2024.10.18

はぴテク相談室:意味ある人生か幸せな人生か

相談者

最近、毎日なんとなく楽しく過ごしてはいるんですけど、『これって意味のある人生なのかな』って考えてしまうことがあって…。幸せと意味って、どっちを大事にすればいいんでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それはとても深いところに気づいていらっしゃいますね!実はそのモヤモヤ、研究でもテーマになっているんですよ。2024年に発表された論文で、アメリカ・ポーランド・日本の3カ国の人たちに『幸せな人生と意味のある人生、どちらを選ぶ?』と聞いた研究があるんです。

相談者

へえ、みんなどちらを選んだんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

多くの人が『幸せな人生』を選んだんです。日本では幸せな人生を選んだ人が65.5%、意味のある人生が19.0%、心理的に豊かな人生が15.5%という結果でした。この傾向はアメリカでもポーランドでも同じで、文化を超えて共通していました。

相談者

やっぱりみんな幸せを優先するんですね。でも意味って後回しでいいのかな…?

はぴテクさん
はぴテクさん

面白いのはここからなんです。ある程度の幸せがすでに満たされている状態の人たちは、『意味のある人生』を選ぶ割合が増えたんです。つまり『まず幸せがあって、その上で意味を求める』という段階的な流れが見えてきたんですよ。

相談者

なるほど!幸せが土台になって、意味を追えるようになる、ということですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。研究ではこれを『階層的な枠組み』と呼んでいます。まず基本的な幸せを満たしてから、より深い意味を求めていく、という順番があるようだ、ということですね。あなたが今『楽しく過ごせている』のは、実はその土台づくりをしている段階かもしれませんよ。

相談者

そう言われると少し気が楽になります。でも、意味を追えば幸せになれる、という話も聞いたことがあって…それとは矛盾しませんか?

はぴテクさん
はぴテクさん

鋭いですね!実はそこがこの研究が『ジレンマ』と呼んでいる部分なんです。人は幸せが先にないと意味を求めにくいけれど、一方で意味のある活動をすることが長期的な幸せにつながるという研究もある。つまり『幸せ→意味』でもあり、『意味→幸せ』でもある、という双方向の関係があるんです。

相談者

どちらが先か、卵が先かニワトリが先か、みたいな感じですね(笑)。じゃあ実際どうすればいいんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究の著者たちは「どちらが正解」とは言っていないんですが、一つの見方として、幸せを『目的』、意味ある活動を『その手段の一つ』と捉えると少し整理しやすいかもしれません。また、幸せにも『日々の心地よさ』と『人生全体への満足感』があって、日々の小さな心地よさが積み重なることで、意味を追う余裕が生まれていく、という流れも考えられています。

相談者

日々の心地よさを大切にすることが、長い目で見ると意味にもつながっていく、ということですね。なんか、今の自分を否定しなくていいんだなって思えてきました。

はぴテクさん
はぴテクさん

まさに!『楽しく過ごせている今』はとても大切な状態なんです。さらに補足すると、大石先生の研究では幸せな人生・意味のある人生に加えて、『心理的に豊かな人生(多様な経験に満ちた人生)』という3本目の柱も提唱しています。どれか一つに絞らず、自分に合った組み合わせを探していくのもいいかもしれませんね。

相談者

幸せ・意味・豊かさの3つか…なんか人生の見え方が広がった気がします。今日はすっきりしました、ありがとうございます!

はぴテクさん
はぴテクさん

こちらこそ、素直に向き合ってくださってありがとうございます。今感じている心地よさを大切にしながら、ときどき『これって自分にとって意味あるかな?』と振り返ってみるだけでも、十分だと思いますよ。焦らず、自分のペースで探っていきましょう!

■ 今日のまとめ

  • 幸せが土台:多くの人はまず『幸せな人生』を優先し、ある程度の幸せが満たされてから『意味のある人生』を求める傾向が、3カ国の研究で共通して見られました。
  • 双方向の関係:幸せが意味を求める余裕をつくる一方、意味のある活動が長期的な幸せにつながるという関係もあり、どちらか一方が正解というわけではありません。
  • 3つの柱で考える:幸せな人生・意味のある人生・心理的に豊かな人生という3つの視点を持つことで、自分に合ったウェルビーイングの形を多角的に探ることができます。

■ 出典・注意事項

  • 論文:Kaczmarek et al. (2024) 'First happiness, then meaning. A cross-cultural investigation into well-being dilemmas.' Journal of Positive Psychology, 2024/10/18. https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17439760.2024.2417108

  • 注意事項①:本研究は人々の『選好(どちらを望むか)』を調査したものであり、実際の行動や人生の結果との因果関係を示したものではありません。

  • 注意事項②:幸せが意味を生む・意味が幸せを生むという関係は、他の研究も含めた知見であり、本論文単独が因果を証明しているわけではありません。

  • 注意事項③:調査はアメリカ・ポーランド・日本で行われましたが、各国内の集団特性や回答方法の違いにより、結果の一般化には限界があります。

  • 注意事項④:大石先生の『3本柱(幸せ・意味・豊かさ)』の研究は本論文とは別の研究であり、本論文の知見ではありません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
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研究自体の紹介はこちら😊
意味ある人生か幸せな人生か
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-10-18-1729290494/

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