2025.02.26

人事プロフェッショナルは人事管理に関わる概念をどこまで知っており,どこまで使って

神戸大学の服部先生らの研究。

ズバリウェルビーイングの研究ではないのですが、面白い😍

ウェルビーイングに関連するもので言えば、↓でしょうか。

①知られていなくて、活用もされていない

 →心理的資本(HERO)、相互作用的公正(礼儀正しさ)、ピアボーナス

②知られているが、活用されていない

 →心理的エンパワーメント

③知られていて、活用もされている

 →パーパス経営

ーーー

1. 多くの人事プロフェッショナルに知られておらず、活用もされていない概念群

学術概念:

学習転移、心理的資本、構造化面接、リアリスティックジョブプレビュー、相互作用的公正、手続き的公正、社会的望ましさ

ビジネス用語:

アダプティブラーニング、ブレンデッドラーニング、EVP(Employee Value Proposition)、ピアボーナス

2. 多くの人に知られているが、活用はされていない概念群

学術概念:

心理的エンパワーメント

ビジネス用語:

BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)、有償ストックオプション

3. 多くの人に知られ、活用もされている概念群

学術概念:

目標設定理論、自己都合バイアス、人事評価の寛大化効果

ビジネス用語:

MBO(目標管理)、パーパス経営、クロスファンクショナルチーム、リアルタイムフィードバック、リファラル採用

ーーー

■AIサマリー

この論文は「人事プロフェッショナルは人事管理に関わる概念をどこまで知っており、どこまで使っているのか?」というタイトルで、人事管理領域の学術的概念とビジネス用語について、人事プロフェッショナルたちの認知度と活用度を調査した研究です。

主な内容と発見事項:

1. 研究の目的:

  • 人事管理に関わる学術的概念とビジネス用語の認知度と活用度を測定

  • それらの概念がどのようなルートを通じて獲得されているかを検討

  • しろうと理論と科学的エビデンスとの一致数に影響するルートを特定

2. 調査方法:

  • 学術概念11個とビジネス用語11個を選定

  • 230名の人事プロフェッショナルを対象に調査

  • 概念の認知度と活用度をそれぞれ6段階、5段階で測定

3. 主な発見:

  • 概念の認知・活用状況は3パターンに分類された:

    a) 知られておらず活用もされていない概念群

    b) 知られているが活用されていない概念群

    c) 知られており活用もされている概念群

  • 概念獲得の主要ルートとして、人事関連のキャリア年数、大学院卒、ビジネス関連ML登録、オピニオンリーダーの存在が重要

  • しろうと理論と科学的エビデンスの一致には、マネジャー職位、大企業所属、人事キャリア年数が影響

4. 含意:

  • 学術的知識は大学教育や特定のメディアを通じて普及している

  • オピニオンリーダーが知識普及の重要な役割を果たしている

  • 科学的エビデンスと一致したしろうと理論は、演繹的ルートよりも経験学習による帰納的ルートで形成されている可能性が高い

この研究は、Evidence-Based Management(EBMgt)の前提となる「経営学が知られていない、使われていない」という命題について、実証的アプローチで部分的に検討しています。

ーーー

人事プロフェッショナルは人事管理に関わる概念をどこまで知っており,どこまで使っているのか?

岩本 慧悟, 服部 泰宏, 伊達 洋駆, 江夏 幾多郎

組織科学,2025/2

https://www.jstage.jst.go.jp/article/soshikikagaku/58/2/58_20250207-3/_article/-char/ja

 本研究では,人事管理領域の研究から生まれた学術的概念,そして必ずしも学術的な出自を持たないビジネス用語を,人事プロフェッショナルたちがどの程度認知しており,またそれを実践において活用しているのか,ということを経験的に検討する.加えて,それらの概念がどのようなルートを通じて獲得されているのか,しろうと理論と科学的エビデンスとの一致数は,どのようなルートと強く関連しているのか,ということを検討する.

