2025.09.04

はぴテク相談室:仲が良くないチームで登る坂は険しいが、親密なチームで登る坂はなだらかである(と感

相談者

最近、仕事がすごくしんどくて…。プロジェクトの締め切りが迫っているのに、チームの雰囲気が最悪で、なんか全部が重く感じるんです。タスクの量とか難しさが、実際より大変に見えてしまっているのかな、って自分でも思うんですけど。

はぴテクさん
はぴテクさん

それはつらいですね。実は、その「大変に見えてしまっている」という感覚、あながち気のせいじゃないかもしれないんです。2008年に発表された面白い研究があって、人間は一緒にいる人との関係によって、目の前のものの「険しさ」の感じ方が変わる、ということが示されているんですよ。

相談者

え、関係性によって感じ方が変わる?どういうことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究では、実際の急な坂を見せて「この坂、何度くらいだと思いますか?」と尋ねる実験をしています。すると、友人と一緒にいる人は、一人でいる人より坂がなだらかに感じたという結果が出たんです。物理的に同じ坂なのに、認識する角度が違ってくるんですね。

相談者

わあ、それって不思議ですね!でも、隣に友達がいるかどうかで、そんなに変わるものなんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

さらに面白いのが、実際に隣にいなくてもいいんです。「好きな人・普通の人・嫌いな人を思い浮かべながら坂を見てください」という実験もしていて、好きな人を想像しながら見た人は、やはり坂がなだらかに感じたという結果が出ています。頭の中でイメージするだけでも、知覚が変わるんですね。

相談者

へぇ〜!じゃあ逆に、嫌いな人を思い浮かべると坂が急に見えた、ということですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。そして、関係のも重要で、「関係が長い・親密さが高い・温かみがある」ほど、その「なだらかに感じる」効果が強かったと報告されています。単に誰かがいればいいというより、その人との関係の深さが影響していたということですね。

相談者

なるほど…。ということは、チームの雰囲気が悪いと、仕事の難しさも実際より高く感じてしまう、ということにつながりそうですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

研究自体は「坂の傾斜の視覚的知覚」についてのものなので、仕事の難しさに直接当てはめることには注意が必要なんですが、同じ「認知がまわりの人間関係に影響される」という仕組みとして、考えるヒントにはなりますよね。チームの関係性がギスギスしていると、課題の「重さ」の感じ方にも影響が出てくるかもしれない、という見方はできそうです。

相談者

そう思うと、今の自分がプロジェクトを「めちゃくちゃ難しい」と感じているのも、チームの雰囲気の悪さが一因かもしれないですね。じゃあどうすればいいんだろう…。

はぴテクさん
はぴテクさん

一つのヒントとして、この研究では実際に隣にいなくても、「好きな人・信頼できる人」を思い浮かべるだけで効果があったということが示されています。チーム全体の雰囲気をすぐに変えるのは難しくても、たとえばチームの中で一人でも「この人とは話しやすい」という人との関係を少し深めることが、仕事の重さの感じ方を変えるきっかけになるかもしれません。

相談者

たった一人でも、仲良くなれる人がいるだけで違う、ということですか。それなら少し試せそうな気がします。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうですね。また、「関係の質として、親密さ・温かさ・関係の長さが大事」とされていましたよね。日々のちょっとした会話や、相手への気遣いが積み重なることで、関係の温かみが育まれていくものだと思います。一気に変えようとせず、まず一人との小さなやりとりから始めてみるのはどうでしょう?

相談者

そうですね。難しいプロジェクトを前に「チームで登れる気がする」と感じられるかどうか、人間関係がこんなに影響するんですね。今日、すごく腑に落ちました。ありがとうございます!

はぴテクさん
はぴテクさん

お役に立てて良かったです!人の認知って、本当に面白くて、まわりの人間関係と切り離せないんですよね。「坂がなだらかに見える」かどうか、チームの関係性から少しずつ育てていけるといいですね。応援しています!

■ 今日のまとめ

  • 友人と一緒にいる、または支援的な人を思い浮かべるだけで、坂の傾斜がなだらかに感じられることが実験で示されました。
  • 関係の質(親密さ・温かさ・関係の長さ)が高いほど、その「なだらかに感じる」効果が強まる傾向がありました。
  • チームの関係性が課題の「険しさ」の感じ方に影響している可能性があり、まず一人との小さなつながりを育てることが一つのヒントになります。

■ 出典・注意事項

  • Schnall, S., Harber, K. D., Stefanucci, J. K., & Proffitt, D. R. (2008). Social Support and the Perception of Geographical Slant. Journal of Experimental Social Psychology, 44(5), 1246–1255. https://doi.org/10.1016/j.jesp.2008.04.011

  • 【注意事項】この研究は「坂の視覚的知覚」を測定したもので、仕事の難易度の認識に直接当てはまるかどうかは示されていません。

  • 【注意事項】実験で観察されたのは社会的サポートと傾斜知覚の関連であり、因果関係として断定することには慎重さが必要です。

  • 【注意事項】気分・社会的促進などの交絡要因は統制されていますが、対象集団や実験設定の限界があるため、結果の一般化には注意が必要です。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
仲が良くないチームで登る坂は険しいが、親密なチームで登る坂はなだらかである(と感
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-09-04-1757017511/

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