2024.10.20

はぴテク相談室:ヒーロー映画を見ると、人に優しくなる

相談者

最近、なんだか人に冷たくしてしまうことが多くて…。職場でも家庭でも、誰かに親切にする気力がわかないんです。何か手軽にできることってありますか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それは疲れているときによくある感覚ですよね。実は、すごく手軽な方法として「映画を見る」というのが研究で注目されているんです。特にスーパーヒーロー映画が、人に優しくする行動(向社会的行動といいます)を促す可能性があるという研究があるんですよ。

相談者

え、映画を見るだけで?アクション映画って暴力シーンも多いですよね。なんか逆効果じゃないんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そう思いますよね!私も最初はそう思いました。でもこの研究では、2016年の『バットマン vs スーパーマン』の暴力的なシーンを含む場面を見せても、その後に人を助ける行動が増えることが確認されたんです。暴力描写があっても、ヒーローが「誰かを守るため」に行動しているという文脈があると、プラスの影響が出るようなんですね。

相談者

へえ、不思議ですね。どういう仕組みなんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究では2つの経路が見つかっています。一つ目は「連想的共感」。これは、ヒーローに自分を重ねて感情移入することで、助けたい気持ちが高まるというものです。二つ目は「道徳的正当化」。ヒーローの行動を『これは正しいことだ』と感じると、自分も同じように行動しやすくなるという経路です。

相談者

なるほど。じゃあ、どんな映画でも同じ効果があるわけじゃないってことですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです、そこがポイントで。研究によると、ヒーローへの共感が高い人ほど、また「このヒーローの行動は正しい」と感じた人ほど効果が高まる傾向がありました。ということは、自分が感情移入しやすいキャラクターや、価値観が近いと感じるヒーロー像の映画を選ぶと、より良さそうですね。

相談者

自分と似たような主人公だといいんですね。確かに、共感できるキャラクターの方が見ていて熱くなれますよね。ちなみに人に優しくすることって、自分にも何かいいことあるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

ありますよ!人に親切にする(向社会的行動をとる)と、幸福度が高まるという知見が研究の背景にも示されています。つまり、映画を見て人に優しくなる→自分の幸福感も上がる、という良い循環が期待できるということです。

相談者

それはいいですね!でも実験の参加者はどんな人たちだったんですか?日本人の自分にも当てはまりますかね?

はぴテクさん
はぴテクさん

鋭いご質問です!この実験はブラジル人のボランティア、それぞれ200人を対象にしたオンライン実験でした。2つの研究とも20代後半が平均年齢です。なので、日本人や他の文化・年代にそのまま当てはまるかどうかは、まだはっきりとはわかりません。あくまで「可能性がある」という段階の研究です。

相談者

そうなんですね。じゃあ、試してみる価値はあるけど、過信はしないようにする感じですね。具体的にどう映画を見ればいいですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

はい、そのスタンスがちょうどいいと思います!実践的には、①自分が感情移入しやすいヒーローが出てくる映画を選ぶ、②見ながら「このヒーローの行動、かっこいい・正しい」と感じる場面に注目する、③見終わった後に誰かに少し親切にしてみる、という流れを意識してみるのはどうでしょう?あまりスーパーヒーロー映画を見慣れていない方でも、まず1本試してみるところから始められますよ。

相談者

なんか映画を見るのが楽しみになってきました!バットマンvsスーパーマン、さっそく見てみます。ありがとうございました!

はぴテクさん
はぴテクさん

ぜひ!見ながら「このヒーローに共感できるな」「この行動いいな」と感じる瞬間を大切にしてみてください。映画を楽しみながら、自然と人に優しくなれるかもしれません。気軽に試せるウェルビーイングの実践として、ぜひ楽しんでみてくださいね😊

■ 今日のまとめ

  • スーパーヒーロー映画を見ることで、人を助けたり分け合ったりする「向社会的行動」が促される可能性があることが、ブラジル人を対象とした実験で示されました。
  • 効果が高まる鍵は「共感」と「道徳的正当化」の2つ。ヒーローに感情移入できるほど、またヒーローの行動を正しいと感じるほど、その後に人を助ける行動が増える傾向がありました。
  • 人に親切にすること(向社会的行動)は幸福度の向上とも関連しており、映画鑑賞→優しい行動→幸福感アップという良い循環が期待できます。

■ 出典・注意事項

  • 【元論文】Rezende, et al. 'Superhero Films' Impacts on Prosocial Behavior: The Mediating Role of State-Empathy and Violence Justification' The Journal of Psychology, 2024/8/7. https://www.tandfonline.com/doi/pdf/10.1080/00223980.2024.2387039

  • 【注意事項①:対象集団の限界】実験参加者はブラジル人ボランティア(各200名、平均年齢約28歳)であり、日本を含む他の文化・年代への一般化には限界があります。

  • 【注意事項②:相関・実験設定の限界】向社会的行動の測定は「食物割り当てタスク」という実験室的な課題によるものであり、日常生活での親切行動に直接つながるかは別途検討が必要です。

  • 【注意事項③:因果解釈の注意】映画視聴と向社会的行動の間に関連が見られましたが、すべての人に同様の効果が保証されるわけではありません。あくまで可能性を示す研究です。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
ヒーロー映画を見ると、人に優しくなる
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-10-20-1729461604/

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