学別転移と は 学別転移 学級概念 HR development 心理的基本 リアルタイム フィードバック ビジネス用語 アダプティブ ラーニング ブレンデッド ラーニング 相互作用的公正 学級概念 手続き的公正 相互作用的 公正 compensation and benefit EVP (employee value proposition) ビジネス用語 ボーナス 有債ストック オプション 学別転移と は新たな学習に影響を与える現象を指す(Thorndike & Woodworth, 1901)。大学で学んだ経験学が入社後に活用されるなど先行学習が後続する学習に対して負の影響を与えることもあれば、正の影響を与えることもある。異なる単位の課題の学習を幼児するなど先行学習が後続の学習を阻んでしまうことを負の転移という。この概念を研究で の学習の関固に援用した概念として、研修転移がある(Baldwin & Ford, 1988)。 個人のポジティブな心理状態発達状態であり、具体的には、自らに対して自信を持ち、挑戦的な課題に対して必要な努力をしており(self-efficacy)、目標に向かう と同時に、必要であればその目標への選路を修正し(hope)、困難な選択に直面しても用力する(resilience)、現在や未来においてポジティブな属感を行うこと(optimism)といったことから構成されるもの(Luthans et al., 2007)。経済学、人的資本、社会関係資本といったその他の資本と同じく、事業活動の重要なインパクト となり、かつ種々の投資によって増加させることができるもの である。 部下(あるいは団体)の仕事の出来や仕事ぶりについて、高頻度でフィードバックを与えることで、直いに生事のぶり や現状の成果について振り返り、改善点を相互に認識し合えることを目指すやり方。 IT技術を活用した教育のあり方の1つ。苦情されたドッジを解析することによって、当該職人に対して最適化された学習コンテンツを提供することを目指す。 複数の学習方法を組み合わせることで、それぞれの手法の良い面を最大限活用することを目指す学習方法。 組織において従業員が与える公正さの1つの側面であり、上司や同僚とのやり取りにおける礼儀正しさや敬意、認期の丁寧さ、情報の透明性などに関わるもの(Bies and Moag, 1986)。組織内で自身がどう扱われているといったことに関わる従業員の認識である。 組織において従業員が与える公正さの1つの側面であり、組織内での意思決定プロセスや手続きがされたり公正さかに関わる報酬。具体的には、意思決定が一貫性を持って行われているか、偏りがないか、すべての関係者が意見を表明できる機会があるか否かに関わっているか。情報が十分に周知されているか。といったことが含まれる(Leventhal, 1980)。従業員の組織への信頼が満足 表1 本研究において測定した人事管理に関する概念・用語 | | 質念・用語 | 質念・用語の内容 | |---|---|---| | management practices | 学術概念 | 目標設定理論 | 目標設定のあり方が個人の動機づけに与えることを説明した理論。具体的には、目標を、明確性や達成困難性、フィードバックといった次元に分類し、それらの要素が組み合わさることで個人の動機づけが高まるということを説明するもの(Locke & Latham) | | | | 心理的エンパワーメント | 仕事を「在されている」という主観的経験が、意味、能力、自己決定、インパクトといった認知的要素から構成されることを説明したもの(Spreitzer, 2008)。 | | | ビジネス用語 | MBO(目標管理) | 組織目標の実現に向けて個人目標を設定し、達成状況に沿って自己管理を行う手法。概念のオリジナルはPeter Druckerであり、その基底で元や手術施設ではないものだが、2024年現在はビジネスの中で日常的に使用される概念とされている | | | | パーパス経営 | 社会における組織の存在意義を明確に宣言する経営のあり方。具体的には、「みんなのために存在するのか」「社員はなんのために働くのか」ということを明確にし、重視される一つのマネジメント手段として認識される経営のあり方。 | | general employment practices | 学術概念 | 自己都合バイ アウト | 働きたいとき に「自分の能力で奉仕のお手伝い」働きたいときは「他者や環境のせい」というように、自分に都合が良いように物事の原因帰属を行うこと(Miller & Ross, 1975)。 | | | | 人事評価の寛大化効果 | 人事評価において評価者が被評価者に対して惜しむパフォーマンスより良い大な評価を与える傾向を指す。これによって公平平正確に評価が判断われ、組織全体のパフォーマンス管理や昇進決定に悪影響を及ぼす可能性があることが指摘されている(Bernardin & Beatty, 1984)。 | | | | 社会的望まし さ | 他者に対して自分をより好ましく、あるいは社会的に承認されるように見せたいという、個人が持つ一個願望を指す(Crowne & Marlowe, 1960)。経営学の領域においても間接的直接的になるのか、特に、アンケートや面接などの自己報告型の測定を行う場合に、この傾向についてはこれまで実際の信念や行動は異なる、社会的に望ましいとされる回答を選ぶ傾向があると場合、集計された結果は、現実の僕(なる)の何かや行動とは異なるノイズが入り込んでいることになる。 | | | ビジネス用語 | BPR(ビジネスプロセス リエンジニアリング) | Business Process Re-engineering の略。企業活動の目標を達成することを目的として、既存の業務フロー・
投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

本研究のウェルビーイング小話はこちら😊
はぴテク相談室:人事プロフェッショナルは人事管理に関わる概念をどこまで知っており,どこまで使って
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-02-26-1740607508/

論文紹介 ウェルビーイング経営・人的資本職場・働く幸せ

← 検索にもどる