世界幸福度ランキングは文化を考慮する必要がある(内田先生ら)
〜ウェルビーイングについての2023年の大きな洞察トップ10の①〜
内田先生ら、65人の研究者による論文。
現在の欧米型の獲得型の幸福度である人生満足尺度(SWLS、LS)中心の研究に対して、
協調的幸福度(相互依存的幸福度、IH)という観点の提示。
さらには、各国の文化的な指標をもとに、人生満足度と協調的幸福度を掛け合わせた、
文化に配慮した(CS)ウェルビーイングという概念を提示頂いています😍
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以下、内容のメモですが、リンク先に論文もありますので、是非自動翻訳して読んでみて下さい😊
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●内容
人生満足度(LS、Life Satisfaction、SWLS)重視の、欧米型の幸福感に対して、
集団主義的な国の幸福感を表しているとされる相互依存的幸福度(協調的幸福度、IH、Interdependent Happiness)。
この2つの観点で、49カ国で測ってみた。
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●測るもの
自分の、家族の
×
人生満足度(LS)、相互依存的幸福度(IH、協調的幸福度)
の
4種類の幸福度。
を49カ国で測る。
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●結果
3.1 理想的なレベルのLSとIHの国レベルの違い(図1)
上記4種類について、理想的には?という観点で聞いた。
要は、LS:人生満足度と、IH:協調的幸福度は、どっちが理想に近い?
→48カ国中21カ国ではIHがLSよりも理想化されており、17カ国ではLSがIHよりも理想化されていることがわかった
儒教に由来する集団主義的な幸福感を大切にする国には、LS:人生満足度ベースの幸福度は厳しそう。
→自己表現的な自己像を形成する傾向のある文化では、IHよりもLSが理想化され、
調和を志向する自己像を形成する傾向のある文化では、LSよりもIHが理想化される。
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3.2 LSとIHの実際のレベルの国レベルの違い(図2)
上記4種類について、あなたは何点?という観点で聞いた。
そうすると、LS:人生満足度と、IH:協調的幸福度は、結構相関があった。
が、完全に同じ結果ではない。
し、日本や中国、韓国などでは、結果が結構違った。
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3.3 幸福のタイプに関する文化的規範(図3)
上記4種類について、どの項目が重視されるかを国毎に算出。
個人の人生満足度(水色)では、チェコ共和国が最も高い重み(0.0052)を示したが、日本は最も低い重み(-0.0246)を示した。
家族の人生満足度(紺色)では、ウクライナが最も高く(0.0140)、ガーナが最も低かった(-0.0063)。
個人の相互依存的幸福(ピンク)では、ガーナが最も高い重み(0.0059)を示し、チェコが最も低い重み(-0.0120)を示した。
家族の相互依存幸福度(赤)は、日本が最も高く(0.0212)、ポルトガルが最も低かった(-0.0041)。
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3.4 文化に配慮した幸福度ランキング(表2)
さらに、上記4種類の数値を元に、国毎の文化を表す指標を含めて、
文化に配慮した(CS)ウェルビーイングの式を作成した。
→で、これだと、SWLS(人生満足度)の順位とは結構違った。
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3.5 文化に配慮した幸福と感情体験(表2)
文化に配慮した(CS)ウェルビーイング、人生満足度(LS)
とポジティブ感情、ネガティブ感情の関係性を見た。
(ポジのrとネガのr)
→全ての国において、CSウェルビーイングはポジティブ感情と正の関連。
大半の国において、CSウェルビーイングはネガティブ感情と負の関連。
CSウェルビーイングとSWLSでの相関係数の強さを比較すると、
CSウェルビーイングを使用した場合はSWLSアプローチよりもポジティブな感情の経験との関連が強い傾向があり
SWLSを使用した場合はCSウェルビーイングよりもネガティブな感情の経験との関連が強い傾向があった
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3.6 文化に配慮した幸福、個人主義、自分らしさ(表6)
