2026.03.31

漢(おとこ)らしさが大事な国は、不幸せ

というボストン大学ジェームズ先生らによる最近の研究。

世界59カ国で男らしさに対する信念を測って、幸福度と掛け合わせた所、男らしさを証明しなくてはいけない国の幸福度は低い傾向にありました。

(人単位ではなく、国単位)


●男らしさ信念が不幸せにつながる

男らしさを見せなくてはいけない国では、

経済的に貧しく、健康寿命が短く、社会的つながりが弱く、政府や組織に対する不信感が強い。

男らしさ信念があると、

・男性は女性的とみられる職種を避けて、労働力の非効率な配分が生じる。→GDP下がる

・女性の労働参加が制約される。→GDP下がる

・男らしくなければならない→他者に頼れない→社会的つながりが下がり、孤立をうむ。

・男性の喫煙・大量飲酒・予防医療の回避につながり、健康寿命が低下。

・競争的、ゼロサム的志向につながりやすく、政府への不信感につながる

というあたりが、その原因ではないかと。
そして、だいたい日本が当てはまりますね😂


●国別に見ると・・・

北欧、ニュージーランド、カナダは、男らしさ信念が低く、

メリカやイタリアは中くらい。

日本は、高め。

男らしさを証明しなくてはいけない国。

ホフステードの6次元モデルでも、日本は世界トップに男性性が高い国でした。

(競争原理の中で

弱者への思いやりや生活の質を重視するか(女性性)、

業績、成功や地位を重視するか(男性性))

日本の幸福度低い理由の一つなんじゃないかと注目してましたが、やはり。

会社含めて、日本は成功を重視しすぎなんですよね。

皆が成功を目指して競争していくのが正しいと思われがち。

儒教の影響もあるかと睨んでますが。

男らしさと幸福度で見ると、男らしさを出している人が幸せ。

みたいな話もあるのですが、

国単位で見ると、男らしさを重要視する国は幸福度が低い。

面白いですね😊

日本全体の意識を変えていくのは難しいですが、まずはこの結果を知ることが重要ですね。

空手バカ一代やあしたのジョーなど梶原一騎先生の漢を描いた本で学び、空手や柔道をやってきた私としても、ショッキングな結果でしたが、確かになぁと。

最近それがうつったのか、5歳の息子が角田信朗さんの「よっしゃあ漢唄」を良く聴くのですが、

ちょっと頻度を下げていこうと思います😊

※男らしさ信念

男らしさの脆弱性に対する信念(Precarious Manhood Beliefs)

「男らしさとは、獲得するのが難しく、かつ簡単に失われてしまう、非常に脆く不安定な地位である」とみなす文化的・社会的な信念

ーーー

不安定な男らしさ、不安定な国家:男らしさを構成する文化的信念が国家の幸福に及ぼす影響

Precarious manhood, precarious nations: The contribution of cultural beliefs comprising masculinity to national happiness

James R. Mahalik(ボストン大学) et al.

Social Science & Medicine,2026/1

[https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0277953625010834?via%3Dihub](https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0277953625010834?via%3Dihub)

本研究は、不安定な男性像に関する信念(PMB)と国民の幸福との関係を検証し、男性性に関する文化的ジェンダー規範が集団の幸福にどのように貢献しているかを理解することを目的とする。我々は、世界幸福度報告書(Helliwell et al., 2020)の調査結果と、PMBと健康リスク行動に関するグローバル調査(Vandello et al., 2023)の調査結果を組み合わせ、59か国のデータを分析し、PMBと国民の幸福度指標(一人当たりGDP、社会的支援、健康寿命、自由、寛容性、腐敗認識など)との関連性を調べた。その結果、PMBが高いほど国民の幸福度が低く、GDP、健康寿命、社会的支援の低下、腐敗認識の高まりが主成分であることが示された。限界としては、PMBと国民の幸福度の間に双方向の関係が存在する可能性が挙げられる。PMBを国民の幸福度の枠組みに組み込むことで、政策立案者や公衆衛生従事者が社会の幸福度を向上させるための方向性を示すことができるかもしれない。

論文紹介 ありのままに 文化と幸福・日本的幸福主観的幸福・幸福測定人間関係・恋愛

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