2024.03.03

はぴテク相談室:性格と幸福度の関係性を時間軸で見るとー知的好奇心が未来の幸せをつくるー

相談者

最近、自分って根暗だし、好奇心も薄いし、幸せになれないタイプなのかなってずっと気になっていて…。性格って変わらないものじゃないですか?だから、もう幸せになるのは難しいのかなって思ってしまうんです。

はぴテクさん
はぴテクさん

そう感じてしまうのは辛いですね。でも、面白い研究があるんですよ。性格と幸福感を約20年にわたって追いかけた調査なんですが、「性格が固定されていて、それが幸せを決める」というよりも、もっとダイナミックな関係が見えてきたんです。まず、どんなことが気になりますか?

相談者

え、どういうことですか?性格って生まれつきのものじゃないんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

たしかに性格には安定した部分もあります。でもこの研究では、「今の性格が将来の幸福を決める」だけじゃなくて、「今の幸福感が将来の性格に影響する」という流れも見つかったんです。しかも、その影響の大きさは、後者の方が大きかったというんです。

相談者

今の幸福感が将来の性格を変える…?それってどういうことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

たとえば、今の生活の中で満足感や前向きな気持ちが少し高まると、10年後には外向的になったり、物事をきちんとやり遂げる力が上がったり、何事にも面白みを見つけやすくなる傾向が、この研究では示されていました。性格が幸せを作るだけじゃなくて、幸せが性格を育てていく側面もありそうだ、ということです。

相談者

じゃあ、今すごく幸せじゃなくても、少し幸福感が上がるだけで変わってくる可能性があるってことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究が示しているのはあくまで「関連がある」ということで、「こうすれば必ず変わる」と断言はできません。でも、日常の中でちょっと満足できる瞬間を積み重ねることが、長い目で見て何かを変えていく可能性はありそうですよね。

相談者

好奇心が薄いって言ったんですけど、それも関係ありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それ、すごく核心をついた質問です!この研究で特に注目されていたのが「開放性」、つまり何事にも面白みを見つけたり、新しいことに興味を持ったりする性格の特徴なんです。開放性が高いと、将来の幸福感が高まりやすいという関連が見られました。逆方向の影響として、今の性格から将来の幸福につながる流れが確認されたのは、この開放性だけだったんですよ。

相談者

好奇心を育てることが、将来の幸せにつながるかもしれないってことですね。でも、好奇心って意識して高められるものなんですかね…。

はぴテクさん
はぴテクさん

研究自体はその方法までは教えてくれないんですが、「面白ポイントを探す」という小さな習慣は意識しやすそうですよね。たとえば、なんでもない日常の出来事に「これって何でだろう?」と一瞬立ち止まってみるとか。好奇心が高い状態と将来の幸福感に関連があるという知見は、そういった小さな姿勢を大切にする理由になるかもしれません。

相談者

神経質な性格って幸せになれないって聞いたことがあるんですが、それはどうなんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

実はそこが、この研究のとても面白いポイントなんです。大勢の人を比べると、神経質傾向が低い人ほど幸福感が高い、という傾向は確かに見られます。でも、同じ人を長期間追いかけて「個人の中での変化」を見てみると、神経質傾向と幸福感の間には目立った関連が見られなかったんです。

相談者

それってどういう意味ですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

つまり、「神経質な人は幸せになれない」というよりも、もともとの出発点が人によって違うだけで、個人の中で幸福感が上がり下がりすることと神経質傾向はあまり関係していないかもしれない、ということです。自分が神経質だからといって、幸福感が上がらないわけではない可能性があるということですね。

相談者

なんか少し気が楽になりました。「今の幸福感」と「何事も面白がる気持ち」を少し大切にしていけばいいのかな、という気がしてきました。

はぴテクさん
はぴテクさん

そう感じてもらえたなら嬉しいです。この研究はアメリカの方々を対象にした調査で、日本の方にそのままあてはまるかどうかは分かりませんし、あくまで「関連がある」という話です。ただ、性格と幸福は一方通行じゃなくて、互いに影響し合っているという視点は、とても前向きに受け取れますよね。日常のどこかに「面白い!」を一つ見つけるところから、ゆっくり始めてみてはどうでしょう。

■ 今日のまとめ

  • 今の幸福感が高まると、将来の外向性・誠実性・開放性(何事も面白がる力)が高まりやすいという関連が、約20年の追跡調査で示された
  • 何事にも面白みを見つける「開放性」が高いと、将来の幸福感が高まりやすいという関連も確認された。性格→将来の幸福に関連が見られたのはこの開放性のみ
  • 神経質傾向は大勢を比べると幸福感と関連するが、同じ人の中での変化を見ると目立った関連は見られなかった。「神経質だから幸せになれない」とは言い切れない

■ 出典・注意事項

  • 出典:Sander L. Koole et al., 'Within-Person Associations Between Subjective Well-Being and Big Five Personality Traits', Journal of Happiness Studies, 2023年6月25日公開。https://link.springer.com/article/10.1007/s10902-023-00673-z

  • 注意①:本研究は相関・関連を示したものであり、因果関係(○○すれば必ず幸福になる等)を証明したものではありません

  • 注意②:対象はアメリカの代表的なサンプル(3時点、約20年間)であり、日本など他の文化・集団にそのまま当てはまるとは限りません

  • 注意③:開放性と将来の幸福感の関連は、あくまで統計的な傾向であり、個人差があります

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
性格と幸福度の関係性を時間軸で見るとー知的好奇心が未来の幸せをつくるー
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-03-03-1709461227/

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