2024.12.15

はぴテク相談室:エシカル・トランスフォーメーションと幸福度向上に関する市民意識・行動についての研

相談者

最近、なんだか毎日が「こなすだけ」な感じで、幸福度が上がらないんですよね…。地域のボランティアとか環境活動とか、意味のあることをやってみたいとは思うんですけど、忙しいし、お金もかかりそうだし、なかなか踏み出せなくて。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは、やりたい気持ちはあるのに動けない、というもどかしさがありますね。実は、その「経済的・時間的な制約があるとエシカルな行動に踏み出しにくい」という感覚、研究でもちゃんと確認されているんですよ。武蔵野大学の白鳥先生らの調査では、学生世代はSDGsの大切さはわかっていても、生活上・経済上の制約から行動に移せる範囲が狭いことが明らかになっています。あなたが感じているハードルは、とても自然なことなんです。

相談者

そうなんですね、少し安心しました。でも、実際に地域活動をしている人って、どんな感じなんでしょう?やっぱり特別な人たちなんですかね?

はぴテクさん
はぴテクさん

同じ研究で、実際に地域コミュニティ活動をしている30〜70代の一般市民11名の幸福度を測ったところ、平均スコアが77.2という、かなり高い値が出ていました。「特別な人」というより、活動を続けている中で幸福度が高い状態にある、という傾向が見えてきています。ただし、これはあくまで相関関係で、「活動すれば必ず幸福度が上がる」と断言できるものではありませんので、その点はお伝えしておきますね。

相談者

なるほど。でも幸福度が高い人って、やっぱりお金持ちとか社会的地位が高い人が多いんじゃないですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

これが面白いところで、研究の中でこんな言葉が出てきています。「幸福度総合点が高い人たちは、社会的収入やステイタスを高く得ていなくても、自己探究において何かしらの満足を得る他者関係性を語っていた」と。つまり、地位やお金よりも、人とのつながりの中で自分らしくいられる感覚が幸福度と結びついていた、ということなんですね。

相談者

「自分らしくいられる関係性」か…。それはどういうイメージですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

インタビューの中では、「自らが自らのまま自然に生きていく選択を肯定的に語っている」という表現が出てきています。無理して役割を演じるのではなく、ありのままの自分で関われる人間関係、というイメージに近いかと思います。さらに、「自分の幸せが他者の幸せを作り出している」という実感を持っている、という声も共通して見られたんです。

相談者

それすごく素敵ですね。でも地域活動って、最初のハードルが高い気がして…。どこから始めればいいのかわからないんですよね。

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究では、エシカルな行動(環境や社会に配慮した活動)も、幸福度の向上も、そのきっかけ=「トリガー」として共通していたのが、良好な人間関係の構築だったということがわかっています。つまり、「まず活動ありき」ではなく、「まずつながりづくり」が入口になっている人が多かった、ということです。

相談者

それなら少し気が楽になりました。活動の内容より、人とつながることが先なんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうですね、研究の結果からはそう読み取れます。また、「幸福度に興味関心がある」と答えた人ほど幸福度スコアが高い傾向もあったんです。こうして幸福度について考えたり話したりすること自体が、すでに何か良い方向への一歩になっているかもしれませんね。

相談者

あ、それは面白い!「幸福に興味を持つこと」が幸福につながっているかもしれない、ということですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

傾向としてそういうデータが出ていた、ということです。因果関係、つまり「関心を持ったから幸福度が上がった」とまでは言えないのですが、少なくとも幸福度が高い人たちの中に「幸福への関心が高い」人が多かったのは確かです。自分の幸せについて意識を向けること自体、けっして無駄じゃないと思いますよ。

相談者

なんかこの研究、すごく励まされますね。活動に参加するにしても、まず気軽に人とつながるところから始めてみようかな、という気になってきました。

はぴテクさん
はぴテクさん

それ、とても良いと思います!「完璧にエシカルな行動をしなきゃ」と気負わなくていい。まず身近な人と心地よい関係を育てること、そして自分の幸せに興味を持ち続けること。この研究が示しているのは、そういうシンプルなことが、幸福度とも、社会への関わりとも、つながっている可能性があるということですから。

■ 今日のまとめ

  • 地域コミュニティ活動をしている人の幸福度は平均77.2と高い傾向にあったが、これは相関関係であり、活動が幸福度を上げると断言できるわけではない。
  • 幸福度が高い人に共通していたのは、収入や社会的地位ではなく、自分らしくいられる人間関係や『自分の幸せが他者の幸せをつくる』という実感だった。
  • エシカルな活動も幸福度向上も、そのきっかけ(トリガー)として共通していたのは良好な人間関係の構築。まず『つながり』から始めることが入口になりうる。

■ 出典・注意事項

  • 白鳥和彦・薄羽美江「エシカル・トランスフォーメーションと幸福度向上に関する市民意識・行動についての研究」武蔵野大学しあわせ研究所紀要 第7号, pp.141-159, 2024年10月 https://www.musashino-u.ac.jp/research/(該当PDF)

  • 【注意事項】本研究の対象は伊東市の地域コミュニティ活動参加者11名と少人数であり、結果を広く一般化するには限界がある。

  • 【注意事項】幸福度と各要因(人間関係・活動参加・幸福への関心など)の関係は相関関係として確認されたものであり、因果関係(どちらかが原因でどちらかが結果)を示すものではない。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
エシカル・トランスフォーメーションと幸福度向上に関する市民意識・行動についての研
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-12-15-1734300271/

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