社会的孤立・孤独感が健康やウェルビーイングに及ぼす影響
について、最新の知見を整理頂いた日本語論文😊
>社会的孤立・孤独感が主観的ウェルビーイングに影響を及ぼすことは容易に推測されるが,これまでのエビデンスはさほど多くない(Leigh-Huntet al., 2017)。
>メタアナリシスは2000年まで遡り,社会的関係と主観的ウェルビーイング(人生満足度,幸福感など)の関連を報告している(Pinquartand Sörensen, 2000)。
>近年のエビデンスとしては,ダブリンの高齢者を対象にした横断研究で社会的孤立が低い生活満足度,幸福度,そして絶望感と関連していることが報告されている(Goldenet al., 2009)。
>日本人高齢者を対象とした縦断研究でも,社会的孤立と幸福感,絶望との関連を認めている(Nakagomi et al., 2023)。
>また,孤独感と低い生活満足度との関連が横断研究で報告されている(Lim and Kua, 2011;Musich et al.,2015)。
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〈特集〉孤独感と社会的孤立 その現状と対応
社会的孤立・孤独感が健康やウェルビーイングに及ぼす影響
医療と社会,2024/7
中込 敦士先生
https://www.jstage.jst.go.jp/article/iken/34/1/34_34-49/_article/-char/ja/
社会的孤立と孤独感は健康とウェルビーイングに広範な影響を及ぼすことが知られている。本稿では健康・ウェルビーイングに及ぼす影響についてレビューを行い,新型コロナウイルス感染症に伴い生じた社会的孤立・孤独感の健康・ウェルビーイングへの影響についても検証した。
社会的孤立・孤独感と総死亡,心血管疾患による死亡,がんによる死亡との関連はメタアナリシスでの報告もあり,特に社会的孤立で一貫した知見が得られている。一方で心血管疾患やがんの発症との関連については結果は一貫していない。認知症発症については孤独感より社会的孤立において頑健な関連が報告されており,うつに関しては社会的孤立と孤独感共に強い関連が認められている。社会的孤立・孤独感とウェルビーイングに関してはまだ報告が少ないのが現状である。
新型コロナウイルス感染症流行に伴い,社会的孤立・孤独感の増悪が生じたと考えられる。さらに新型コロナ流行下での社会的孤立が精神的苦痛を増大させるといった報告がある。
社会的孤立・孤独感は健康,ウェルビーイングに広範な影響を及ぼし得る。エビデンスの多くは観察研究によるが,いくつかのアウトカムではかなりの一貫性がある。一方で新型コロナウイルス感染症流行に伴い社会のデジタル化が急速に進んだことから社会的孤立を対面・デジタル両面から評価し,健康・ウェルビーイングへの影響を検証する必要性が高まっている。