2025.09.06

将来のことを長期的に考え、自分の感情を明確化し、上手くコントロールする力が幸福度

(一方で、自分の感情によく気付く人は、ネガティブ感情が増える)

感情的知性は、幸せにつながると言われている。

感情的知性は、文化的な価値感による影響があると言われている。

ので、それらをつなげてみたよ❗というスペインの最新研究。

ちなみに

感情的知性:感情注意、感情明確化、感情修復

文化的な価値感は、ホフステードの5つの文化次元

ーー

結果は添付の図の通り。全部がつながっていますが、特に、

・文化的価値観(特に長期志向)が感情的知性(EI)とレジリエンスの基盤となる

・感情的知性の向上、特に感情の明確性と修復能力の強化が、幸せには重要

(一方で、自分の感情に気付く力は、ネガティブ感情を増やしていた。鈍感力が大事なのですかね。)

・レジリエンスの構築により、正の感情を増加し負の感情を減少

とのことで、

長期志向:将来のことを考えて行動する、が感情的知性を高める。

感情的知性、特に自分の感情を明確化し、上手くコントロールする力が、

特に幸福度を向上させる。

のですね。

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あとは他には、

権力格差(上下関係の格差は当然)は、自分の感情に気付く力を低下させるが、感情をコントロールする力は向上させる。

不確実性回避(曖昧な状況を嫌う)は、レジリエンスを低下させる。

集団主義は、自分の感情を上手くコントロールしたり、レジリエンスにもつながる。

男性性(競争や成果を重視)は、長期志向を妨げ、権力格差を肯定する。

長期志向は、感情的知性の3つの要素やレジリエンスに効く。

みたい。

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●文化的価値観(ホフステードの文化次元)

POW(権力格差): 「上下関係の格差を当然と思うかどうか」

UNC(不確実性回避): 「曖昧な状況を嫌がるかどうか」

COL(集団主義): 「個人より集団を大切にするかどうか」

MAS(男性性): 「競争や成果を重視するかどうか」

LON(長期志向): 「将来のことを考えて行動するかどうか」

●感情的知能(EI)の3つの能力

ATT(感情注意): 「自分の感情に気づく力」

CLAR(感情明確性): 「自分の感情を理解する力」

REP(感情修復): 「自分の感情をコントロールする力」

●心理的要因とアウトカム

RESIL(レジリエンス): 「困難に負けない心の強さ」

PAN+(正の感情): 「楽しい・嬉しいなどのポジティブな気持ち」

PAN-(負の感情): 「悲しい・不安などのネガティブな気持ち」

LSAT(生活満足度): 「自分の人生にどれだけ満足しているか」

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**成人期の主観的幸福感を予測する変数は何ですか? **

What variables predict subjective well-being in adulthood?

Personality and Individual Differences,2025/9/5

Albert Sesé et al.(スペイン)

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0191886925004015?dgcid=rss_sd_all

本研究では、文化的側面、感情知性(EI)、レジリエンス、および主観的幸福感の関係性を検証する。サンプルは3419人の参加者で構成され、2つのモデルを比較し、標準化推定パラメータと性差を分析した。

全体的に見て、結果は次のことを示した。

(1)文化的側面である長期志向はEI側面と最も強い関係を示した。同様に、権力距離と集団主義は感情的修復を正に予測し、権力距離は感情的注意を負に予測した。

(2)レジリエンスは不確実性回避によって負に予測されたが、集団主義と長期志向は正の予測因子として浮上した。

(3)EIの3つの側面すべてがレジリエンスを予測した。

(4)感情的注意は否定的な感情と生活満足度の予測因子として浮上したが、感情の明晰さと修復は肯定的および否定的な感情の両方の予測能力を示した。

(5)EI側面からレジリエンスを通じた生活満足度への間接的影響は、統計的に有意ではなかった。

(6) レジリエンスの高い人はポジティブな感情と生活満足度が高く、ネガティブな感情が減少する傾向がある。

(5) ポジティブな感情をより多く経験する人は生活満足度が高いと報告するのに対し、ネガティブな感情をより多く経験する人は生活満足度が低いと報告する。

(6) EI、レジリエンス、感情、生活満足度の間の構造的関係は男女ともに同様に機能する。

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研究の理論的背景:既存研究の流れ

  1. 主観的ウェルビーイング(SWB)研究の出発点
    ●SWBとは何か
    この研究の出発点は、**Diener et al. (1985)**が提唱した主観的ウェルビーイング(SWB:Subjective Well-being)の概念です。SWBは「人が自分の人生をどう評価するか」を表し、2つの要素から構成されます:
    感情的側面:日々感じる楽しさ・悲しさなどの感情バランス
    認知的側面:人生全体への満足度の判断

●なぜSWBが重要なのか
Suldo & Huebner (2006):心理的健康と適応的機能に不可欠
Seligman & Csikszentmihalyi (2000):心理的ウェルビーイングの重要指標
Tov & Diener (2009):社会の安定にも影響(国民の不満は社会不安につながる)

論文紹介 なんとかなるありのままに 感情・レジリエンス主観的幸福・幸福測定文化と幸福・日本的幸福

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