母性神話と幸福度
横浜市立大学のegami先生の最新研究😊
母親が育児をするものであるという母性神話や3歳児神話(の元にもなる集中的育児態度)。
これが幸福度を落としているのでは?
3歳児神話などは、厚生労働省でも否定されています。
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見てみた所、
幸せにマイナスだったのが、
・挑戦性(子育ては厳しいものである)
・子供中心(親の生活は、子供中心であるべきだ)
幸せにプラスだったのが、
・充実感(子育ては充実した経験だ!)
・本質主義(子育ては母親の役割である。)
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基本は想定通りだったのですが、
本質主義(子育ては母親の役割である。)が、実は幸せに効いていて、
自己効力感が高まり、ストレスが減る。
うーん、母性神話が誇りや人生の目的意識に繋がっているのではないかという。。。
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ただし、
・調査対象は専業主婦、パートタイム労働者限定であり、
・欧米の研究では、本質主義(子育ては母親の役割である。)はネガティブに効いていた。
という点はあります。
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また、もしかしたら、B型神話と同じ感じなのもしれません。
(本来血液型による性格の違いは無いが、血液型占いが広がった後の日本においては、
本当にB型の人は宿題を先延ばしする確率が高かったり、結婚率が低く、失業率が高く、年収が低くなった。
根拠のないB型だから自己中心的なんだ、という考え方が広まることで、実際にそうなってしまった例。。。自己成就予言。)
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結局の所、色んな考え方があって、それによって幸せになるのであれば、良き😊
多様な考え方、それぞれに良い所があるよ。でも押しつけは良くないよ。
ということでしょうかね。
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■集中的育児態度
①本質主義(Essentialism)
「女性は本質的に子育てに適しており、子育ては女性の役割である」という信念。
例:「母親は父親よりも子どもの世話に向いている」
②充実感(Fulfillment)
「子育ては親にとって喜びや満足感をもたらし、充実した経験であるべきだ」という信念。
例:「子どもと過ごす時間は人生で最も喜ばしい」
③挑戦(Challenging)
「子育ては非常に大変で、最も要求の厳しい仕事である」という信念。
例:「親になることは肉体的にも精神的にも大きな負担だ」
④刺激(Stimulation)
「親は子どもの認知的・知的能力を引き出すために、積極的に刺激を与えるべきだ」という信念。
例:「子どもには豊富な学習機会を提供すべきだ」
⑤子供中心性(Child-centered)
「子どものニーズを最優先し、親の生活や意思決定は子ども中心に組み立てるべきだ」という信念。
例:「旅行先や週末の計画はすべて子どものために決める」
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日本の主婦とパートタイムで働く母親における集中的な育児態度が母親の幸福感と自己効力感に与える影響
Effect of Intensive Parenting Attitude on Maternal Well-Being and Self-Efficacy Among Japanese Housewives and Part-Time Working Mothers
Psychology International,2025/6/4
https://www.mdpi.com/2813-9844/7/2/47
集中的育児とは、親、特に母親が時間、お金、エネルギーのかなりの部分を子供に捧げる育児スタイルです。集中的育児態度の5つの側面、すなわち(1)本質主義、(2)充実感、(3)挑戦、(4)刺激、(5)子供中心性を評価する集中的育児態度質問票が開発されました。心理学者は、この態度が母親の精神的健康や幸福に悪影響を及ぼす可能性があり、その影響は文化的・社会的価値観、あるいは社会経済的・職業的地位によって異なります。特に性別による分業が強い社会においては、特定の文化や母親の背景に焦点を当て、集中的育児態度が母親に与える影響を調査する必要があります。質問票調査では、少なくとも1人の乳児または未就学児を持つ主婦(n = 467)とパートタイムで働く母親(n = 148)が、日本において、集中的育児態度に影響を受けているかどうかを調べた。日本では、性別による分業が強く、母親が家事や育児の責任を担うことが多い。
本研究では、集中的育児態度と母親の幸福感および自己効力感との関連を明らかにするために、母親の社会経済的地位および社会的支援の認識の影響をコントロールした。
結果は、社会経済的地位および社会的支援の認識をコントロールした場合、集中的育児態度の各側面が、母親のストレスの認識、一般的な生活満足度、および自己効力感と有意に関連していることを示した。最も驚くべきことに、本質主義はストレスの認識と負の相関があり、自己効力感と正の相関があった。これらの結果は、集中的育児態度が母親に与える影響は、現在の子育て環境および社会や国の価値観に依存することを示唆している。集中的な子育て態度に関する今後の研究では、母親の社会的変数を考慮する必要がある。
■背景
集中的育児研究の流れ:既存研究から今回の日本研究まで
1. 集中的育児概念の誕生(1990年代)
Hays(1996)『母性の文化的矛盾』
集中的育児の概念を初めて提唱した古典的研究
この研究の意義:現代の育児プレッシャーを学術的に分析した出発点
2. 測定尺度の開発(2010年代初期)
Liss et al.(2013)「集中的育児態度の定量的測定尺度の開発と検証」
集中的育児を科学的に測定可能にした画期的研究
開発された5つの次元:
測定尺度:IPAQ(集中的育児態度質問票)25項目を開発
この研究の意義:主観的だった「集中的育児」を客観的に測定可能にした
3. 集中的育児の負の影響を示す研究群(2010年代)
3-1. Rizzo et al.(2013)「集中的母性の逆説への洞察:精神的健康への影響」
最も重要な先行研究の一つ
3-2. Wall(2010)「集中的育児と脳発達言説に関する母親の経験」
質的研究による深い分析
3-3. Prikhidko & Swank(2018)「母性と期待:幼児の母親の質的探求」
完璧な母親像のプレッシャーを分析
3-4. Meeussen & Van Laar(2018)「完璧な母親であるべきプレッシャー」
母親のバーンアウトとの関連を発見
4. 研究の偏りへの気づき(2010年代後半)
4-1. Elliott et al.(2015)「良い母親であること:低所得黒人シングルマザーの集中的母性交渉」
重要な批判的指摘
4-2. Forbes et al.(2020)「アメリカの母親間の集中的育児態度とジェンダー規範の違い」
多様性の確認
5. 文化的差異への注目(2020年代)
5-1. C.E. Kim(2023)「韓国における集中的育児信念の性別による人生満足度への影響」
アジア初の重要な研究
5-2. Loyal et al.(2017)「フランスにおける集中的母性イデオロギー」
ヨーロッパでの検証