2025.08.27

個人的な動機づけ要因(情熱、グリット、マインドセット、自己効力感)は幸せにつなが

個人的な動機づけ要因(情熱、グリット、マインドセット、自己効力感)と

全体的な幸福要因(人生の意味(MiL)、心理的幸福感(flourishing)、ポジティブ・ネガティブ感情)

の関係性の調査😊

と性別によって、どう違いがあるか。というアイスランドでの最新研究。

ーーー

●関係性

心理的幸福感(Flourishing)との関係性

情熱:0.35**

GRIT(やり抜く力):0.43**

成長マインドセット:0.28**

自己効力感:0.52**

人生の意味:0.66** ★めっちゃ幸せに効く

ポジティブ感情:0.58**

ネガティブ感情:-0.47**

との事で、どれも幸せにつながる😍

動機づけ要因としては、自己効力感>GRIT>情熱>成長マインドセット。の順でした。

で、更に、自己効力感・GRIT・情熱・成長マインドセットは相互に関係し合っている。

情熱が歩んで行く方向性、GRITはその方向性への努力、

成長マインドセットはその方向性に向けた成長を後押しし、

自己効力感はその方向性に向かって行く勇気をくれる。

これが、幸せにつながるんですね😊

●性差

アイスランドでの調査ではありますが、

情熱・自己効力感は少し男性の方が高い。

他は性差なし。

Soutschek et al. (2017)によれば、

女性は向社会的報酬に対してドーパミン活動が高い、

男性は利己的報酬に対してドーパミン活動が高い。

とあるので、その影響では?とのこと。

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動機、意味、幸福感:アイスランドの参加者における性差と関連性の探究

Motivation, meaning and well-being: Exploring gender differences and

associations in participants from Iceland

Acta Psychologica,2025/8/25

**Hermundur Sigmundsson(ノルウェー科学技術大学) , Bergsveinn Ólafsson ,Michael F. Steger , Simone Grassini **

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0001691825004901?via%3Dihub

本論文は、情熱、グリット、マインドセット、自己効力感といった個人の動機づけ要因を検証しています。また、アイスランドの人口を対象に、人生の意味、心理的幸福感、ポジティブ感情とネガティブ感情といった包括的な幸福要因も測定しました。サンプルは479名(女性336名、男性143名)で、平均年齢は32.22歳(標準偏差13.46)でした。

●個人的な動機付け要因

一般的な情熱は「達成への情熱」尺度を用いて測定され、グリットは「グリットS」尺度を用いて評価されました。マインドセットは「知能理論尺度(TIS)」を用いて評価され、一般的な自己効力感は10項目尺度を用いて測定されました。

●全体的な幸福要因

心理的幸福感(PWB)はFlourishing Scaleを用いて評価し、人生の意味(MiL)はMeaning in Life Questionnaire(MLQ)の3項目を用いて測定した。ポジティブ感情とネガティブ感情は、Positive and Negative Affect Schedule(PANAS)を用いて評価した。

●性差

結果は、8 つの変数のうち 2 つで男女間に有意な差があることが明らかになりました。情熱 (男性 4.02 対 女性 3.76) と自己効力感 (男性 3.24 対 女性 3.14) では男性が有利でした。

●相関関係

最も高い相関が見られたのは、人生の意味と心理的幸福感(r = 0.66)、心理的幸福感とポジティブな感情(r = 0.58)、そして自己効力感とポジティブな感情(r = 0.54)でした。マインドセットは他の要因との相関が最も低かったです。

論文の調査結果は興味深い性差を浮き彫りにしており、男性は情熱と自己効力感において高いスコアを示しています。さらに、結果は、個人的な動機付け要因(情熱、自己効力感、マインドセットなど)と全体的な幸福要因(人生の意味、心理的幸福感、ポジティブな感情など)の間に有意な相互作用があることを示唆しています。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

この研究の理論的基盤となる既存研究を、論文の流れに沿って詳しく説明します。

1. 研究の出発点:性別差研究の不足

問題意識

Philippe et al. (2009)Kannangara et al. (2018) が指摘したように、動機づけ要因における性別差の研究は「著しく過小代表」されている状況でした。Sigmundsson et al. (2020a, 2020b, 2021) が情熱、グリット、マインドセットの調査で重要な貢献をしたものの、まだ不十分でした。

Batz & Tay (2018) は幸福感における性別差の研究をレビューし、「方法論と発見の不一致により、より多くの研究が必要」と結論付けていました。


2. 個人的動機づけ要因の理論的背景

A) 情熱(Passion for Achievement)

定義と重要性

  • Jachimowicz et al. (2018) による定義:「個人的に重要な価値・嗜好に対する強い感情で、その価値を表現する意図や行動を動機づけるもの」
  • Sigmundsson et al. (2020b, 2021) は情熱を「関心のある領域・テーマ・スキルへの矢の方向」と表現

性別差の生物学的基盤

  • Soutschek et al. (2017) の重要な発見:
    • 女性:向社会的報酬に対するドーパミン活動が高い
    • 男性:利己的報酬に対するドーパミン活動が高い
  • Lee et al. (2018) によると、ドーパミンシステムは動機づけ、報酬処理、注意、目標指向行動に重要な役割を果たす

B) グリット(Grit)

概念の発展

  • Duckworth et al. (2007) による定義:「長期目標に対する忍耐力と情熱」
  • しかし Jachimowicz et al. (2018) は、グリット研究が主に「忍耐力」に焦点を当てていると批判
  • Sigmundsson et al. (2021) の比喩:情熱が「矢の方向」なら、グリットは「その関心に注ぐ努力をコントロールするもの」

性別差の既存研究

  • Christensen & Knezek (2014):女性が男性よりも高いグリットスコア(Grit-O 12項目版使用)
  • Sigmundsson & Leversen (2024) も女性優位の結果を支持

C) マインドセット(Mindset)

理論的基盤

  • Dweck (2012) による定義:「私たち自身の属性に関する信念の集合」

2つのマインドセット

  1. 成長マインドセット:人間の属性は変更可能で、教育・練習・努力によって大幅に向上できるという信念
  2. 固定マインドセット:人間の特性は固定的で永続的な特性であるという信念

研究の歴史的発展

  • Dweck (1986)Dweck et al. (1995) の初期研究:成長マインドセットが動機、達成、幸福感、挑戦への対処能力に重要な役割
  • Claro et al. (2016)Yeager & Dweck (2020):成長マインドセットは逆境に直面する学生の学業成績向上と関連

性別差

  • Sigmundsson et al. (2022):知能理論尺度(TIS)で女性が男性より有意に高いスコア

D) 自己効力感(Self-efficacy)

理論的定義

  • Bandura (1997b) による定義:「特定の達成を生み出すために必要な行動コースを組織し実行する能力に対する信念」

実証研究の成果

  • Kenioua et al. (2015):高い自己効力感を持つ学生は、より努力し、長く持続し、より困難な挑戦を選ぶ
  • Stajkovic & Luthans (1998):自己効力感が職場パフォーマンスを予測

性別差

  • Huang (2013) のメタ分析:男性が女性より小さいが有意に高い学業自己効力感
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