2025.08.10

お金や職業、学歴は、結局幸せとどう関係するの?

ー自分で選べる感覚(自律性)、安心・安全さを通して幸せに効くー

スウェーデンの大規模データを使った最新研究😊

社会経済的地位(所得・教育・職業)は、幸せに効くのか?

また、何故幸せに効いてくるのか?を調査。

ーーー

●ざっくり結論

・収入がいちばん強く、しあわせ(生活満足)とも、5つの心理ニーズ(自律性・有能感・つながり・安心・尊敬)とも幅広く結びついていました。とくに「安心」への影響が大きめ。

・職業の“地位”(仕事の複雑さ・裁量・安定性などから算出)もプラスの影響。

・教育年数そのものは、生活満足とは直接は結びつかず、「自分はできる」という有能感だけを上げていました。

・5つの心理ニーズのうち、しあわせを強く押し上げた中核は「自律性」と「安心」。

** この2つが、お金や仕事の地位→しあわせをつなぐ“橋渡し”になっていました。**

⇒なので、お金や仕事の地位がなくても、自律性と安心があれば、幸せ。とも言えるかと思います😊

実際に、お金がなくとも、自由と安心があって幸せ!という人は、結構いますね〜

⇒別研究ですが、お金がなくとも、自律性と安心があるフィンランドやデンマークでは、収入の多さは幸せに効きません。

⇒日本だと、フリーランスや自営、会社経営者の幸福度が高いのですが、自律性があるからでしょうね。そこに安心もあると、とんでもなく幸福度が高まる。

ーーー

●何をどう調べた?

・枠組みは

社会経済的地位(所得・教育・職業)

欲求充足(自律、有能感、つながり、安心、尊敬)

主観的ウェルビーイング

という流れ。

・スウェーデンの代表サンプルで、①収入など(2021–22年)、②ニーズの満たされ(2022年)、③しあわせ(2023年)を“別の時点”で測定。統計的にはCFAとSEMで検証。

ーー

●結果

・収入は5つのニーズすべてと生活満足に安定してプラス。

 職業地位も自律性・つながり・安心・尊敬にプラス。教育は主に“有能感”だけに関係。

・“なぜ効くの?”の答えは媒介分析で明快。

** 収入や職業地位→(自律性と安心がアップ)→ 人生満足(幸福度)、**

** という間接ルートがしっかり確認されました。**

 収入はニーズを通らない“直接効果”も少し残り、職業地位はほぼ「自律性・安心」を通じて効いていました。

・「感情的ウェルビーイング」でも傾向はほぼ同じで、とくに自律性がカギでした。

ーー

●ここが面白い/意外

しあわせの“最強ニーズ”は自律性に加えて「安心」。自己決定できることにくわえて、生活の安定や安全が満たされることが、満足度を大きく押し上げていました。

学歴は大切だけど、「しあわせ」への近道は“学歴→良い職→収入→自律性&安心”という間接の道筋で働く、という整理がしっくりきます。

ーー

※参考

●自律性

私の人生では、何をしたいかを決める際にかなりの自由があります。

私の選択は私の本当の興味と価値観に基づいています。

私は自分の望む人生を自由に送ることができます。

●安全

私の生活環境は安全で安心です。

私は脅威や不確実性から安全だと感じています。

私の生活環境は安全です。

ーーー

Socioeconomic Status, Need Fulfillment, and Subjective Well-Being

**Filip Fors Connolly(ウメオ大学) & Arvid Lindh **

Journal of Happiness Studies,2025/8/4

https://link.springer.com/article/10.1007/s10902-025-00939-8

本研究では、学際的な理論的枠組みに基づき、社会経済的地位(所得、職業、教育)の複数の構成要素、基本的欲求充足度(自律性、有能性、関係性、安心感、尊重)、および主観的幸福感(生活満足度および情緒的幸福感)の関係性を調査する。スウェーデンの高品質な調査データを使用し、確証的因子分析と構造方程式モデリングを適用した。潜在的な気分バイアスに対処するため、社会経済的地位、欲求充足度、および主観的幸福感を、これらの構成要素の理論的な順序を反映して、異なる時点で測定した。経験的に、世帯収入は、欲求充足度と主観的幸福感の両方の最も強力な社会経済的予測因子として際立っていた。しかし、職業的地位が高いことも、複数の種類の欲求充足度および主観的幸福感の高さと正の相関関係にあった。一方、教育水準は、多変量解析において、能力の充足度の高さにのみ関連していた。二変量解析において、5つの欲求すべてが主観的幸福感と正の相関を示した。しかし、構造方程式モデルにおいては、社会経済的地位と主観的幸福感の関係を予測する有意な因子および媒介因子として、自律性と安全の充足のみが依然として有意であった。この知見は、収入の大きな影響、職業的地位による付加的な利益、そして主観的幸福感とその社会経済的勾配を理解する上での自律性と安全の欲求の重要性を強調している。

論文紹介 なんとかなるありのままに 主観的幸福・幸福測定お金・経済と幸福意味・目的・スピリチュアリティ

← 検索にもどる