はぴテク相談室:持続可能な社会づくり(SDGs)は、私たちの幸せにつながっている
最近、SDGsって言葉をよく聞くんですけど、正直「環境とか貧困とか、自分には遠い話だな」って思ってしまって…。自分の幸せとどう関係があるのか、ピンとこないんですよね。
そう感じる方、実はとても多いんですよ。でも最近、その「SDGsと私たちの幸せ」の関係を科学的に調べた研究が出ていて、すごく面白い結果が出ているんです。聞いてみますか?
はい、ぜひ!どんな研究なんですか?
2025年に発表された研究で、世界96か国のデータを分析したものです。SDGsの達成度が高い国ほど、その国の人々の幸福度も高い、という関連が見られたんです。環境保護や貧困削減への取り組みが、単なる数値目標じゃなくて、人々の日常生活の質と結びついている可能性を示しているんですよ。
へえ、そうなんですね。でも、どうして国によってSDGsの達成度がこんなに違うんでしょう?
それも研究で分析されていて、大きく3つの要因が見えてきました。1つ目は「国際的なパートナーシップ」、つまりSDGsの17番目の目標「みんなで協力しよう」に力を入れている国ほど、他の目標も達成できているという関連です。2つ目は「民主主義の度合い」で、市民が政策に参加できる仕組みがある国ほど目標達成が進みやすい。3つ目は「経済的な豊かさ」で、国が裕福なほど必要な資源を投入できるため達成が早い傾向があるんです。
なるほど。でも、それって「豊かな国は幸せで当たり前」ってだけじゃないんですか?お金があれば幸せ、みたいな話では?
鋭い質問ですね!この研究では、経済的な豊かさとは別に、SDGs達成そのものが幸福度と関連しているという分析をしているんです。つまり、お金持ちだから幸せというだけでなく、持続可能性への取り組み自体が幸福度と結びついている可能性を示しているんですよ。ただ、これはあくまで「関連がある」という話で、「SDGsをやれば必ず幸せになる」と因果関係を断言できるわけではない点は押さえておきたいです。
そうか、関連があるってことなんですね。じゃあ、SDGsって政府や企業がやることであって、個人の私にはやっぱり遠い話じゃないですか?
確かに、政策レベルの話が中心の研究ではあります。ただ、この研究が面白いのは「市民参加」の部分で、民主主義が高い国ほどSDGsが進むという結果が出ているんですね。つまり、市民一人ひとりが意見を表明したり、地域の取り組みに関わったりすることが、社会全体のSDGs達成に関連している可能性があるわけです。
市民参加か…。具体的にはどういうことを指しているんですか?
研究では、「双方向のコミュニケーション」「市民が政策決定に声を届けられる仕組み」などが重要とされています。投票や地域活動への参加、あるいは環境問題や社会問題について周囲と話し合うことなども、広い意味での市民参加と言えるでしょう。そういった積み重ねが社会の持続可能性を高め、それが回り回って幸福度と関連している、という流れですね。
じゃあ、SDGsって「社会のこと」と「自分の幸せ」がつながっている話なんですね。なんか、少し身近に感じられてきました。
そうなんです!この研究のメッセージの核心はまさにそこで、「持続可能性への取り組みは社会のためだけでなく、私たち自身の幸福とも関連している可能性がある」ということです。政府が持続可能性に予算を使うことの意義を科学的に裏付けようとした研究でもあります。
ありがとうございます。SDGsって難しそうで避けてたけど、自分の生活とつながっているかもしれないと思うと、少し興味が持てそうです!
それは嬉しいです!もちろん、この研究は96か国の国レベルのデータを分析したものなので、個人レベルで同じことが言えるかどうかは別途検証が必要です。でも「社会の持続可能性と個人の幸せは無関係ではないかもしれない」という視点を持つだけで、日々のニュースや社会の動きの見え方が少し変わってくるかもしれませんよ😊
■ 今日のまとめ
- SDGsの達成度が高い国ほど国民の幸福度が高いという関連が、96か国のデータ分析で見られました(ただし因果関係の断定ではありません)。
- SDGs達成を後押しする要因として、国際的パートナーシップ(SDG17)・民主主義の度合い・経済的豊かさの3つが挙げられています。
- 持続可能性への取り組みは「社会のためだけの話」ではなく、私たち自身の日常生活の質とも関連している可能性が示されています。
■ 出典・注意事項
- 【主要研究】Cohen, S., Mamakou, X. J., Manes Rossi, F., & Brusca, I. (2025). Connecting the dots: from SDGs to well-being. Journal of Public Budgeting, Accounting & Financial Management, 37(6), 393. https://www.emerald.com/jpbafm/article/37/6/393/1308303
- 【先行研究】The SDGs and human well-being: a global analysis of synergies, trade-offs, and regional differences (2020). Scientific Reports. https://nature.com/articles/s41598-020-71916-9
- 【注意事項】本研究は96か国の国レベルデータを用いた横断的な相関分析(PLS-SEM)であり、SDGs達成が幸福度を高めるという因果関係を証明するものではありません。
- 【注意事項】分析対象は2022年の96か国であり、すべての国・地域や個人レベルに結果を一般化できるわけではありません。
- 【注意事項】幸福度の測定には世界幸福度指数が使用されており、幸福の捉え方は文化や個人によって異なる可能性があります。
研究自体の紹介はこちら😊
持続可能な社会づくり(SDGs)は、私たちの幸せにつながっている
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-11-05-1762369909/