2026.04.23

はぴテク相談室:人はありのままで愛される自信がないとき、ステータスを求める

相談者

最近、なんか自分ってブランドものとか、すごく気になっちゃうんですよね。周りにどう見られるかも気になるし…。これってただの虚栄心なんでしょうか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それ、すごく正直に話してくださってありがとうございます。実はそれ、「ただの虚栄心」とは少し違うかもしれないんです。ポーランドの大学が約4500人を対象に行った研究があって、ブランドものや豪邸などの「ステータス」を強く求める気持ちの背景に、ある共通したパターンが見えてきたんですよ。

相談者

へえ、どんなパターンですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

「ありのままの自分では愛されないんじゃないか」という不安、これが出発点になっている可能性があるんです。研究では「アタッチメント不安」と呼んでいて、簡単に言うと「見捨てられるんじゃないか」「自分はちゃんと大切にされているんだろうか」って、人間関係でドキドキしてしまう感覚のことです。

相談者

あー…それはわかる気がします。昔から「自分ってこのままでいいのかな」ってよく思ってて。でも、それがブランドものへの興味と、どうつながるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究によると、その「愛されるかどうかの不安」が、同じ性別の人たちへの競争心を高めるんです。「あの人より劣っていたら、自分の居場所がなくなる」みたいな感覚ですね。そしてその競争心が、高ステータスな物を欲しがる気持ちへとつながっていく、という流れが確認されました。

相談者

競争心か…。確かに同僚とか友達が何か手に入れると、焦る気持ちがあります。でも、それって男の人だけの話じゃないんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

良い質問です!この研究では、男性にも女性にも同じパターンが見られたんですよ。しかも、現在の社会的な立場の高さに関係なく、です。だから「自分は成功してるから関係ない」とも言い切れないんですよね。

相談者

じゃあ、私がブランドものを欲しいと思うのは、愛されたいっていう気持ちの裏返しってこと…?

はぴテクさん
はぴテクさん

「愛されたい気持ちの裏返し」というより、研究が示しているのは「愛されているかどうか不安な気持ち」と「ステータスを求める気持ち」のあいだに関係が見られた、ということです。ただ、これはあくまで「関係がある」という話で、「不安だからステータスを求めた」と断言できるわけではないので、そこは少し慎重にとらえてほしいんですが…でも、自分の中で「なんで欲しくなるのかな」を振り返るヒントにはなりますよね。

相談者

なるほど。じゃあ、根本の「愛されているかどうか不安」みたいな気持ちに目を向けることが大事なんですかね?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究の発想のもとになった哲学者のアラン・ド・ボトンも、ステータス不安の大きな原因のひとつとして「愛の欠如」を挙げているんです。「ありのままで受け入れられた」という経験が少ないと、その穴を埋めようとする行動が出てきやすい、という考え方ですね。だからといって「物欲を持つのは悪い」という話ではなくて、「その気持ちの背景に何があるかな」と自分を責めずに眺めてみることが、ひとつのてがかりになるかもしれません。

相談者

自分を責めずに、か。それがまた難しくて…「こんなことで悩む自分もダメだな」ってなっちゃうんですよね。

はぴテクさん
はぴテクさん

その「ダメな自分」って思う感覚自体も、「ありのままの自分でいいのか」という不安と似たところから来ているかもしれませんね。研究では、そういう不安を抱えている人が多い社会ほど、ステータス追求も強くなる傾向が示唆されています。日本は特に「成功やステータスを重視する」傾向が世界的にも強い文化だというデータもあって、個人の問題というより、社会の空気の影響も大きいんだろうなと思います。

相談者

社会の空気か…。なんかちょっとラクになりました。自分だけが変なわけじゃないんですね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうです、全然変じゃないです。「ありのままで大丈夫」と感じられる場面や関係が日常の中に少しずつあると、その不安も和らいでいくことがあるかもしれません。ブランドものを欲しいと思う自分を責めるより、「自分はどんなときに安心できるかな」を探してみるのが、この研究の知見をふまえると、より自分にやさしいアプローチかなと思いますよ。

■ 今日のまとめ

  • 「ありのままで愛されるか不安」という気持ちが、同性への競争心を通じて、ブランドや地位などのステータス追求につながる関係が5カ国・約4500人の研究で確認されました。
  • このパターンは男女問わず、また現在の社会的立場の高さに関係なく見られました(ただし相関関係であり、因果と断定はできません)。
  • 「物欲や競争心を責める」より「その背景にある不安に気づく」ことが、自分を理解するてがかりになりえます。

■ 出典・注意事項

  • Gasiorowska, A., Folwarczny, M., & Otterbring, T. (2026). Anxious Aspirations: Attachment Anxiety Fuels Status Strivings Through Intrasexual Competition. Journal of Personality and Social Psychology. https://psycnet.apa.org/fulltext/2027-20783-001.html

  • 【注意事項】本研究は事前登録済みの複数研究を含み、実験的手法も用いていますが、一部の知見は相関関係として確認されたものです。愛着不安がステータス追求を「引き起こす」と一概に断言することには慎重さが必要です。

  • 【注意事項】対象は5カ国(日本は含まれない)の約4500名であり、文化的・社会的背景の違いによって結果の当てはまりが異なる可能性があります。日本への言及は研究外のデータ(ホフステードの6次元モデル)に基づく補足的考察です。

投稿者によるコメント・補足(1件)
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研究自体の紹介はこちら😊
人はありのままで愛される自信がないとき、ステータスを求める
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2026-04-23-1776969005/

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