コロナ禍のウェルビーイング格差の拡大
という1万人超のパネルデータを元にした慶應大学の山本先生石井先生の最新研究。
コロナ禍において、
高所得者(上位20%)はメンタルヘルスが改善。
低所得者(下位20%)はメンタルヘルスが悪化。
なので、コロナ禍でメンタルヘルス格差が拡大しているよ。
とのこと。
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日本語でのプレスリリースはここまでですが、
原著の論文だと、メンタルヘルス(K6)以外にも、
生活満足度、健康満足度、仕事満足度も見て頂いていますが、
こちらはあんまり格差が広がっている感じはないですね。
(でも高所得者(Ⅴ)は2020年→2022年で、どれも向上している)
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また、
幸福度としても捉えられる生活満足度では、
収入の20%〜80%の人は、だいたい同じくらい。というのも面白いですね😊
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で、このメンタルヘルス、生活/健康/仕事満足度の因果関係を見ると、
全部リモートワークが効いてきている。(直接/間接はありますが。)
高所得者(Ⅴ)ほど、リモートワークが採用されている為、
この3年で上がってきただろう。とのこと。
リモートワークはメンタルヘルス、生活/健康/仕事満足度を、かなり高めていますね😊
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今回のパネルデータとは異なるんですが、全国消費実態調査からいくと、世帯収入は、
Ⅰ:低所得者(下位20%):概ね年間200万円前後
Ⅴ:高所得者(上位20%):概ね年間800万円〜900万円前後
くらいですね。
(今回の論文では、1万人超のパネルデータの金額を元にしていて、また世帯年収を世帯人数の平方根で割った金額での上位下位です。)
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■K6(メンタルヘルススコア)
1 神経過敏に感じましたか
2 絶望的だと感じましたか
3 そわそわ、落ち着かなくかんじましたか
4 気分が沈み込んで、何か起こっても気が晴れないように感じましたか
5 何をするのも骨折りだと感じましたか
6 自分は価値のない人間だと感じましたか
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※紹介記事(日本語)
【慶應義塾】コロナ禍がもたらした新たな格差の実態
-所得格差に連動したウェルビーイング格差の拡大-
PRTimes,2025/1/20
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000278.000113691.html
慶應義塾大学商学部山本勲教授と経済学部石井加代子特任准教授は、全国の家計を追跡したパネルデータを解析し、コロナ禍を経て、日本の所得格差は拡大しなかった一方で、生活満足度や心身の健康状態などで測ったウェルビーイングの格差が所得格差に連動した形で拡大していた実態を明らかにしました。給付金の支給などで金銭的格差は抑えられたものの、高所得層では在宅勤務が普及し、その利点を享受した結果、非金銭的な側面でのウェルビーイングの差が社会全体で拡大・定着したことになります。解析結果を受け、本研究では、所得に加えウェルビーイングなど非金銭的側面も含めて格差問題を捉え、政策的な対応を検討する必要性を提言しています。
本研究は山本勲教授らの研究グループによる科学研究費補助金・特別推進研究プロジェクト「コロナ危機以降の多様な格差の構造と変容:家計パネルデータを活用した経済学研究」(2022〜26年度)の一環として実施されたものです。この研究プロジェクトでは、コロナ危機によって幅広い側面での格差がどのように顕現化し、中長期的にどのように変容しうるかについて、「日本家計パネル調査(JHPS)」(慶應義塾大学経済学部附属経済研究所パネルデータ設計・解析センター)から国際比較可能な家計パネルデータを共通インフラとして構築し、幅広い経済学分野からの解明を図る研究を進めています。
本研究の成果は2024年12月21日に国際QOL学会(International Society for Quality-of-Life Studies)の機関誌Social Indicators Researchのオンライン版に掲載されました。
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※元論文(英語)
Trends in Income and Well-Being Inequality During the COVID-19 Pandemic in Japan
日本における新型コロナウイルス感染症流行中の所得と幸福の格差の傾向
Social Indicators Research,2024/12/21
https://link.springer.com/article/10.1007/s11205-024-03478-6
COVID-19パンデミックは金銭的および非金銭的な分配の変化を引き起こした可能性があるが、既存の研究ではその即時的な金銭的影響のみが調査されている。本研究では、日本家計パネル調査の個人縦断データを用いて、パンデミックが所得と幸福の不平等に及ぼす中期的影響を検討する。所得の不平等を分析するために、パンデミック前後のジニ係数と所得の流動性を計算する。幸福の不平等を分析するために、精神的健康や生活満足度などのさまざまな幸福の尺度を使用する。調査結果では、所得の不平等の拡大は明らかになっていない。累進的な所得増加は、パンデミックを通じて安定した不平等を保証した。逆に、平均すると、幸福は悪化し、幸福の不平等は拡大した。さらに、所得と幸福の不平等の間には関連があることがわかった。ランダム効果モデルと固定効果モデルは、パンデミックの発生後、高所得グループの幸福は改善する傾向があり、低所得グループの幸福は悪化する傾向があることを示している。さらに、因果関係の分析により、リモートワークの導入が高所得層の人々の幸福度向上の要因となったことが示されています。パンデミックの間、リモートワークは特に高所得層の人々の間で不釣り合いに普及しました。このグループはリモートワークのさまざまな利点を経験し、それが彼らの幸福度の向上と幸福度の不平等の拡大に貢献しました。