怒りにはどう対処するのが良いのか?
怒りは心理・社会的な幸福感の低下につながると言われていますが、(Laing et al., 2015)
そんな怒りにどう対処するのか、を整理頂いた論文😊日本語なので、是非😊
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全体的には、
・再評価(怒りを生じさせた出来頃や状況の解釈を変える)と気晴らしが、効果的だった。
・一方、受容、発散、抑制など、はそれほどではなかった。
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一方で、時と場合による部分もある。
・より効果的な怒りへの対処方法は、時(短期的or長期的)と場合(主観的な怒り、攻撃行動、生理反応)、リソースなどによって様々だった。
・例えば、
→即時的な怒りには、再評価より気張らしが有効。
→怒りによる攻撃行動は、再評価より悲しみの誘発が有効。
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なので、様々な怒りへの対処方法を持っているのは大事だし、組み合わせが有効な場合もある。
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とのことでした。
ちなみに、整理された怒りへの対処方法は↓ですので、
まずは、ここら辺を知っておくと良さそうですね😊
(Grossの感情制御プロセスモデル)
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**■怒りへの対処方法
- 状況修正(Situation Modification)**
概要: 怒りを誘発する状況自体を変える方略
具体例:
リラックスチェアに横たわる
仰臥位(仰向けに寝る姿勢)で対話する
暗い場所に移動する(明所から暗所へ)
後傾座位をとる
左手を収縮させる(右脳優勢の前頭部活動を誘発)
ヒートアップした議論の場を会議室からカフェに変更する
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2. 注意配分(Attention Deployment)
概要: 怒りを誘発した刺激に向ける注意を調整する方略
●気晴らし(Distraction)
建造物の外観を想起する
大学の校舎について思い出す
日用品や記号などの中立的な視覚刺激に注意を向ける
運転中に周囲の運転環境に注意を向けさせる機械音声
他者との世間話
●反すう(Rumination)
怒りを生じさせた出来事を繰り返し思い出す
過去の情動や感覚に浸るように想起する
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3. 認知変容(Cognitive Change)
概要: 怒りを誘発する刺激に対する解釈を変える方略
具体例:
再評価: 怒りを生じさせた出来事や状況の解釈を変える
自己距離化: 観察者の視点から状況を分析する
怒りの対象への同情
幸せの祈り: 怒りの対象の幸福を祈る
安全基地プライミング: 愛着の対象が支えてくれるという認知を活性化
自身を支えてくれる他者の想起
怒り体験の語り: 実験者に怒り体験を語る
謝罪の受け入れ: 怒りの対象からの謝罪を受ける
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4. 反応調整(Response Modulation)
概要: 生成された怒りの反応を直接的に調整する方略
●抑制
表出抑制: 表情や行動からの情動表出を隠す・抑える
思考抑制: 情動の内的経験を抑圧する
●発散
言語的・身体的に怒りを表出する
パンチングバッグを叩く(ただし効果は限定的)
怒りの対象への直接的な報復
ブードゥー人形に針を刺す
●受容
情動体験を変化させようとせず、そのまま受け入れる
●異なる情動状態の誘発
肯定的情動の誘発: クラシック音楽の聴取、5ドル商品券の受領
悲しみの誘発: 悲しい映像の視聴
リラックス状態: エクストリームミュージックの聴取(嗜好者のみ)
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5. 感情制御方略の有効性を高める方略
概要: 他の方略の効果を増強する方略
具体例:
心的対比・実行意図(MCII): 目標達成の障害を特定し、「もし障害Xに遭遇したら、対処行動Yを実施する」という実行意図を形成
経頭蓋直流刺激法(tDCS): 腹内側前頭前野を標的とした脳刺激
呼吸制御: 心拍変動を標的とした呼吸統制(1分間に6回のペース)
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怒りの制御方略に関する研究動向と展望
――実験研究を対象とした検討――
金谷 悠太, 川合 伸幸
心理学研究,2025
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/96/2/96_96.23402/_html/-char/ja
怒りの調節は、怒りが攻撃的な運転や虐待などの社会問題を引き起こす可能性があるため、重要な課題です。本研究の目的は、怒りの調節戦略を体系的にレビューし、その特性、課題、有効性に関する研究を統合することです。Web of Scienceを用いた文献検索と引用スクリーニングにより、怒りの調節に関する76件の論文が特定されました。感情調節のプロセスモデルに基づく枠組みに基づき、各怒りの調節戦略は、状況の改変、注意の配分、認知的変化、反応の調節、怒りの調節の有効性を高める戦略の特定のグループに分類され、主観的な怒りの経験、生理的反応、攻撃的行動における有効性が評価されました。
主観的な怒りに関しては、再評価や注意の逸らしなど、認知的変化と注意の配分が最も有効であることが示されました。一方、受容、発散、抑制など、反応の調整は有効ではありませんでした。攻撃的行動に関しては、悲しみを誘発する反応の調整や、接近動機を阻害する状況の改変が、再評価よりも有効であることが示唆されました。目的と文脈に応じて、最も適切な怒りの調節戦略を選択することが重要です。