2025.09.20

はぴテク相談室:何で職場で積極的な行動が産まれないのか?→仲が悪いからです。

相談者

最近、うちのチームのメンバーが全然自分から動いてくれなくて…。新しい提案も出てこないし、指示待ちが多くて正直困っています。どうしたら積極的に動いてもらえるんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

それは悩ましいですよね。実は2025年に発表されたアイルランドの研究で、まさにその「なぜ職場で積極的な行動が生まれないのか」を調べたものがあるんです。アイルランドの病院で働く246名を対象にした研究なんですが、興味深い結果が出ていますよ。

相談者

どんな結果だったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

ひとことで言うと、「職場の人間関係が良いと、積極的な行動と関連している」という結果でした。個人レベルとチームレベルの2つの視点で見ていて、それぞれに興味深いパターンが見えてきたんです。

相談者

個人レベルとチームレベルって、どう違うんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

まず個人レベルから説明しますね。同僚との関係が「お互いを尊重し合っていて、やりとりに活気がある」状態だと、その人自身の「自分はいろんなことができる」という自信につながっていた。そしてその自信が、新しいことを提案したり自分から行動したりすることと関連していたんです。

相談者

なるほど。じゃあチームレベルはどうですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

チームレベルでは、「チーム全体でコミュニケーションがとれている」ことが、「失敗しても責められないという安心感」と関連していて、さらにそれがチーム全体の積極的な行動と結びついていました。この「失敗しても責められない安心感」は、心理的安全性とも呼ばれるものです。そしてこの個人レベルとチームレベルの効果が、お互いに影響し合っていたのも面白いポイントでした。

相談者

それは面白いですね!ちなみに「積極的な行動」って、本人の「やってます!」という自己申告じゃなくて、ちゃんと客観的に測ったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

鋭いですね!実はこの研究では、積極的な行動の評価はリーダー(上司)からの評価で測っているんです。自分で「積極的にやってます」と言うのとは違って、周りから見てどう見えるかという視点なので、より信頼性が高い測り方だと言えますね。

相談者

確かに!でも、「仲良くすれば積極的になる」というより、「もともと積極的な人がいるチームは自然と仲良くなる」という逆の可能性もありませんか?

はぴテクさん
はぴテクさん

とても大事な視点です!実はこの研究自体も、ある一時点でのデータを見ている「横断研究」なので、「仲良し→積極性」という方向の因果関係があるとは断言できないんです。「積極的→仲良し」の可能性も、あるいは両方が同時に影響し合っている可能性もあります。あくまで「関連がある」という結果です。

相談者

正直に教えてくれてありがとうございます。じゃあ実際問題、チームリーダーとしてできることって何かありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究結果から自然に考えられることとしては、まず「お互いを尊重する交流の機会を作ること」と「失敗を責めない雰囲気づくり」の2つが鍵になりそうですね。雑談できる時間を意図的に作ったり、ミスがあったときに責めるのではなく一緒に考えるスタンスを見せたりすることが、関連する要素に働きかけることになりそうです。

相談者

メンバーに「もっと積極的にして!」と言うより、まず関係性の土台を整える方が大事なんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そう言えそうですね!「なぜ動かないんだ」と個人を責めるより、「このチームで動きやすい環境になっているか」を見直す方が、この研究の示す方向性に沿っていると思います。もちろんこの研究は病院スタッフが対象なので、あらゆる職場に同じように当てはまるとは限りませんが、一つの参考になる視点だと思いますよ。

■ 今日のまとめ

  • 同僚との良好な関係(相互尊重・活気ある交流)は、個人の自信を通じて積極的な行動と関連していた
  • チーム全体のコミュニケーションは「失敗しても責められない安心感(心理的安全性)」と関連し、それがチーム全体の積極性とも結びついていた
  • 積極的な行動はリーダー評価で測定されており、個人・チームレベルの効果が相互に関連していた

■ 出典・注意事項

  • Farrell, J. B., Flood, P. C., Hodgkinson, G. P., Kilroy, S., Rivkin, W., & Strauss, K. (2025). The impact of positive work relationships on proactive behaviors: A multilevel study. Applied Psychology. https://doi.org/10.1111/apps.70029

  • 【注意事項】本研究はある一時点のデータを用いた横断研究のため、相関関係は確認されているが、因果関係(仲良し→積極性)が証明されたわけではない

  • 【注意事項】対象はアイルランドの病院で働く246名に限定されており、異なる業種・文化・規模の職場にそのまま当てはまるとは限らない

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
何で職場で積極的な行動が産まれないのか?→仲が悪いからです。
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-09-20-1758405601/

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