2024.07.14

はぴテク相談室:リーダーシップ論の変遷

相談者

最近、チームリーダーになったんですが、どうやってメンバーをうまくまとめればいいのか分からなくて…。「リーダーシップ」って言葉はよく聞くけど、結局何が大事なのか、いろんな本に違うことが書いてあって混乱しています。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは悩みますよね。実は「リーダーシップ論」って、100年以上の研究の歴史があって、時代ごとにガラッと考え方が変わってきているんです。心理学者の池田浩先生が2024年にその流れをまとめてくれているので、一緒に整理してみましょう!

相談者

100年以上も研究されてるんですか!?それは確かにいろんな考え方が出てくるわけですね。どんなふうに変わってきたんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

大きな流れとしては、最初は「リーダー自身に注目する時代」が長く続きました。「どんな特性・性格を持った人がリーダーに向いているか」「どんな行動をとるリーダーが効果的か」という研究です。いわゆる「優れたリーダーとはこういう人だ」という発想ですね。

相談者

あー、「カリスマ性が大事」とか「強いリーダーが引っ張る」みたいなイメージですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

まさにそのイメージです!でも研究が積み重なるうちに、「リーダー一人を見ていても全部は説明できない」ということが分かってきました。そこで注目されるようになったのが、フォロワー(メンバー)側の視点です。リーダーとメンバーの関係性や、メンバーがリーダーをどう見るか、という方向に研究のパラダイムがシフトしてきたんです。

相談者

フォロワー中心、というのは具体的にどういうことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

その代表的な考え方が「サーバント・リーダーシップ」です。「サーバント」とは「奉仕者」という意味で、リーダーがメンバーを引っ張るのではなく、メンバーの成長や働きやすさを支えることをリーダーの役割と捉える考え方です。「自分がトップに立ってチームをコントロールする」というより、「メンバーのために何ができるか」を考えるスタイルですね。

相談者

なるほど!それって、リーダーが頑張りすぎなくていい、ということでもありますか?少し気が楽になりそうです。

はぴテクさん
はぴテクさん

そう感じてもらえると嬉しいです。「リーダーが全部正解を出さなきゃ」というプレッシャーを手放すヒントにはなるかもしれませんね。ただ一点補足すると、この研究はリーダーシップ論の「流れと考え方」を整理したものなので、「サーバント・リーダーシップをやれば必ずうまくいく」と断言しているわけではありません。状況やチームによって合う・合わないもあるでしょう。

相談者

そうですよね。ちなみに、リーダーシップって心理学だけの話じゃないんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです、それがこの研究で面白いポイントの一つで、リーダーシップはもともと社会心理学が中心でしたが、今では経営学・社会学・政治学・看護学など多くの分野をまたぐテーマになっています。それだけ「どんな現場にも必要とされる」テーマということですよね。

相談者

確かに、病院でも学校でも会社でもリーダーシップって言いますもんね。これからのリーダーシップはどうなっていくんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

池田先生の論文には載っていないのですが、著者自身もコメントの中で「これからはウェルビーイング・リーダーシップが出てくるのでは」と述べています。メンバーの幸福感や心の健康を大切にするリーダーシップへの関心が高まっている流れとも言えそうですね。研究が現場に取り入れられるまで5〜10年かかることも多いようなので、今まさにその入口にいるのかもしれません。

相談者

ウェルビーイング・リーダーシップ、なんか自分がなりたいリーダー像に近い気がします。まずはメンバーのことをよく見て、サポートすることから始めてみます!

はぴテクさん
はぴテクさん

素敵な姿勢ですね!「正解を持っているリーダー」より「メンバーに向き合えるリーダー」という視点、ぜひ大切にしてみてください。今日お話した内容がちょっとでも参考になれば嬉しいです😊

■ 今日のまとめ

  • リーダーシップ研究は100年以上の歴史があり、「リーダー自身の特性・行動」に注目する時代から、「フォロワー(メンバー)との関係性」を重視する方向へパラダイムシフトしてきた。
  • 現在注目される「サーバント・リーダーシップ」は、リーダーがメンバーを引っ張るのではなく、メンバーの成長や働きやすさを支える奉仕者的な役割を重視する考え方。
  • リーダーシップ論は心理学にとどまらず、経営学・社会学・看護学など学際的なテーマとなっており、今後はウェルビーイングの観点を取り入れた展開も期待されている。

■ 出典・注意事項

  • 池田 浩「リーダーシップ論のパラダイムシフト─リーダー中心からフォロワー中心へ」『心理学ワールド』105号, 日本心理学会, 2024. https://psych.or.jp/publication/world105/pw03#mainNote

  • 【注意事項】本稿はリーダーシップ研究の歴史的変遷と考え方を概説したレビュー論文であり、特定のリーダーシップスタイルの効果を実験で証明したものではありません。「サーバント・リーダーシップが成果を上げる」といった因果関係を示した研究ではない点にご注意ください。

  • 【注意事項】ウェルビーイング・リーダーシップへの言及は論文本文ではなく著者コメントによるものであり、査読を経た研究知見ではありません。

  • 【注意事項】リーダーシップの効果は組織の文化・規模・業種・個人差など多くの要因に依存するため、一つのアプローチがすべての状況に適用できるわけではありません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
リーダーシップ論の変遷
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-07-14-1720956626/

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