2025.05.28

はぴテク相談室:幸せな子供は幸せな大人になるのか。

相談者

こんにちは。子どもの頃、あまり楽しくない時期が長かったなって、最近ふと思い返すことがあって。それって大人になってからの幸せに、やっぱり影響しているんでしょうか?なんか取り返しがつかないのかなって、少し不安で…

はぴテクさん
はぴテクさん

ご相談ありがとうございます。そのご不安、すごくよくわかります。実はちょうどその「子ども時代の幸せが大人になってからに影響するの?」というテーマを、長年にわたって調べた研究があるんです。まず結論からお伝えすると、「取り返しはぜんぜん可能」です!詳しく一緒に見ていきましょう😊

相談者

本当ですか?どんな研究なんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

ケンブリッジ大学のリチャーズさんとハパートさんの研究です。1946年にイギリスで生まれた方々を、なんと54歳になるまで長期間追いかけた調査なんです。13〜15歳のころの様子と、30〜40年後の大人になってからの状態を比べたんですね。子ども時代の先生による行動評価や性格記録が残っていたので、それを活用した、とても丁寧な研究です。

相談者

13〜15歳のころに幸せだった子は、大人になってからどうなっていたんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

いくつか興味深い結果が出ています。まず、精神的に健康である割合が61%リスク減少していました。それから、友人や家族とのつながりが37%多く、ボランティアなどの社会活動への参加も37%多かったんです。仕事への満足度も29〜34%高かったという結果でした。これだけ見ると「子ども時代って大事なんだ…」と感じますよね。

相談者

やっぱりそうか…って少し落ち込みそうになりますが、何か面白い結果もありましたか?

はぴテクさん
はぴテクさん

ありますよ!実は「幸せだった子どもは離婚率がちょっと高かった」という結果も出ているんです(35%増加)。一見ネガティブに見えますが、研究者たちは「自己肯定感が高い人は、自分が不満な状況に留まり続けにくい」という見方もできると示唆しています。幸せが必ずしも「すべてがパーフェクト」に繋がるわけじゃないのが、人生の面白いところですよね😄

相談者

確かに!(笑)でも、子ども時代が幸せじゃなかった人は、もうどうにもならないってこと…ではないですよね?

はぴテクさん
はぴテクさん

まったくそんなことないですよ!この研究自体も「子ども時代に幸せでなかった人が大人になって幸せになれない」とは言っていません。あくまで「幸せだった子どもは、そうでなかった子どもよりも、いくつかの面でよい結果が出やすかった」という傾向の話です。しかも、影響の大きさを数字で見ると、「思ったより小さいかも」と感じるくらいの差でもあります。

相談者

「思ったより影響は小さい」というのはどういう意味ですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

たとえば「精神的健康のリスクが61%減少」というのは一見大きく聞こえますが、これは「子ども時代が幸せだった人全員が幸せな大人になる」わけじゃないんです。また、この研究は相関関係、つまり「一緒に起きやすい傾向」を見たものであって、子ども時代の幸せが「原因となって」大人の幸せを「引き起こした」と断言できるものではないんです。社会階級や認知能力、外向性といった要素の影響は取り除いて分析しているものの、人生には他にも数え切れないほどの要素がありますから。

相談者

なるほど。じゃあ子ども時代がしんどかった人でも、今から幸せに近づいていくことはできるんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

その通りです!この研究はあくまで「傾向」を見たものですし、研究者自身も「子ども時代に幸せでなかった人でも、大人になってから幸せになっている方はたくさんいる」と述べています。人生のどの時点からでも、人とのつながりを作ったり、社会活動に参加したり、仕事に意味を見出したりすることは、幸せと関連するとさまざまな研究が示しています。

相談者

少し気持ちが楽になりました。子ども時代のことを後悔しすぎなくていいんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうですよ😊 この研究は「子ども時代が幸せだとその後の人生にプラスの関連がある」という知見を示してくれていますが、それは同時に「幸せと感じられる状態・習慣・つながりを作ることは、いつからでも意味がある」ということでもあります。過去を変えることはできませんが、今日からの積み重ねは必ずあなたのものになります。焦らずいきましょう😊

■ 今日のまとめ

  • 13〜15歳のころに幸せだった子どもは、30〜40年後に精神的健康・人とのつながり・社会参加・仕事満足度などの面でよい傾向が見られましたが、これは「傾向(相関)」であり、子ども時代が幸せでなかった人が大人で幸せになれないということではありません。
  • 子ども時代の幸せの影響は、数字で見ると「思ったより小さい」とも言え、また離婚率が上がるなど一概にポジティブとは言えない側面もあり、人生は多くの要素で成り立っています。
  • 子ども時代がしんどかった方でも大人になってから幸せになっている人はたくさんおり、人とのつながりや社会参加などは、いつからでも取り組めることです。

■ 出典・注意事項

  • Richards, M., & Huppert, F. A. (2011). Do positive children become positive adults? Evidence from a longitudinal birth cohort study. The Journal of Positive Psychology, 6(1), 75–87. https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/17439760.2011.536655

  • 【注意事項】この研究は相関関係(一緒に起きやすい傾向)を示したものであり、子ども時代の幸せが大人の幸せを「引き起こした(因果)」とは断言できません。

  • 【注意事項】対象は1946年生まれのイギリス人コホートに限定されており、時代・文化・環境が異なる集団にそのまま当てはまるかどうかは慎重に考える必要があります。

  • 【注意事項】社会階級・認知能力・外向性などの影響は統計的に調整されていますが、考慮できていない要因(交絡因子)が残っている可能性はあります。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
幸せな子供は幸せな大人になるのか。
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-05-28-1748469902/

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