2023.11.03

はぴテク相談室:一人でいることと、孤独感

相談者

最近、なんか孤独感があって…。でも実は友達と会う機会はそれなりにあるんです。一人でいる時間が多いわけじゃないのに、なぜか寂しい感じがして。これって変なんでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

全然変じゃないですよ!実はそれ、研究でも裏付けられているんです。アリゾナ大学の研究チームが、「一人でいる時間の長さ」と「孤独感」の関係を調べたんですが、面白いことがわかりました。全体で見ると、この2つの重なりはたったの3%しかなかったんです。つまり、一人でいる時間が多いからといって、必ずしも孤独感が強いわけじゃないし、逆もしかり、ということなんです。

相談者

えっ、3%しか重ならないんですか?それはびっくりです。じゃあ、孤独感って何と関係しているんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

これがポイントなんですが、研究では年齢によって状況がかなり違うことがわかりました。若い人や中年の人の場合、一人でいる時間の長さと孤独感はほとんど関係していませんでした。でも67〜68歳以上の高齢者になると、一人で過ごす時間が増えるほど孤独感も強くなる、という関係が見えてきたんです。高齢者では、この2つの重なりが約25%あったと報告されています。

相談者

なるほど…。じゃあ私みたいに若い世代で、人と会っているのに孤独を感じるのは、どういうことなんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究者も同じことを指摘していて、「群衆の中にいても孤独を感じることがある」と言っています。若い人や中年の場合、単純に「人といる時間」より、そのコミュニケーションの中身が関係しているんじゃないかと示唆されているんですね。表面的なやりとりだけじゃなくて、ちゃんと対話できているか、という部分が大事になってくるかもしれません。

相談者

確かに、友達とは会っていても、なんか表面的な話しかしていないな、と思うことがあります。それが関係しているのかも。

はぴテクさん
はぴテクさん

そう感じているなら、すごく大事な気づきですね。この研究自体はあくまで「一人でいる時間と孤独感の関係を調べた」ものなので、コミュニケーションの質が直接孤独感を下げるとは断言できないのですが、少なくとも「人といればOK」という単純な話じゃないことは示されています。どんな話をしているか、相手と本当にわかり合えている感覚があるか、というところを見直してみる余地はありそうですね。

相談者

では逆に、高齢の親のことが少し心配になってきました。親は定年退職してから家にいることが多くて…。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは大切な視点ですね。研究によると、68歳以上の高齢者では、一人で過ごす時間が長くなるほど孤独感と強く結びつく傾向が確認されました。高齢になると社会的なネットワーク自体が小さくなりやすく、他の人と過ごす時間が自然と減っていくことも背景にあるようです。なので、高齢の方にとっては「実際に人と過ごす時間をどう確保するか」が一つの大事なポイントになりそうです。

相談者

親に電話したり、会いに行く回数を増やすだけでも違いますかね?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究は相関を調べたもので、「会う回数を増やせば孤独感が必ず下がる」とまでは言えないのですが、高齢者において「一人でいる時間の長さ」と「孤独感」は若い世代より強く関係しているとわかっています。実際に顔を合わせたり、声を聞いたりする機会を作ることは、少なくとも物理的な「一人の時間」を減らすという意味では意味がありそうですよね。

相談者

自分自身の孤独感については、どんなことから始めればいいでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

まず「一人でいる時間が長いかどうか」より、「人といるときにどんな会話をしているか」を振り返ってみることが出発点になりそうです。研究が示しているのは、若い世代の孤独感は単なる「接触時間」とは切り離されているということ。だから、今ある関係の中で、もう少し踏み込んだ話ができる場面を増やしてみる、というのが一つのヒントになるかもしれません。

相談者

なんか、孤独感って一人でいるかどうかだけの問題じゃないんだな、と改めて気づきました。すごく参考になりました!

■ 今日のまとめ

  • 「孤独感」と「一人でいる時間の長さ」は、全体ではわずか3%しか重ならず、必ずしも一致するものではないことが研究で示されています。
  • 若い世代・中年では、一人の時間と孤独感はほぼ関係しておらず、人といる場でのコミュニケーションの中身が鍵になりそうです。
  • 67〜68歳以上の高齢者では、一人で過ごす時間が長いほど孤独感と強く結びつく傾向があり、実際に人と過ごす時間の確保が重要なポイントになります。

■ 出典・注意事項

  • ■ 元論文:Sbarra, D. A., Mehl, M. R., et al. 'Loneliness and time alone in everyday life: A descriptive-exploratory study of subjective and objective social isolation.' Journal of Research in Personality, 2023年9月. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092656623000880

  • ■ 関連記事:University of Arizona News, 2023年11月1日. https://news.arizona.edu/story/uarizona-researchers-examine-relationship-between-loneliness-and-being-alone

  • ■ 注意事項①:本研究は相関関係を調べた記述的・探索的研究です。「一人の時間を減らせば孤独感が下がる」といった因果関係を示すものではありません。

  • ■ 注意事項②:参加者はN=426の3サンプルを統合したもので、特定の集団・地域・文化に限られる可能性があります。結果をすべての人に一般化する際はご注意ください。

  • ■ 注意事項③:一人でいる時間の測定にはEAR(電子的に起動する録音機)というスマートフォンアプリを使用しており、あくまで音環境から推定した客観指標です。

投稿者によるコメント・補足(1件)
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研究自体の紹介はこちら😊
一人でいることと、孤独感
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2023-11-03-1699048810/

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