2026.04.26

はぴテク相談室:食事を共にすることは、所得向上と同じくらい幸福度の向上につながる

相談者

最近、なんとなく毎日が楽しくないというか、幸福感が薄いなって感じているんです。仕事は一応うまくいってるし、収入もまあ普通くらいはあるんですけど…。何が足りないんだろうって思って。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんですね、それはちょっともやもやしますよね。ちなみに最近、誰かと一緒にご飯を食べることって、どのくらいありますか?

相談者

あー…そういえば、ほぼ毎食一人ですね。テレワークになってから特に。朝も昼も夜も、気づいたら一人でさっと食べて終わり、みたいな感じです。

はぴテクさん
はぴテクさん

実はそこが、幸福感と結構つながっているかもしれないんです。オックスフォード大学のデ・ネーヴ先生たちが2025年のワールドハピネスレポートにも掲載された研究で、世界142か国・15万人のデータを使って調べたところ、「誰かと一緒に食事をする頻度」と「幸福度」の間に、世界のほぼすべての地域で有意な正の相関があることがわかったんです。

相談者

えっ、食事を一緒に食べるだけで幸福度が変わるんですか?なんかシンプルすぎてびっくりです。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです!しかも数字で見るとかなりインパクトがあって。週に1回多く誰かと一緒に食べると、幸福度のスコアが0.2ポイント上がるという相関が見られました。これ、所得が上がったときや失業から回復したときと同じくらいの幸福度への関連の大きさなんですよ。

相談者

えええ、お金が増えるのと同じくらいの効果があるってことですか?それはすごいですね。でも、なんで食事を一緒に食べると幸福度が上がるんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究では因果関係(原因と結果)まで断定はされていないので「なぜ」の部分は慎重に考える必要があるんですが、背景として、「人とのつながり」がウェルビーイングの最重要因子のひとつであることは広く知られています。食事を共にすることは、ほぼ世界共通に存在する「一緒に時間を過ごす」行為なので、社会的なつながりを実感しやすい場なのかもしれませんね。

相談者

確かに、誰かとご飯食べてるとき、それだけで「あ、ちゃんとつながってるな」って感じる気がします。あと、研究で地域差とかってありましたか?日本はどうなんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

面白いことに、週当たりの共食回数はラテンアメリカが約9回でトップで、東アジアが最低水準だったんです。日本もその東アジアに含まれます。幸福度のランキングでも日本は6.13ポイントで世界一位のフィンランド(7.76ポイント)とは差がありますよね。もちろん幸福度には他にもたくさんの要因が絡みますが、共食の少なさも一つの関連要素として注目されています。

相談者

なるほど…。テレワークで一人でいる時間が増えて、食事も一人になったのは確かに生活の変化としては大きかったかも。じゃあ、特に一人でいることが多い人にとっては効果が大きかったりするんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

まさに!研究では、社会的な接触機会が少ない人ほど、共食の幸福度への関連が大きいことも示されています。テレワークで人と会う機会が減っている方には、特に食事の場が貴重な「つながりの時間」になりやすいかもしれません。

相談者

そうか…。でも現実的に、毎食誰かと食べるのってなかなか難しいですよね。どれくらい増やせばいいんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

週に1回増やすだけでも0.2ポイントの相関が見られていますから、完璧を目指さなくても、たとえば週に数回、友人や家族や同僚と食事の機会を作るだけでも変化につながる可能性はありそうです。ランチを誰かと一緒にするとか、週末だれかと食事するとか、小さな積み重ねからでも十分かもしれませんよ。

相談者

なんか、「特別なことをしなきゃ」じゃなくて、「ご飯を一緒に食べる」っていう日常のことでいいんだと思うと、少し気が楽になりました。さっそく友人を誰か誘ってみようかな。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは素敵ですね!「同じ釜の飯を食う」という言葉が昔からあるくらい、共食は人と人をつなぐ普遍的な行為なんだと思います。研究でも、共食した日はそうでない日に比べて、幸福感が高く、ストレスや悲しみのレベルが低いという関連も示されていますよ。一緒に食べる相手や場所は何でも、まずその機会を増やしてみることが一歩になりそうです😊

■ 今日のまとめ

  • 誰かと一緒に食事をする頻度(共食)と幸福度の間には、世界142か国・15万人の調査で正の相関が確認されており、週1回多く共食すると幸福度スコアが0.2ポイント上がるという関連が見られた
  • 共食の幸福度への関連の大きさは、所得の変化や失業の影響と同程度であることが示されており、食事を共にすることは「社会的つながり」の重要な機会として位置づけられる
  • 社会的な接触機会が少ない人ほど共食の効果が大きく、特に孤食が増えている現代においては、週に数回でも誰かと食事する機会を意識的に作ることが幸福感の向上に関連している可能性がある

■ 出典・注意事項

  • De Neve, J.E., Dugan, A., Kaats, M., & Prati, A. (2026). Sharing meals is associated with greater wellbeing. Scientific Reports. https://www.nature.com/articles/s41598-026-46771-9

  • 【注意事項】本研究は相関研究であり、共食が幸福度を直接引き起こす(因果関係)とは断定されていません。幸福度が高い人が共食しやすいなど、逆の方向性や第三の要因が関与している可能性もあります

  • 【対象の限界】研究1は世界142か国のギャラップ調査(2022〜2023年)、研究2はアメリカの時間利用調査(2003〜2023年)に基づいており、日本単独のデータとして解釈する際には注意が必要です

  • 【測定方法】幸福度の測定にはキャントリルのラダー(0〜10点の主観的評価尺度)が用いられており、幸福感の一側面を測るものです

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
食事を共にすることは、所得向上と同じくらい幸福度の向上につながる
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2026-04-26-1777163283/

はぴテクさんのウェルビーイング相談室 ありがとう 主観的幸福・幸福測定人間関係・恋愛感謝・親切・向社会性

← 検索にもどる