を日本の公務員を対象に検証しています。

これは従来の研究では十分に検討されてこなかった新しい視点であり、特に非西洋圏での検証という意義を持っています。

論文紹介 ありがとうやってみよう 職場・働く幸せ感情・レジリエンスウェルビーイング経営・人的資本

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