2024.06.03

はぴテク相談室:幸せになる家

相談者

最近、なんとなく家に帰るのが憂鬱というか……部屋にいても落ち着かなくて、幸せな気分になれないんですよね。家って幸福感に関係あるんでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それは気になりますよね。実は2024年に日本建築学会から発表された研究で、「家と幸福感」の関係を科学的に調べたものがあるんです。結論から言うと、家は幸福感にちゃんと関連しているということが示されています。しかも「家の幸せ」には3つの種類があることがわかったんですよ。

相談者

3つの種類、ですか?どんなものですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

まず1つ目は「家における感情」です。家にいるときにリラックスできているか、孤独を感じないか、といった今この瞬間の気持ちのことですね。2つ目は「家がもたらすエウダイモニア」——少し難しい言葉ですが、ざっくり言うと『生きがいや達成感』です。家をじぶんで作り変えていく喜びとか、この家が自分の生きがいの源泉になっているか、という感覚です。3つ目は「家への満足」で、自分の家が理想的だと思えるか、という総合的な満足感です。

相談者

なるほど。私の場合、落ち着かないということは1つ目の「感情」の部分が弱いのかな……。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうかもしれませんね。この研究では、この3つがどれも「人生全体の幸せ(11段階で測るキャントリルのラダーという指標)」と相関していることが確認されています。つまり、家での気持ちと人生全体の幸福感はつながりがある、ということなんです。ただし、これは『相関』なので、どちらが原因かはこの研究だけでは言い切れません。

相談者

家への愛着が強い人は幸せそうなイメージがありますが、愛着はどうなんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

面白いことに、この研究では「家への愛着」は3つのどの領域とも特別に強くは結びついていないという結果が出ています。愛着があっても、それが直接「感情」「生きがい」「満足」のどれかに対応するわけではないようなんですね。愛着と幸福感はまた別の話みたいです。

相談者

えー、意外ですね!愛着があっても幸せとは限らないんですね。じゃあ、落ち着かない家を少しでも変えるヒントって何かありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究では3つの領域それぞれに「決定因子(影響を与える要素)がある」と述べています。たとえば2つ目の「生きがい・達成感」については、家に関わること・美しさを感じること・意味を感じること・自己受容や自尊心といった要素が関係していると示されています。つまり、家を自分でちょっと手を加えて『自分の空間』にしていく行為が、生きがい感につながる可能性があるということですね。

相談者

DIYとか模様替えとかが、ただの趣味じゃなくて幸福感に関連してるかもしれないんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです!部屋の飾り付けを少し変えるとか、好きなものを置いてみるとか、小さな「自分がつくった感」が積み重なることで生きがい感につながる可能性があります。まずは今の「落ち着かない」という感覚に注目して、何があれば『ちょっとリラックスできるかな』と考えてみるのが第一歩になりそうですね。

相談者

たしかに、何も工夫してこなかったかもしれないです。もう少し具体的に自分の部屋を見直してみようかな。

はぴテクさん
はぴテクさん

いいですね!ちなみにこの研究は日本のデータをもとにしているので、日本に住んでいる方には比較的参考にしやすい内容だと思います。ただ研究の対象や条件によって結果は変わりうるので、あくまで一つの視点として使ってみてください。「感情」「生きがい」「満足」の3つのどこから取り組むかを考えてみると、整理しやすいかもしれませんよ。

相談者

3つに分けて考えるとスッキリしますね。まず「感情」から、リラックスできる工夫をしてみます!ありがとうございました。

はぴテクさん
はぴテクさん

素晴らしいです!小さな変化から始めてみてくださいね。家での時間が少しでも心地よくなるといいですね😊

■ 今日のまとめ

  • 家の幸せには「感情(くつろぎ・孤独感のなさ)」「生きがい・達成感(エウダイモニア)」「満足感」の3種類があり、どれも人生全体の幸福感と相関することが示されています。
  • 「家への愛着」はこの3つのどの領域とも特別に強く結びついているわけではないという意外な結果が出ています。
  • 家を自分で少し作り変えたり工夫したりする行為が「生きがい感」に関連している可能性があり、小さな模様替えやインテリアの工夫が一つのきっかけになるかもしれません。

■ 出典・注意事項

  • 出典:岡本和彦ほか「家が関連する主観的幸福の構成要素と因子構造」日本建築学会環境系論文集, 89巻820号, pp.282-, 2024. https://www.jstage.jst.go.jp/article/aije/89/820/89_282/_pdf

  • 注意事項①:本研究は相関関係を示したものであり、家の状態が幸福感を『引き起こす』という因果関係が証明されたわけではありません。

  • 注意事項②:調査対象の属性(年齢・居住環境・家族構成など)によって結果は異なる可能性があります。ご自身の状況と完全に一致するとは限りません。

  • 注意事項③:「家への愛着」が幸福感の各領域と強く関連しないという結果は、この研究の測定方法や対象集団に依存する可能性があります。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
幸せになる家
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-06-03-1717452006/

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