はぴテク相談室:15万人のデータ分析で判明!都市居住者と郊外居住者、幸せなのはどっち?
最近、都市部に引っ越すかどうか迷っています。仕事の機会は多いし収入も上がりそうなんですが、なんとなく今の郊外の生活が居心地よくて…。都市に住んだ方が幸せになれるんでしょうか?
それは大事な悩みですね!実はその答えに関係する、とても興味深い研究があるんです。イギリスで15万6000人以上を対象にした大規模な調査で、「都市と農村、どちらに住む人が幸せか」を調べた研究です。結果を聞いたら、ちょっと驚くかもしれませんよ😊
えっ、15万人以上!それは大規模ですね。どんな結果だったんですか?
「幸福度」「人生の満足度」「家族関係」「友人関係」「孤独感」「収入」「経済的満足度」「仕事満足度」という8つの項目を調べたんですが、都市部に住む人は、そのうち7つで他の地域より低いスコアと関連していたんです。そして一番スコアが高かったのは、都市と農村のちょうど間にある「都市郊外」だったんですよ。
えーっ、都市部が一番低いんですか?収入は高そうなのに、不思議ですね。
そこが面白いポイントで、研究者たちも「都市の望ましさのパラドックス(逆説)」と呼んでいます。確かに都市に住む人の収入は高い傾向があるんですが、それが幸福度アップにつながっているわけではないということが、この研究で示されたんです。お金があれば幸せ、とは一筋縄にはいかないんですね。
なるほど…。郊外が一番いいというのは、何か理由があるんでしょうか?
研究ではその「なぜ」まで詳しく分析しているわけではないのですが、注目すべきもう一つのポイントがあります。都市部ではスコアの「ばらつき」がとても大きかったんです。つまり、とても幸せな人もいる一方で、とても不満を感じている人もいて、格差が大きい。一方で郊外は満足度が高くて、そのばらつきも小さい=平等性が高い、という結果でした。
格差が大きいというのは、都市では「うまくいく人」と「うまくいかない人」の差が激しいということですか?
そういうことです。平均を見ると都市は低めですが、都市の中でもとても幸せな人たちもいる。ただ、全体としての「底上げ感」という意味では郊外の方が安定していると言えそうです。なので、「都市に住めば絶対に不幸」ではなく、あくまで統計的な傾向の話ですね😊
ちなみにこれって、郊外に住んでいるから幸せ、ということが証明されたんですか?それとも、元々幸せな人が郊外を選んでいるだけ、ということもありますよね?
鋭い!実は研究者たちも同じ注意点を挙げています。これはあくまで「関連がある」という話で、「郊外に住むから幸せになる」という因果関係が証明されたわけではないんです。もともと幸せな人が郊外を選んでいる可能性も否定できません。これは相関研究の限界でもあります。
なるほど、因果関係じゃないんですね。でも、もし引っ越す先を選ぶとしたら、今の郊外生活を続けることも悪くないということでしょうか?
この研究の結果だけ見れば、都市郊外は幸福度・平等性ともに高い傾向がある場所として注目されています。ただしこの研究はイギリスの40歳以上のデータなので、日本や他の年齢層にそのまま当てはまるとは限らないことは頭に置いておいてください。大切なのは、収入アップだけを理由に都市へ移るかどうか、一度立ち止まって考えてみることかもしれませんね😊
そうですよね。収入だけが幸せじゃないって、頭では分かっていたんですが、データで示されると実感が湧きます。今の郊外の居心地の良さも大事にしていいんだと思えました!
その「居心地の良さ」という感覚、とても大事だと思いますよ。この研究が教えてくれるのは、「便利さや収入と幸福度は必ずしも比例しない」ということ。どこに住むかは人生の大きな選択なので、収入・人間関係・環境など色々な側面を自分なりに整理して考えてみてくださいね😊
■ 今日のまとめ
- 都市部に住む人は収入は高い傾向があるが、幸福度・社会的満足度・経済的満足度など8項目中7項目で郊外・農村より低いスコアと関連していた(イギリスの15万人超のデータより)。
- 最も幸福度が高く、かつばらつき(格差)が小さかったのは、都市と農村の間にある「都市郊外」エリアだった。
- ただしこれは相関(関連)の話であり、「郊外に住むから幸せになる」という因果関係が証明されたわけではない点に注意が必要。
■ 出典・注意事項
- 【出典】Adam Finnemann et al., 'The urban desirability paradox: U.K. urban-rural differences in well-being, social satisfaction, and economic satisfaction', Science Advances, 2024年7月19日. https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adn1636
- 【注意事項①・相関と因果】本研究は横断的な観察研究であり、居住地と幸福度の「関連」を示したものです。「郊外に住むから幸福度が上がる」という因果関係は証明されていません。もともと幸せな人が郊外を選んでいる可能性もあります。
- 【注意事項②・対象集団の限界】対象はイギリス在住の40歳以上の成人(約15万6000人)です。日本を含む他の国や、40歳未満の年齢層にそのままあてはめることには限界があります。
研究自体の紹介はこちら😊
15万人のデータ分析で判明!都市居住者と郊外居住者、幸せなのはどっち?
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-08-04-1722798451/