自然とウェルビーイング
先日紹介したWeluluさんの記事でインタビューを受けていた
滋賀県立大学・高橋教授の論文が面白いので、シェアします。
自然(森林)幸福度を定義して、森林との触れあいだったり、最近だと川系にも応用されてたり。
添付画像のが、面白いです😍
※森林幸福度
・現在の山や森林とのあなたの関わりについて、どの程度満足しておられますか?
・これまでの山や森林とあなたとの関わりにどの程度、やりがい、充足感、達成感を感じておられますか?
・森林に関わる経験の中で、以下に挙げる感情それぞれについてどの程度経験してきたかを、以下の尺度を用いて答えてください。
→前向き、後ろ向き、楽しい、楽しくない、幸せだ、悲しい、恐れ、うれしい、怒っている、満足している、誇らしい、恥ずかしい、畏怖、畏敬
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★オススメ:森林幸福度について(日本語)
森林に関わる主観的幸福度に影響を及ぼす要因の実証的検討
―滋賀県野洲川上流域を対象として―
日本森林学会,2021
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfs/103/2/103_122/_article/-char/ja
抄録
森林に関わる主観的幸福度を測定し,得られた結果とその要因について検討した。滋賀県野洲川上流域を対象として,2018年に一般世帯を対象とするアンケート調査を実施した。因子分析の結果を踏まえ,森林に関する幸福度を満足度,充実感,プラスの感情,マイナスの感情の4種類に分類し,森林との関わりについての説明変数等による回帰分析を行った。農業,林業への従事は森林充実感と,個人所有林およびボランティアでの森林管理は森林満足度や充実感と正の相関が見られた。一方,地元の山の森林管理はプラスの感情と負の相関を示した。居住地域の森林比率と幸福度との間の相関は特定できなかった。森林所有は4種類すべての森林幸福度と負の関係が見られたが,これは森林の資産価値が低下し,森林管理の負担感が大きくなっていることを示すものと推測される。森林資源の量的な再生がある程度達成され,質的な面での改善が求められている日本の現状において,個々人が森林とどのように関わり,個人およびコミュニティの幸福度をいかに促進するか検討する上で,森林幸福度の構造的な(種類別の)把握が政策課題としても必要とされることを論じる。
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●森林所有者だとどうなるか。(日本語)
森林所有者の森林幸福度にかかわる要因の検討
―滋賀県野洲川上流域のアンケート調査結果の統計解析から―
日本森林学会誌,2022
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfs/104/1/104_39/_article/-char/ja/
抄録
森林所有者の森林幸福度(以下,幸福度)が非所有者に比べ低いことが先行研究より明らかになっている。政策目標として,また経営意欲の促進のため,所有者の幸福度向上を目指すことは重要である。そこで,所有者の幸福度向上に関わる可能性がある要因のうち,特に森林政策に関連するものを2018年に滋賀県野洲川流域で実施したアンケート調査結果(回答数 1,457)の分析を通じて検討した。調整効果分析および所有者に限定した重回帰分析を行った結果,森林所有者の幸福度と関連する要因が特定された。木工,森林でのんびりするといった森林関連活動が所有者の幸福度と関連しており,幸福度の向上要因である可能性が示唆される。加えて財産区の役員を務めること,所有森林の人工林率の高さ,境界の把握程度の高さも幸福度と関連していた。過去1年以内に所有森林から得られた収入・収穫は幸福度を向上させ,成人以降の過去の収入・収穫は幸福度を低下させる可能性があることが示唆された。
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●河川などにも応用。(英語)
Nature and Happiness Levels: New SWB Domains for Rivers, a Lake, and Forests
自然と幸福度: 河川、湖沼、森林の新しいSWB領域,2022
https://www.intechopen.com/online-first/85857
要旨
質問紙調査を用いて、日本の流域における主観的幸福度(SWB)とは異なる特定の領域を含む自然関連幸福度を測定した。自然から離れて生活している人の多くは、自然との関わりを意識していない可能性があることから、特に河川や湖沼、森林に関連した自然関連幸福度を意味のある指標とみなした。その結果、自然関連幸福度は、説明変数との間に収束妥当性と明確な相関パターンを有し、これらのパターンはSWB全体とは異なることがわかった。これらの知見は、自然関連幸福度と全体的なSWBを測定するケースを支持するものである。自然に関連した幸福度は、余暇活動や生物との接触と正の相関があった。地区内の河川の多さは、河川関連幸福度と負の相関があった。これは河川に関連する正体不明の不利益によるものだと推測された。湖に関連した幸福は、象徴性、地元の食文化、芸術/文化、水源よりも、リラクゼーション効果と強い相関がある。これらの結果を考慮すると、政策立案者は自然に関連した幸福度に基づいて政策を策定すべきである。自然関連幸福度は所得水準と相関がないため、このような政策は平等主義的に住民の幸福に貢献する可能性がある。