2024.04.12

はぴテク相談室:どんな森が一番幸せになるか

相談者

最近、なんとなくモヤモヤしたり、ネガティブな気持ちが続いていて…。友達に「森に行くといいよ」って言われたんですけど、正直どんな森でも同じじゃないのかなって思って。何か違いってあるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

それは気になりますよね!実は2024年に発表された研究で、「どんな植物の環境が感情の回復に一番いいか」を調べたものがあるんです。草だけの場所、高い木だけの場所、高い木+草の場所、そして高い木+低い木(低木)+草が混ざった場所、この4パターンで比較しているんですよ。

相談者

へえ、ちゃんと種類で比べてるんですね。結果はどうだったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

まず嬉しいことに、4つどの場所でも「ポジティブな気持ちが増えた」んです。森や自然のある場所に行くこと自体は、どんな形であれ気分を上げる効果がある、ということですね。

相談者

それはいいですね!じゃあ、やっぱりどれも同じ感じですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

ポジティブな感情については、4つの間で大きな差はなかったんです。でも、ネガティブな感情――モヤモヤや不安みたいな気持ちを「下げる力」には、はっきり差が出たんです。一番ネガティブ感情を下げてくれたのが、高い木+低い木+草が全部混ざった、いちばん多様な環境でした。

相談者

多様な環境が一番効果的なんですね。それって気持ちの変化だけじゃなくて、体の反応でも分かるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです!この研究では脳波も測っていて、「α波(アルファ波)」という脳波の強さを確認しています。α波はリラックスしているときに強く出やすいとされているんですが、高い木+低い木+草の環境で、他の3つより有意にα波が強く出ていたんです。気持ちの数値と脳波の結果が一致していたのが、この研究の興味深い点のひとつです。

相談者

脳波まで変わるんですね…!なんで多様な森が一番効くんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

研究の中ではその「なぜ」まで断言はされていないんですが、多様な植物が重なり合う環境は視覚的にも豊かで、囲まれるような空間の感覚があることが関係しているかもしれない、という方向で考察されています。ただ、これはまだ推測の段階で、因果関係として確定しているわけではないので、その点はご注意を。

相談者

なるほど。ちなみにこの研究ってどんな人が対象だったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

対象は大学生でした。なので「大学生にとっては」という前提がついています。年齢層や生活環境が違う人にも同じ結果が出るかどうかは、この研究だけでは言い切れないんです。

相談者

じゃあ、私も大学生なのでわりと当てはまるかもしれないですね。具体的にどんな場所を探せばいいんでしょう?

はぴテクさん
はぴテクさん

地面に草があって、背の低い茂みや低木があって、その上に高い木が重なっているような場所がイメージに近いですね。よく整備された公園の芝生だけの場所より、少し「層」がある雑木林や里山的な場所の方が近いかもしれません。ただ、研究ではどこでも多少のポジティブ効果はあったので、まずはどんな緑の場所にでも行ってみることが大切だと思いますよ。

相談者

ありがとうございます!近所の公園でも、木が何種類か重なってるような場所を探してみます。なんか少し気持ちが軽くなりました。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは良かったです!「高い木・低い木・草が混ざった多様な場所」を意識して選ぶだけで、ネガティブな気持ちを和らげる効果が期待できるかもしれないというのは、日常に取り入れやすい知見ですよね。モヤモヤするときは、ぜひ「層のある緑」を探しに行ってみてください。

■ 今日のまとめ

  • 草・低木・高い木が重なる多様な植物環境は、4種類の中でネガティブ感情を最も下げる効果が示された。
  • ポジティブ感情の増加はどの植物環境でも共通して見られ、緑の場所に行くこと自体に気分を上げる効果がある可能性がある。
  • 脳波(α波)でも多様な環境の効果が裏付けられており、気持ちの変化と脳の反応が一致していた。

■ 出典・注意事項

  • 【出典】Zhang et al., 'Tree–shrub–grass composite woodland better facilitates emotional recovery in college students emotion better than other plant communities', Frontiers in Psychology, 2024/4/9. https://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2024.1285792/full

  • 【注意事項①】本研究は大学生を対象としており、他の年齢層や属性への一般化には限界があります。

  • 【注意事項②】植物環境の種類と感情変化の間に関連が見られましたが、相関的な知見であり、多様な森が感情回復を引き起こすという因果関係が証明されたわけではありません。

  • 【注意事項③】「なぜ多様な環境が効果的か」というメカニズムについては、研究内でも推測の段階にとどまっており、確定した説明はありません。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
どんな森が一番幸せになるか
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2024-04-12-1712962808/

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