2025.07.12

はぴテク相談室:皆で辛いものを食べたり、冷水水泳したり、マラソンすると、チームワークが高まる。

相談者

最近、職場のチームワークがいまいちで悩んでいます。みんなバラバラな感じがして、なかなか一体感が出ないんですよね。何かいい方法ってありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それは悩みますよね。実は最近おもしろい研究が出まして、チームワークを高めるヒントになりそうなんです。クイーンズランド大学のフェリス先生たちが「皆で辛いものを食べたり、冷水水泳したりするとチームワークが高まる」という研究を発表したんですよ。少し聞いてみますか?

相談者

えっ、辛いものや冷水水泳でチームワークが上がるんですか?なんか不思議ですね。どういう仕組みなんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

まず「良性マゾヒズム」という考え方があります。難しい言葉ですけど、要するに「辛いものを食べたり、マラソンで苦しんだりするとき、その痛みや辛さが終わった後にちょっとした快感や心地よさを感じる」という現象のことです。マラソン完走後の達成感とか、辛い料理を食べ終えた後のスッキリ感、みたいな感覚、わかりますか?

相談者

ああ、なんとなくわかります!マラソン完走した後の「やり切った感」みたいなやつですよね。でも、それがチームワークとどうつながるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そこが研究のポイントなんです。「みんなで痛みや辛さを経験すること自体」がチームワークを高めるのか、それとも「その後に感じる心地よさをみんなで共有すること」がチームワークを高めるのか、研究者たちは気になって検証したんですね。冷水水泳(痛みあり+その後に心地よさあり)と、不快な芸術体験(嫌な感じだけで心地よさはない)を比較したんです。

相談者

結果はどうだったんですか?やっぱり痛みを共有するだけで絆が深まった感じですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

実はそこが意外で、「痛みや嫌悪感そのもの」はチームワーク向上につながらなかったんです。チームワークが高まったのは、冷水水泳のように「辛さの後に心地よさを皆で感じた」グループだけでした。不快な芸術体験のグループは、嫌な感じは共有したのに、一体感はあまり高まらなかったんですよ。

相談者

なるほど!「苦しかったね」だけじゃなくて、「やり切って気持ちよかったね」という部分が大事なんですね。具体的にチームでどんなことをやるといいんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究で具体的に挙げられていたのは、皆で辛いものを食べる、冷水水泳をする、マラソンを走るといったことです。ちょっと大変だけど、終わった後に「気持ちよかった!」「やり切った!」と感じられるような体験がポイントですね。研究の著者たちも、そういう「困難を乗り越えた後の心地よさを皆で共有する」ことが、チームの一体感を高める鍵だと述べています。

相談者

うちのチームで試すなら、まず何から始めるのがよさそうですかね?冷水水泳はちょっとハードル高くて…(笑)

はぴテクさん
はぴテクさん

(笑)確かにいきなり冷水水泳は難しいですよね。辛いものを食べに行くランチ会とか、チームでマラソン大会に参加するとかなら取り組みやすいかもしれません。ポイントは「ちょっとしんどいけど、終わった後に皆で達成感や心地よさを感じられる体験」を選ぶことです。

相談者

たしかに!去年、チームで激辛カレーを食べに行ったとき、なんか妙に仲良くなった気がするんですよね。あれもそういう効果だったのかも。

はぴテクさん
はぴテクさん

まさにそれです!その体験、研究の内容にぴったり合っていますよ。「一緒に乗り越えた」感覚と、食べ終わった後の「ふー、辛かったけど美味しかったね!」というあの心地よさの共有が、チームの一体感(研究では「社会的同一化」と呼んでいます)を高めた可能性があります。またそういう機会を作ってみるといいかもしれませんね。

相談者

なんか具体的にイメージできてきました!「苦しさ」より「その後の気持ちよさを一緒に味わうこと」が大事なんですね。早速チームでの企画を考えてみます!ありがとうございました。

はぴテクさん
はぴテクさん

ぜひ!ただひとつ補足しておくと、この研究は343人を対象にした2つの調査で、あくまでも「快感がチームワークの変化と関連していた」という結果です。「だから必ずチームワークが上がる」と断言できるわけではありませんし、どんな職場や人にも同じ効果が出るとは限りません。でも「皆で達成感や心地よさを共有できる体験を増やす」という方向性は、試してみる価値がありそうですよね。応援しています!

■ 今日のまとめ

  • 「痛みや辛さそのもの」ではなく、その後に感じる「心地よさ・達成感を皆で共有すること」がチームの一体感(社会的同一化)を高めることと関連していた。
  • 冷水水泳・辛いものを食べる・マラソンなど、「ちょっとしんどいけど終わった後に気持ちいい」体験を一緒にすることが、チームワーク向上のヒントになりうる。
  • 嫌な体験を共有するだけでは一体感は高まりにくく、「乗り越えた後の快感」を一緒に味わえる体験設計がポイント。

■ 出典・注意事項

  • 【出典】Ferris, L. J., et al. (2025). Benign masochism in the wild: pleasure predicts social identification at aversive mass gatherings. The Journal of Positive Psychology. https://doi.org/10.1080/17439760.2025.2512810

  • 【注意事項①】本研究は縦断的フィールド調査(合計N=343)であり、相関・予測関係を示したものです。「快感の共有がチームワークを高める」という因果関係を証明したものではありません。

  • 【注意事項②】対象はオーストラリアの冷水水泳参加者など特定のイベント参加者であり、すべての職場・チーム・文化的背景に同じ結果が当てはまるとは限りません。

  • 【注意事項③】研究の著者自身も、痛みを伴わない「心地よさの共有だけ」でも同様の効果が生じる可能性を示唆しており、この点は今回の研究の範囲外です。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
皆で辛いものを食べたり、冷水水泳したり、マラソンすると、チームワークが高まる。
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-07-12-1752361201/

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