文化に配慮した(CS)ウェルビーイング、人生満足度(LS)
と集団主義-個人主義とか、文化に関する尺度との関係性を見てみた。
SWLS得点は個人主義と関連していたが、CSウェルビーイング得点は関連していなかった
CSウェルビーイングがSWLSより文化的に客観的(すなわち、個人主義的価値観に偏りにくい)である可能性を示している
また、文化に関する尺度との関係性では、
SWLSと相関がある項目
→自己指示性対影響受容性、一貫性対変動性、自己表現対調和、非文脈化対文脈化自己
CSウェルビーイングと相関がある項目
→非文脈化自己対文脈化自己
だった。
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Introduction to a Culturally Sensitive Measure of Well-Being: Combining Life Satisfaction and Interdependent Happiness Across 49 Different Cultures
文化的に敏感な幸福感の測定法の紹介:49の異なる文化における生活満足度と相互依存的幸福度の組み合わせ
Journal of Happiness Studies,2023,vol24
https://link.springer.com/article/10.1007/s10902-022-00588-1
A国の人々が幸福についてどのように考えているかに従って幸福度が測定されているのに、どうしてA国の方がB国よりも幸福度が高いと結論づけることができるのだろうか?我々は、社会的な幸福度を比較するための、文化的に敏感な新しい方法を提案することによって、この問題に取り組む。私たちは、主に49カ国の学生から収集した、個人と家族に焦点を当てた生活満足度と相互依存的幸福に関するデータを用いて、私たちの推論を支持する。この2つのタイプの幸福の相対的な理想化は、文化的背景によって異なり、文化的に異なる自己存在モデルと関連していることを示す。さらに、生活満足度に基づく社会的幸福のランキングは、相互依存的幸福からの寄与を過小評価する傾向があることを示す。我々は、社会的幸福を算出するための文化的に敏感な新しい方法を導入し、感情経験や個人主義・集団主義との関連を検証することによって、その構成概念妥当性を検証する。この新しい文化的感受性の高いアプローチは、幸福度の測定においてわずかではあるが重要な改善を意味する。
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2023 年の「有意義な人生の科学」から得られたトップ 10 の洞察
私たちのチームは、この 1 年間に発表された最も挑発的で影響力のある調査結果を挙げています。
2023/12/14, Greater Good Magazine
■世界幸福度ランキングは文化を考慮する必要がある
世界中の何十万人もの人々が、人生の幸福度を測るための調査に定期的に回答している。そして毎年、これらの調査から得られた主要な結果のひとつが、幸福度スコアによる各国のランキングを含む『世界幸福度報告書』である:デンマークに引っ越すべきか?
しかし、今年『Journal of Happiness Studies』誌に発表された研究では、こうしたランキングには偏りがある可能性が示唆されている。なぜか?なぜなら、異なる文化圏の人々は、文化的理想に基づいて、調査の質問を解釈し、幸福という言葉の意味を異なる方法で考えるからである。
彼らの研究では、65人の学者からなる大規模なチームが、文化に配慮した幸福度測定のアプローチを考案し、それを世界中の1万3000人に実施し、そのスコアを一般的なアプローチで得られたスコアと比較した。彼らは、自分自身の幸福度だけでなく、家族や周囲の人々の幸福度についても尋ねることで、文化を考慮に入れた。
自分の人生においてどれだけ幸せかだけを問う典型的なアプローチに比べ、文化的に敏感なアプローチによる幸福度の平均スコアは、相互依存、調和、人間関係を重視する国ほど高かった。言い換えれば、典型的な幸福度測定のアプローチでは、集団主義的な国ほど幸福度が低いということになる。
なぜそれが重要なのか?人々がより幸福になるのを助け、社会の何が幸福に寄与しているのか(教育、緑地、より公平な所得など)を解明したいのであれば、正しい方法で幸福度を測定し、あらゆる人々の人生経験を反映させる必要がある。
この研究は、幸福の測定において文化がいかに重要であるかを浮き彫りにしているが、人々が幸福についてどのように考えるかを形成する文化的理想や世界観は他にもあるだろうし、幸福を測定するための他のアプローチも、継続的な研究を促すはずである。