2024.11.14

はぴテク相談室:幸せな人ほど、幸福度向上プログラムをしっかり行う

相談者

最近、幸せになりたくてウェルビーイング系のアプリとか習慣を試してみようとするんですけど、なかなか続かなくて。自分って意志が弱いのかなってちょっと落ち込んでいて…

はぴテクさん
はぴテクさん

それは落ち込まないでほしいんですよね。実は、最新の研究でとても興味深いことが分かっていて、「続けられないのは意志が弱いから」じゃないかもしれないんです。UCバークレーのウェルビーイング研究機関が行った、世界195か国・2万人以上を対象にした大規模な研究があるんですけど、聞いてみますか?

相談者

ぜひ聞きたいです!2万人以上って、すごい規模ですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。これは「BIG JOYプロジェクト」という7日間のオンライン幸福度向上プログラムの研究で、感謝リストを書いたり、人に親切にしたり、視点を変える練習をしたりするものです。研究では、誰がプログラムを続けられて、誰が続けにくいかを詳しく調べたんです。

相談者

それで、続けられる人ってどんな人だったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

ここが重要なポイントなんですが、すでに生活満足度が高い人・幸福感が高い人・ストレスが少ない人・社会的なサポートがある人、こういった方がプログラムを続けやすかったという結果が出たんです。つまり、もともと幸せを感じやすい状況にある人ほど、さらに幸せになる行動を取りやすいということが分かりました。

相談者

えっ…じゃあ、今しんどい状態にある人は、余計に続けにくいってことですか?なんかちょっと悲しいですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです、研究者たちもそこを問題提起していて。今しんどい状況にある人ほどこういった取り組みが難しく、結果として「幸せの格差」が生まれてしまう可能性があると指摘しています。だから「続かなかった」のは、あなたの意志の問題というより、そもそものプログラムの設計がすべての人に合っていない可能性もあるんですよね。

相談者

それを聞いてちょっと楽になりました。ちなみにそのプログラム、具体的にどんなことをするんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

7日間、毎日ひとつずつ行動するんです。たとえば「今日会う人の一日を明るくすることを一つ考える」「自分が感謝していることをリストアップする」「誰かのうれしかった話を聞いてあげる」「イライラした出来事のポジティブな面を3つ書く」…といった内容です。実際にこのプログラムを完了した人たちでは、感情的な幸福度が26%高まったり、人間関係が改善したと感じる人が30%いたりと、効果も報告されています。

相談者

その内容自体はいいなと思うんですが、やっぱり「今ちょっとしんどいな」という日にはハードルが高く感じちゃいそうで…

はぴテクさん
はぴテクさん

その感覚、すごく自然なことだと思います。研究でも「初回の実践が簡単だと感じた人」「プログラムが自分に合っていると感じた人」が続けやすかったという結果が出ています。つまり、ハードルの感じ方って続けるかどうかに大きく関わるんです。だから、全部やろうとせず、一番ハードルが低いと感じるものだけ一日やってみる、というのも一つの方法かもしれません。

相談者

確かに!感謝リストとか、今日あったいいこと1個だけ書くくらいなら、しんどい日でもできそうかも。

はぴテクさん
はぴテクさん

そのくらいのスモールステップが合っているかもしれませんね。研究でも、プログラムを完全に完了しなくても、参加者の平均は7日間で4回の実践だったんです。つまり、7回全部やれなくても、それはごく普通のことで。「全部やれなかった=失敗」ではないんですよね。

相談者

4回か〜。それなら私にもできそうな気がしてきました。でも、もし続かなかったときまた自分を責めちゃいそうで…

はぴテクさん
はぴテクさん

研究が教えてくれているのは、「続けやすい環境や状況かどうか」も大きく影響するということ。今の自分の状況を責めるんじゃなくて、「今の自分に合ったやり方」を探すことが大事なんだと思います。たとえば、続けやすくなる要因として「社会的なサポート」も挙がっていたので、誰かと一緒にやったり、やったことを話せる場があると続けやすくなるかもしれませんよ。

相談者

友達を誘ってみるのもいいかもしれないですね!なんか、自分のせいじゃないって思えただけでも、もう一度やってみようかなという気になってきました。ありがとうございます。

■ 今日のまとめ

  • 幸福度向上プログラムが続けやすいのは、もともと幸福感やゆとりがある人という傾向が研究で示されており、続かなかったことをすぐに「意志が弱いせい」と捉えなくてよい可能性があります。
  • 参加者の平均完了回数は7回中4回であり、全部こなせなくても珍しくはありません。「自分に合っていると感じるか」「最初のハードルが低いか」が継続に関係することも示されています。
  • 現在しんどい状況にある人ほどこうした取り組みが難しくなりやすいことは研究者も問題視しており、自分のペースや状況に合ったスモールステップを探すことが現実的なアプローチといえます。

■ 出典・注意事項

  • 出典:Joule et al. (2024). Who engages in well-being interventions? An analysis of a global digital intervention study. Journal of Positive Psychology, 2024/10/22. https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17439760.2024.2417098

  • 注意事項①:本研究は観察・相関研究であり、「幸福感が高いから続けられる」という因果関係が証明されたわけではありません。

  • 注意事項②:参加者の78%が女性、62%が白人、平均年齢49歳、米国・カナダ在住者が多く、特定の属性に偏りがあります。日本を含む他の国・文化・年齢層にそのまま当てはまるとは限りません。

  • 注意事項③:プログラムの効果(幸福度26%向上など)は別論文での報告予定とされており、本論文では詳細が確認されていません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
幸せな人ほど、幸福度向上プログラムをしっかり行う
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-11-14-1731621605/

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