はぴテク相談室:幸福観は3つのグループに分かれる
最近、友達が「ポジティブに生きよう!」とか「今を楽しもう!」とか言ってくれるんですけど、なんか素直に受け取れなくて…。幸せって、そんな簡単に追いかけていいものなのかなって、むしろ疑ってしまうんです。私ってひねくれてるんですかね?
全然ひねくれてなんかないですよ!実はね、カナダの660人を対象にした研究で、幸福に対する考え方を調べたら、大きく3つのグループに分かれることがわかったんです。「幸せを疑うタイプ」が約40%、「今の楽しさを追うタイプ」が約20%、「成長や意味を重視するタイプ」が約40%。あなたが感じていることは、実は一番多いグループと重なっているかもしれません。
え、そんなに多いんですか!じゃあ私みたいに感じてる人、けっこういるんですね。でも、その「幸せを疑うタイプ」って、具体的にどんな考え方なんですか?
このグループの特徴はね、「幸せって壊れやすいもの」「外の環境や出来事で決まるもの」「自分ではなかなか変えられないもの」という信念を持っていること。そして「幸せは必ずしも良いものとは限らない」という恐れも持っている。でもね、面白いことに、幸せ自体は大切だとは思っているんです。
あ、それすごくわかります!幸せになりたいとは思ってるんですけど、なんか「浮かれてると痛い目を見る」とか「どうせすぐ崩れる」みたいな感覚があって。これって、どう向き合えばいいんでしょう?
その感覚、すごく正直で大切な気づきだと思います。研究の知見をふまえると、まず「小さな幸せや成功を振り返る・積み重ねる」ことから始めるのが一つのアプローチとして示されています。大きな幸せを一気に目指すんじゃなくて、「あ、今日これちょっとよかったな」という体験を意識していく感じです。
小さなことか…。確かにそれなら怖くないかも。でも「今を楽しもう!」って言ってくれてる友達は、どんな考え方のタイプなんですかね?
おそらくお友達は「ハピネス追求派」に近いかもしれません。このグループは「幸せは変えられるし、増やせる」「今この瞬間の喜びや楽しさが大事」という考え方が特徴です。悪くはないんですが、研究では、このグループより「成長志向派」の方が幸福度は高い傾向が見られました。
成長志向派が一番幸福度が高いんですね。その人たちはどんな考え方をしてるんですか?
成長志向派の特徴は、「幸せは外の環境じゃなくて内側から来るもの」「自分でコントロールできる」「快楽よりも、人生の意味や成長、自己実現を大切にする」という信念です。楽しいことを追いかけるんじゃなくて、「自分がどう成長しているか」「この経験に意味があるか」を大切にする感じですね。
なるほど…。じゃあ私みたいな「疑い派」は、いつかそっちに変わっていけるんでしょうか?
この研究はあくまで「今どんな信念を持っているか」を調べたものなので、「変われる・変われない」まで断言はできないんですが、信念は少しずつほぐしていけるものとも言われています。一つ確かなことは、どのタイプの人でも「幸せは他者との関係の中にある」という感覚はあまり変わらなかった、ということ。だから、人とのつながりを大切にすることは、どのタイプにとっても共通して意味がありそうです。
それは救われる話ですね。人との関係は大事にしてきたつもりなので。じゃあ今の私にできそうなことって、何かありますか?
今日の話を整理すると、まず「小さな幸せや成功を意識して振り返る」こと。次に「幸せ=怖いもの・壊れるもの」という感覚に、少しずつ別の見方を加えていくこと。そして、「人とのつながりの中で感じる幸せ」を大切にすること。この3つが、あなたの今の状態にフィットしやすいアプローチとして研究が示唆していることです。焦らず、少しずつでいいんですよ。
■ 今日のまとめ
- 幸福観は「幸せ懐疑派(約40%)」「ハピネス追求派(約20%)」「成長志向派(約40%)」の3つに分かれ、幸福度は成長志向派が最も高い傾向が見られた
- どのタイプでも「幸せは他者や環境との関係の中にある」という感覚は共通しており、人とのつながりはどのグループにとっても大切な要素と考えられる
- 幸せを疑うタイプの人には、大きな幸せを一気に目指すより、小さな幸せの積み重ねや「幸せ=怖い」という信念をほぐしていくアプローチが示唆されている
■ 出典・注意事項
- 出典:Mohsen Joshanloo (2025). A Person-Centered Exploration of Happiness Conceptions and Their Relation to Hedonic and Eudaimonic Well-Being. Journal of Happiness Studies. https://link.springer.com/article/10.1007/s10902-025-00953-w
- 注意事項①:本研究はカナダの成人660名を対象にした調査であり、日本を含む他の文化・地域にそのまま当てはまるとは限りません
- 注意事項②:グループ間の幸福度の差は統計的な関連(相関)であり、信念を変えれば幸福度が上がるという因果関係を示すものではありません
- 注意事項③:各グループで重要なこととして示されたアプローチ(小さな成功の積み重ね等)は、論文著者による追加的な示唆であり、本研究で直接検証されたものではありません
研究自体の紹介はこちら😊
幸福観は3つのグループに分かれる
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-09-10-1757541608/